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虹の架け橋  作者: 藤井桜
後日談+サブキャラのお話
711/716

冬日和(side日和)*

 日和ちゃん視点の四季のお話です。冬のお話で、麻衣が結婚する話です。



 パパの妹の麻衣おばさんが結婚する話を聞いた。しかし、それは、家族内で共有されるだけで、公に公表されるのは来年の春で、入籍もその頃になると言うことだ。なので、誰にも話さないように、と注意された。実は、これも話しちゃだめだと言われていたことなので、誰にも話していないが、麻衣おばさんは一度、結婚して離婚している。これは、私が生まれる前の話だ。おばさんは、私のパパよりも二つ下だ。二十二歳の時に結婚したが、二年で離婚した。色々と事情があるのと、私が生まれる前のことなので、詳しく知らなかった。



浅生(あそう)さん、なんだよね」

「そうね」



 音楽は聞かない事はないが、川村家の本家の人たちに比べるとあまり聞かない方かもしれない。レーゲンボーゲンの名前は知っている。しかし、TVで流れるのを聞くくらいだ。麻衣おばさんの曲はパパの車でも流れるのでそっちは知っている。ママも世代ではあるのだが、どちらかと言うと女性ボーカルの曲を多く聞いていたようで、レーゲンボーゲンは知っていたが、曲はやっぱり、 TVやラジオで流れるのを知っているぐらいだった。



「浅生さんって、どんな人?」

「ごめんね、私もそれほど詳しいわけじゃないの」

「そっか」



 仕方が無いので浅生さんについては、調べることにした。結構有名なシンガーな人のようで、調べると簡単に出て来た。広島出身で、麻衣おばさんと同級生だった。去年の秋に(あん)お姉ちゃんの誕生日のお祝いをした時には来ていなかった。初めてこっちに来てくれたのは、今年の九月に稲刈りに来てくれた時だ。あの時は、私たちも手伝いに行っていたので、挨拶だけした。すごくカッコいい人だとは、思うんだけど、年齢が麻衣おばさんと一緒だなので、やっぱり、私から見て『おんちゃん』だと思ってしまう。

 杏お姉ちゃんは東京で会ったことがあるって言ってたんだけど、杏お姉ちゃんが好きなのは、浅生さんの相方の古川さんだったので、詳しく教えてくれなかったということもある。それに、やっぱり、芸能関係者と言うこともあって、実家のおじいちゃんやおばあちゃん、悠おんちゃんも詳しい話はしてくれないので、知らなかったのが実情だ。



「イケメンだね」



 九月の時も思ったけれど、すごくイケメンだ。歌っている動画の中で、甘い笑みを浮かべて歌っている。そして、ものすごく歌が上手かった。麻衣おばさんとは、また違った高い声。一緒に歌っている古川さんの声が男らしい力強い歌声に対して、浅生さんの声は高く伸びてとても綺麗な声だった。



「あ、いい声」



 主に女性アーティストの曲を聞くことが多い、ママはその声が気に入ったようだ。うん、と言って私もその声に引き込まれた。杏お姉ちゃんは、古川さんが好きだって言っているが、私はママと一緒でこの声が好きだ。



「CD欲しい」

「私も、もっと聞きたいかな」



 ママは、応援する意味も込めて、買おうかと言ってくれた。本家に行けば、CDを貸してくれると思うが、うちでも買って応援したい。私とママはその後、購入たCDをパパに見せて少し呆れられた。でも、パパも聞いてくれると言ってくれた。やっぱり、パパも音楽が好きなのだ。流石に、CDを買うだけでは、お祝いにならないのでパパとママはご祝儀を送って、私は、杏お姉ちゃんに相談して、甥っ子姪っ子一同として、コーヒーカップを贈ったのだった。



 麻衣の結婚の話は、姪っ子視点では、初めてかもしれません。

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