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虹の架け橋  作者: 藤井桜
後日談+サブキャラのお話
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多忙な一日*

 ミュージカルが始まる前に、麻衣がジム、美容院、エステに一日で行く話です。普段なら、一日で行くことはありません。



 今日のスケジュールの内容を見て私はぼそりと、何故か広島弁で「たいぎぃな」と呟いた。今日の予定は、エステ、ジム、美容院と予定が詰まっている。美容院は、二週間に一度通うほど定期的に行っているのだが、それにエステとジムが重なってしまった。これ、他の人なら、楽にこなしちゃうんだろうな。ジムはまた最近行くようになったので、ずっと続けているわけではない。ミュージカルが始まるので、少し行って来て、と社長自らお願いされちゃ断れない。なので、ジムに行く代わりに、朝の日課の散歩はやめた。



「麻衣、ごめんね、事務所の仕事が離せないのよ」

「大丈夫です、気にしないで下さい。子供じゃ無いんですから、一人で行けますよ」

「ありがとう。で、服装は、そのままで」



 莉子さん、私の上から下に視線を走らせて、そのままで、行ってちょうだいと言った。今日の予定は分かっていたので、紺色の襟付きワンピースにくるぶしまでのジーンズにした。



「ああ、そう思ってこの格好で来ました」

「昨日伝えていなかったら、気付いてくれて、良かったわ」



 いつもの格好だと、やっぱりバレてしまうんだよね。予約は取ってあるが、受付の人に驚かれると困るので、ワンピース姿だ。でも、エステでもジムでも着替えるんだけどね。



「終わったら戻るようですか」

「直帰して構わないわ。あとで、メッセージだけもらえるかしら」

「はい、了解です」



 予定は、午前中にジムに行って、午後から美容院、エステの順番だ。全部終わると、流石に事務所に戻ってから、部屋に帰るのは少し億劫だ。今日の予定は、(よし)くんにも伝えてあるので申し訳ないけど今日の夕ご飯はお願いした。



 * * *



 午前中のジムが終わった段階で疲れ果てていた。ううう、少しは体力が付いてきたとはいえ、それでも疲れる。今までジムに行ったことは無く、初めて行ったのは、ウェディングドレスを着るために、通わされた。あの時は、少しでも体重を増やそうと、そう言ったカリキュラムでやってもらったのだ。バランスの良い食事と適切な運動のお陰で、筋肉を付けて、体重を増やすことに成功した。その後は、ミュージカルがある時だけ行くことになった。なので最後に行ったのは、一月のミュージカルのとき以来だった。

 気分的に食べたいわけじゃ無かったが、お昼はきちんと食べることにした。食べないと莉子さんだけじゃ無くて、嘉くんにも叱られるからね。ジム内に食べれる場所があって良かったよ。そこで、バランスの良いメニューを頼んだ。最近、忙しくて偏っていた自覚がある。



 午後は、最初に美容院だ。美容院はいつも行くところで、カットとカラーをしてもらうのだが、多分一番時間がかかるだろう。しかし、顔見知りのお姉さんが私の担当に付いてくれるので、話しやすいし、私の希望に答えてくれる。今回は、今度のミュージカルに合わせて、茶色に染めて、毛先は整えてもらった。

 大々的に告知もされているので、ミュージカル楽しみです、と言われてしまった。ミュージカルがある度に、美月さんが手を加えてくれるのだが、根本的なイメージは今日お願いしたままだ。良かったら、見に来て下さいと言うと、社交辞令なのかわからないが、ぜひ、と言う返事が返ってきた。午前中のジムの疲れがあったのか、カラーの最中に少しうとうとしてしまって、お姉さんにお疲れなんですね、と言われてしまったのだが、流石にジムで疲れたとは言えなくて、誤魔化し笑いをしておいた。


 時間通りに美容院は終わった。いつも行くところなので、美容院は予定通りに終わった。しかし、次のエステは実は初めて行くエステだった。美月さんの知り合いがやっているエステでおすすめされたのだ。同じビルの五階にあるので、楽だ。今回のこの服装、このエステに行くためと言っても良いだろう。美月さんから、エステの店長さんに話は通してあると言うことだ。私が来ることも受付の人たちに話を通してくれると思うのだが、一応、驚かれないためにワンピースだ。施行は店長さんがやってくれた。今回のエステが初めてだと言うだけで、エステ自体は何度も行っている。数ヶ月に一度行くので、ここが、初めて行くので、心配しているだけだった。美月さんのおすすめなので、そこは心配していない。

 エステでも気持ち良くてうとうとしてしまった。ジム関係無しに、ここ何日かの仕事もあって身体が疲れているのかもしれない。そして、今回のエステ。眠っても良いですよ、と言われた。照明を落としてあり、落ち着いた香りが漂う空間で、一時間ほど店長さんに施行される。やばいな、気持ち良過ぎる。

 一時間後、スッキリとした目覚めで終わった。今回のこのエステ、これは、美月さんが疲れた私のために選んでくれたのだと思った。美月さんありがとう。



 美月さんが、麻衣を思って選んだエステは、良い感じに照明が落とされた、アロマが香る良い空間を演出してくれるエステでした。

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