ゼロ君。今、何かイケナイ事を考えていたでしょう?
宝石の原石の採掘はロマンですよね。
万全を期す為に、やはり1泊してからとなり、翌日に、メーロンじゃなくてメロンちゃんと合流して、ダークエルフの渓谷に向かった。
(メーロンだ!)
(そうだった!)
「痛っ!」
「ゼロ君、今、何かイケナイ事を考えていたでしょう?」
「……考えてないよ。」
「本当に?」
「本当だよ、ティア。」
「はぁ~。」×リン、ルシア
鋭いティアの勘に焦り、ライオスに間違いを指摘されながら、馬車に揺られて1時間。
予想よりも早く到着した。
(居るなぁ。)
(そうだなぁ。)
「到着したよ、ゼロ君。」
「分かった。」
と、ティアが教えてくれたが、ダークエルフの渓谷の玄関までは、まだ徒歩1時間の場所に到着した。
まあ、玄関まで行って、いきなり「重石化」を食らったら目も当てられないからな。
それじゃあ、馬車に備え付けられている「結界石」を発動させて馬車が安全に留守番を出来る様にしておく。
序でに、昨日、俺のスキル「武器創造」で作って用意した「結界の剣」を外側に設置する。
気休めにはなるだろう。
「よし。準備が出来たから行こうか。」
「はい。」×皆
道中、メーロンが不思議がっていた。
「あれ? この道には弱いモンスターが出現する筈なんだけど?」
「ま、まあ。気にしない気にしない。偶然だろうし、楽だから良いじゃん。」
「それも、そうね。」
ちょろい!
「……メーロン。」
ガイラが、メーロンの死角で目から水が一滴落ちた。
「……ガイラ。」
「すまない、ルシア。」
「何が?」
「なんでも無いよ、メーロン。」
「……うん?」
そして、誰かのお陰で無事に渓谷の玄関に到着したが、玄関から「何かから逃げ出している。」というモチーフのダークエルフの黒い石像が3体有った。
「これで決定だな。今も居るか分からないが、バジリスク・キングの『重石化』だ。」
「そうだな、ガイラ。それじゃあ、周りを警戒しながら進もうか。」
「ああ。」
進行すると、あちこちに黒い石像が大抵が逃げ出す格好でなっている。
「きゃあーーー!?」
「どうした、ティア!」
「ゼロ君とリンとルシアは見ては駄目ー!」
ティアが茹でダコの様に真っ赤になりながら、適当に入ったと思われる家から出て来た。
俺達はティアの意見を尊重して、ガイラとキサラが入ってみた。
ガイラは無言で出て来て、メーロンからの質問に黙秘権を行使していた。
そして、キサラから聞いて内容を総合すると、お子様は見学禁止なプロレスごっこを男女でやっていたらしい。
……なるほどな。
通りで、ティアの茹でダコは戻って無いし、さっきから何かブツブツ言っている訳だ。
「あ、あんな事までするんだ……」
大人の階段を1段、登っちゃったティアも可愛いな。
リンもルシアも頭に?マークが浮いている様な顔をしている。
数10分後には、ティアも落ち着いた所で、探索を再開した。
一通り廻り、居住区にはバジリスク・キングは居なかったから、残りは採掘場となる。
探索の結果、採掘場周辺には居なかった。
「そうなると、『中』だな。」
「そうだな。それに出入口には何か壁とかに擦った様な後が有る。恐らくだが、バジリスク・キングが通った跡だろう。」
「その可能性は高いな。注意して進もう。」
出入口を見て思ったが、通路も広いが、それなのに天井にも擦った跡が有る。
前に倒したバジリスク・キングより大きい。
場合に因ってはティア達の成長を促せないかもしれないな。
俺達は横道に注意しながら、擦った跡を頼りに進んだ。
ガイラからの情報でもう少し進むと、かなり拓けたドームみたいな場所に出るらしい。
バジリスク・キングが居るとしたら、「其処」だろうとの事だ。
……慎重に進み、広場への出入口から確認しようと目線を向けた瞬間、誰かの声が広場に響いた。
「覗きなんかせず、入って来たらどうだ?」
おっと!
こんな場面で出て来る奴は、大抵は黒幕だ。
皆を見ると全員が頷いた。
俺達は堂々と中に入った。
「うむ。予想以上に少ないな。バジリスク・キングはそれなりの脅威だと思っていたが……」
奴の後ろには、「攻撃命令はまだか!」と待ち構えているバジリスク・キング5匹が居た。
「何が目的だ?」
「此処で死ぬ者に教えると思うのか?」
「……無いな。」
「そういう事だ。」
こいつは、人族……では無いな。
そうなると、悪魔か。
しかし、多いな。
転生から約10年で魔界では何が有ったんだ!
異例の多さだ。
「さあ。無駄な時間は終わりだ。バジリスク・キングよ、こやつらを喰らえ!」
「Gishaaaーーー!」
「黒雷魔弾!」
「Gyaaaーーー……」
「4匹仕留めた! 後、1匹頼む。」
「任せといて、ゼロ君。」
「お任せください、ゼロ様。」
「任せて、ゼロ兄さん。」
「任せろ、ゼロ。」
「任せて、ゼロ。」
黒い稲妻の弾丸で4匹のバジリスク・キングをヘッドショットで頭を撃ち抜き、俺は黒幕と思われる「こいつ」と対峙した。
「1人で来るとは、己の力を過信し過ぎではないのか?」
暖かい応援メッセージと星の加点をお願いします。




