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6話 腐女子も成長してました

= = = = = = = = =


個体名 人間

名前 フェリアス

状態異常 無し


レベル | 10

魔力  | 無

攻撃力 | F

体力  | F

知力  | A+


特殊スキル

【秘密の書庫】


装備スキル

【鑑定】レベルMax【防護障壁】レベルMax【不老】


常備スキル

【暗記】レベルMax【孤独耐性】レベルMax【凪の精神】レベルMax【仮面】レベルMax


称号

【本の虫】【読解者】


= = = = = = = = =


 名前フェリアスに固定されてる……いや、それよりも…わぉ、結構変わってない……?

 基礎レベルも少し上がってるし、知力も凄い上がってる。

 それにスキルと称号まで手に入れてるじゃん。スキルはレベルMaxだし…。


 レベルは偶に罠に引っかかる動物を仕留めているからだろう。

 そして、何よりもスキル。孤独耐性があったから途中から不安とか消えたのだろうか?BL本パワーだと思ってた…。


 他の人のステータスはニルスくんのしか見たことないからいまいちわからない。

 取り敢えず知力以外はカスなことだけは分かるね。


 それに称号ってなんだろ……名前からして、多分どっちもBL本読みまくってたから手に入ったんだろうけど…なんか意味あるのかな?

 にしても、難しい本なんて少しも読んでいないのに、BL本を読めば知力が上がる世界なんて腐女子に都合が良すぎるんじゃないだろうか?


「フェリアスさん、マッハ・ポテトの収穫終わりました」


 ステータス画面に釘付けになっていると、ニルスくんが汚れた手を払いながら畑から出てきていた。

 木箱にちゃんとマッハ・ポテトが入れられているし、本当に終わったらしい。


 本当早いなぁ…体力と攻撃力が私よりも高いからかな?

 

 ステータスの詳しいことはまた後で確認するとしよう。そう決めると切り株から立ち上がり、一つ余った木箱の中に形がいいマッハ・ポテトを数個選ぶ。


 すると、爪の中に土が入ったのを気にするニルスくんが見えた。


「小屋の後に川があります」


 洗ってくるように促すと、ニルスくんは一度頭を下げて小屋の後ろに回った。


 本当にいい子だ。私なんてご飯を与えて、傷に薬草を貼っただけなのに。

 いや、考えてみれば結構命の恩人ではあるかもしれない。BL本ならその後二人が恋に落ちるくらいには救っている。


 まぁ、その後にR18指定のBL本を読んでいたので全ての信頼はそこで消えたと思うが。


 気にしても、もうしょうがない。一応触れないでいてくれているニルスくんに甘えて、それに関しては静観を貫こう。

 心の中で頷くと選んだマッハ・ポテトが数個入った木箱に蓋をした。

 これを賄賂にどうか他のエルフ達に私が変態だったとはご内密にしてもらおう。


 まぁ、どうせこれをニルスくんにお土産に渡して帰せれば、もう会うこともないだろうから大丈夫だとは思うが。


◇◇◇◇


 川の流れに従う水に反射した自分の顔をボーと見つめる。

 考えていることは勿論フェリアスさんについてだ。


 まだ少ししか話していないが、それでもあの人の異常性はひしひしと感じる。

 若い見た目と老成した落ち着きのアンバランスさや、全てを見透かすような目。そしてその正体。


 僕なんかがわかるほどの浅い人間ではないことだけが存在感から思い知らされる。


 きっと…彼女…いや、彼?は普通の人間ではない。

 僕が最初にかかった罠や、家のコンロや冷蔵庫に使われている高度な魔法陣から考えるに、その力は人智を超えている。


それこそ、おとぎ話で出てくる、千年前に姿を消した賢者と言われても納得してしまいそうだ。


 さらに、僕を助けてから今まで多くを語らない彼は 警戒すべきなのに、最初の時よりも心を開いてしまっている自分がいるのだから驚きだ。


「もしかしたら…本当に優しいだけなんじゃ………」


 無意識に言葉が溢れる。

 でも次の瞬間には持ち直して自分の頬を叩いた。


 家族以外は信じられない。それが人間なら尚更…。エルフを連れ去った人間の仲間じゃなかったとしても、種族は同じなんだ。  

 きっと何か裏があるに決まっている。


 深呼吸をすると、僕は川から離れてフェリアスさんがいる場所に戻った。


「えっと…どうしました?」


 戻ってすぐに、フェリアスさんがマッハ・ポテトが数個入った木箱を僕に無言で渡してきた。


 受け取れということだろうか?


「もう恩は返してもらいました、これはお土産です。どうかもう飢餓にならないことを願っています」


「っ……」


 僕のことを心配して…?


 いやっ、そんなはず……人間は………エルフを襲って、連れ去って……


「なんで…」


 僕の問いに答えは返ってこなかった。

 ただ慈愛に満ちた瞳で僕を見つめ微笑するだけだ。


「っ…!待ってくださいっ、まだ僕は何も返せていません…だから……もう少しだけ…迷惑で無ければ働かせてください」


 フェリアスさんのことを知りたくなった。

 勿論これからエルフに害をもたらす可能性だってあるし…そう…これは監視だ…。

 もしなにか怪しいことをしたら、みんなに伝えるんだ…。


 だから…もう少しだけ、少しだけでいいから、ここから離れるのは後にしたい。

 恐る恐る顔を上げてフェリアスさんの返事を待つ。

 その表情に驚きはなくただただ受容の笑みを浮かべてくれてた。


最後まで見てくださりありがとうございました

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