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虹の架け橋  作者: 藤井桜
後日談+サブキャラのお話
601/603

おまけ・ミゲルとルーカスの物語(side基&馨)*

 台本が渡された頃に、基さんと馨さんが二人で飲んでいます。



 お酒を酌み交わしていた(もとい)は台本をぱらぱらとめくりながら呟いた。ちびちびとウィスキーを口に含んでは、香りを楽しんでいた(かおる)はその呟きに視線を上げた。その言葉に気を取られて、一気にウィスキーをあおってしまった。



「流石にこの年齢になると若い子と同年代が多くなるな」

「ああ、オーディションで選ばれた双子か…げほっ」

「馨、酒強くないだろ、なんで一気に飲むかな」

「基さんが、突然、話しかけるから」

「いや、話し掛けたつもりは無いよ」



 基も同じものを飲んでいて、既にグラスは空っぽだったが、全然、酔ってはいないようだ。一気にあおって馨はそのうち酒が回って落ちるかもしれない。気を利かせて水の入ったコップを渡すと素直に受け取って飲み干した。




「それと、あの子たち双子じゃ無いね」

「そうなのか」

園田(そのだ)みのりちゃんと小松天音(あまね)ちゃんだね」

「もう何人か若い子いるよね」

「何人か?」



 そう言って、思い出そうとしたが、思い浮かんだのは、ヒロイン役の深戸(ふかど)めぐめだけだった。他にもいたかな。メイド役の子も二十代って言っていたような気がする。



「深戸めぐみちゃんと徳永なつめちゃん」

「よく覚えているね」

「馨は覚えなさすぎ」

「あれ、もう一人いるよね」



 そう言っても思い当たる人物は出てこなかった。元々、登場人物は多くはない。主人公のルイス、ヒロインのローゼ、双子のアリス、メイド、メイドの両親、ルイスの祖母と母、そして、ルイスの護衛のミゲルと新聞記者のルーカスだけだ。ルイスの祖父は寝たきりと言う設定なので登場しないので役者はいない。



「ほら、ルイス役の子」

「馨、五つ下の子も若いに入るの?」

「え、詐欺だろ。あの子、あれで四十過ぎてるの」

「確かそう聞いたよ」

「いや、どう見ても二十代」



 ルイス役の川村麻衣は、女性でデビュー当時からそれほど見た目が変わっていないと言われている。役者では無いので、詳しいことは馨は知らなかったようだ。馨よりも四つ下になる。



「歌聞かないっけ」

「聞くけど、ほとんど洋楽ばかり聞くね」

「そうだっけ、彼女の曲も良いよ」

「え、彼女って女」

「そこも知らなかったの。まだ、台本読んでいないでしょ。ネタバレになるけど、ルイスも女性だよ」



 どちらも衝撃的なことだったようだ。何ごとも始める前に調べ尽くす基と違って、馨は行き当たりばったりな一面がある。正反対な性格で仲が良くなるパターンの方だ。



「台本は、稽古しながら、頭に叩き込むタイプなんだよ」

「俺は、読み込んでから、稽古に入るパターンだね」

「つうか、今回の最年長って、ルイスの祖母役の金沢さんだけか」

「女性の年齢気にしちゃセクハラだって、訴えられるよ、ほどほどにね」

「いや、でも、川村さんに言うには有りじゃね?」

「若く見られて嫌な人もいるよ」

「うわー、面倒くさー」



 麻衣がどっちのタイプかは分からないので、そっとしておくのが一番だ。馨を見ている限りでは、それで失敗しているのを何度か見たことがあるので、基は忠告する。女性の年齢を聞いてはいけない、聞く時はきちんと確認を取ることだ。



「で、馨。それ以上飲むな。ただでさえ、ほとんど無い目が完全に閉じかかっている」

「ああ、眠ぃ」

「ここで、寝たら放置するからね」



 そう言って、いつもの会話を続けて、まだ、前後不覚になる前にお開きになった。



 曽野さんは、糸目タイプの人です。

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