やだ、ゼロ君ったら。恥ずかしいよ。
普通のBランク冒険者4人でバジリスク1匹を討伐出来ます。
いや~。
チリルが野生化しているわ。
「やあ、待たせたな。」
「事実としては驚異的に早いのかもしれないけど、待つ身としてはキツいわ!」
「まあまあ。その代わり、俺達にとって充分に価値の有る情報だったから、借金は俺達で払った。だから、チリルは自由だ。」
「本当か!?」
「ああ。」
そう言うと、チリルの檻は解錠され、自由の身になって歓喜していた。
「ありがとう。2度も助けて貰って感謝するよ。
どうだ? お礼に一晩くらいなら……」
「お前の目は節穴か? 俺にはティアが居るからな!」
「やだ、ゼロ君ったら。恥ずかしいよ。」
「ティアの可愛さはチリルと比べられないよ。」
「ありがとう、ゼロ君。」
「自分が言った台詞をこんなに後悔したのは初めてだわ。」
「分かってくれますか。」
「大変だろうけど頑張れ。」
何故か、ルシアとチリルが仲良くなった様に見えるな。
「何処かで会ったら、その時に恩を返すわ。それじゃあ。」
「ああ。またな。」
こうして、チリルは何処かに行った。
「さて。俺達も準備をして旅立とう。先ずは、バジリスクを売って軍資金を稼ぐぞ。」
冒険者ギルドに到着した俺達はバジリスクを売るが、当然、周りの配慮は忘れていない。
担当した受付嬢には大量に有るから、と言って野次馬が居ない解体場に移動した。
首狩りの綺麗な5匹と、そこそこの戦闘の形跡が残った5匹は勿論、差額があったが、ティア達は気にしていない様だ。
後、約10匹分のバジリスクの血液が入っている瓶だ。
バジリスク・キングは売らない。
何かに使えるかもしれないからな。
軍資金を確保した俺達は、冒険者ギルドを出ようとすると、配置してあったかの様に「ソレ」が居た。
「ちょっと待ちな。」
(本当に出て来るな。)
(ああ。鬱陶しいよな。)
「解体場から出ると言う声は、周りが騒ぐ程のモンスターだと言う事になる。そんな大金はガキには過ぎる。それとも、その金は全てこいつの物なのか?」
妨害者の冒険者4名は、ガイラを指差した。
「もうそうだとしたら、その金はオレ達が管理してやるぜ。序でに女共もな。」
ギルティ!
「仮にそうだとしても、お前らに任せる理由は無いな。
帰ってママに泣いて甘えてお小遣いの銅貨1枚を貰ってくるんだな。土下座して、な。」
「ぶっ殺す!」
だから、何で煽り耐性が無いんだよ。
20分後には、奴隷売買の買い取り金と装備品を売った金でガイラに聞きながら必要な物を揃えている俺達が居た。
「バジリスク討伐で解毒剤を使ったから補充した方が良い。」
「分かった。」
「それと異空間収納が有るから、採掘の道具を用意した方が良いな。」
「分かったわ。」
こうして買い物が終わって、宿屋に帰ろうとすると邪魔が入った。
「やっと帰ったと思ったら、嫌なモンを見ちまったぜ。」
「そうだな。金に物を言わせ、奴隷となった女性、しかも、まだ幼さが残る少女を侍らすなんざ、我慢出来ねぇな。」
異世界、主に日本人出身じゃなければ気にしない奴隷を気にする人達が現れたなぁ。
しかも、装備品を見る限りは高ランクの冒険者達だろうと思うわ。
「お嬢さん達、ちょっと待っててな。直ぐに助けて解放して、冒険者という命の危険がある事をしないで済む仕事先を探してあげるからな。」
「と、言う訳だ。奴隷達を解放しろ!」
と、普通ならガイラの方を見る筈が奴らは俺に向かって言った。
多分、貴族の色狂いな若様だとか思ったんだろう。
「勿論、分かっている。幾らだ?」
正直に言っても、結局はティアに迷惑掛かるしなぁ。
高ランクだと仮定すると、それだけの知識も持っているから、正直に「白金貨600枚」と言うと勘繰られる可能性も有るしなぁ。
出来れば、後ろ指を刺される経験をティアに持って欲しくないしな。
仕方ないな。
ちょっと傾くか。
「断わる! やっと手に入れたんだ。誰が手放すか!」
「ふざけるな! 金が有るんだろ? だったら、普通に冒険者とかを雇えば良い。それを女性、しかも、まだ幼さが残る少女を使うとは腐った奴だな。」
「なっ!? ゼロ君は……」
俺はティアの発言を止めた。
「はっ! どうせ、発言を許したら不味い事を言う可能性が有るから止めたんだろうぜ!」
「つくづく腐ったガキだ。」
「解放ところか、売る気は無い! 以上だ。俺達の前から消えな。俺が我慢してやる間にな。」
「気に喰わねえガキだな。」
「おい! お目付け役。 何か言えねえのか?」
埒があかないとガイラに振られた。
「主が『解放しない。』、『売らない。』と言った以上は、それが全てだ。」
「まあ、そうだよな。雇われた者が反対意見は言えねぇか。」
「それなら、決闘にしよう。」
「そうだな。それが良いぜ。」
「オレ達が勝ったら、奴隷の購入額の1、5倍を払う。
オレ達が負けたら潔く退こう。どうだ?」
「分かった。それで良い。」
「良し。交渉成立だぜ。」
「改めて自己紹介をしよう。この町はオレ達の故郷で普段は、王都を拠点にしているAランク冒険者の『光貴の剣』のリーダー『アーマ』だ。」
「俺達は『星屑の翼』でリーダーのゼロだ。」
俺達とAランク冒険者の光貴の剣は、冒険者ギルドに向かった。
「準備は良いな? ……始め!」
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