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タヌキだなぁ。

流石に、全てを助ける自己犠牲の博愛主義者では無いです。

 一緒に同行してネリブ商会に到着した俺達は会長専用の執務室に通された。


「初めまして。冒険者のゼロです。後ろにいるのは仲間です。」

「初めまして。ネリブ商会の会長をしている『ネリブ』だ。」

「ネリブ会長に少し聞きたいのだけど良いか?」

「私に答えられる事なら。部下から敵対しない方が良いと報告が来ていますので、誠心誠意の対応をさせて頂きます。」


 タヌキだなぁ。

 まあ、無料で答えてくれるだけまだマシか。


「ありがとうございます。」

「それで聞きたい事とは?」

「はい。今日脱走して捕まったチリルが背負った借金は正当な手続きを通して行われたものですか?」

「先ずは、チリルの捕縛に協力頂きありがとうございます。さて、質問の返答ですが、答えは『はい』になります。」

「それは、この国を統べる王家に対して誓えますか?」

「勿論です。私は光の中を歩き続ける事が出来たからこそ、今の地位が在りますから」

「一応、証文を確認しても良いか?」

「勿論良いのですが、何故、この様な事を?」


 そう言いながら、ネリブ会長は、証文を見せる為に俺達に渡された。

 確かに不自然な所は無いな。

 他の皆も同じみたいだ。


「まあ、知ったからには、だな。奴隷から解放する気は無いが、不正が有ったにも関わらず助けなかったら目覚めが悪いからな。」

「なるほど。」


 俺は証文を返す。


「満足されましたか?」

「ああ。ティアも良いな。」

「うん。悲しいけど仕方ないよね。」

「ティアがそんなんだから此処に来ただけだから気にするなよ。」

「うん。ありがとう、ゼロ君。」

「……よろしいですかな?」

「ああ。……そうだ!」

「どうされました?」

「きちんと誠意を持って対応したお礼に面白い情報を提供するよ。」

「どの様な情報でしょうか?」

「この商会を追い抜こうとしている、直ぐ後ろの商会が、早ければ1週間以内に消える。」

「どういう事ですか?」

「これ以上は言えないけど、備えた方が良いよ。」

「そうですか。良い情報です。ありがとうございます。」

「それじゃあ。」


 この後、賭博の場所に行ってみたが、仕込みサイコロやその他のイカサマは無かった。

 本当に見える所は真っ当にやっているんだな。

 まあ、これ以上の介入する理由が無いな。

 チリルよ、逞しく生きてくれ。


 すると、商会の方からチリルの泣き叫ぶ声が響いた。


「奴隷になるくらいなら、バジリスク・キングに挑めば良かったー!」


 はい!?

 ご都合主義にも程があるぞ!

 運命の神は悪ふざけが好きなのか!

 でも、本当なら嬉しいのでありがとうございます。


 俺達は慌ててチリルに向かった。


「チリル。バジリスク・キングの居場所を知っているのか?」

「う、うん。」

「本当だな?」

「本当だ!」

「ちょっと待ってろ。」


 俺達はネリブ会長に話をしに行った。


「ネリブ会長、少し良いですか?」

「はい、何でしょうか?」

「とりあえず、金貨5枚を払うので、チリルの奴隷にするのを待って貰えませんか?」

「此方としては誰が払うにしても、必要な分を払って頂ければ文句はありませんが。よろしいのですか?」

「俺達が払う代わりに、チリルにはこの事は黙って俺達が帰って来るまで監禁してて貰えませんか。扱いは奴隷と同等で良いので。とりあえずチリルの生活費として銀貨5枚渡しておきます。」

「分かりました。そういう事なら引き受けましょう。」

「ありがとうございます。」


 俺は金貨5枚と銀貨5枚を渡す。


「いやはや、あっさりと金貨を5枚も払うとは。」


 俺達はチリルの所に戻った。


「ネリブ会長と話を着けた。俺達がバジリスク・キングを討伐して帰って来るまではチリルを奴隷にしない様にして貰った。」

「本当?」

「ああ。本当だ。バジリスク・キングが居たら、討伐して帰ってから俺達が代わりに借金を払ってやる。だから、バジリスク・キングは何処に居る?」

「バジリスク・キングが居る場所は、この町を南下すると、火山と毒の沼地が一緒になっている所が有る。冒険者達も行きたがらない場所だけど、そこにバジリスク・キングとバジリスクの群れが居る。」

「そんなの、よく町を襲って来ないな。」

「どうも、毒の沼地が居心地が良いみたいで動かないんだ。」

「分かった。もう1度言うぞ。本当にバジリスク・キングが居たら、借金は肩代わりしてやる。」

「本当か!?」

「本当にバジリスク・キングが居たら、な。」

「嘘じゃない!」

「それじゃあ、明日にでも行って来るからな。」

「ゼロ!」

「何だ!」

「倒せるのか?」

「楽勝だ!」

「分かった。待っている。」


 翌日


 俺達は南下して、火山の(ふもと)に有る毒の沼地に向かった。

 一応は、解毒や石化のポーションを1人2セットずつ渡して残りは俺が持つ事になって買えるだけ買った。


 そして、到着すると本当にバジリスクの群れと奥に大人と赤ん坊くらい差がある色違いのデカいバジリスクが居る。

 多分、奴がバジリスク・キングだろうな。


「皆、準備が良いか?」


 ティア達は頷いたのを合図に、先ずは何時ものパターンで挑む事にした。

 そう!

 俺がボッチになる作戦で、俺が囮になって面倒臭いモンスターを引き受けて、残りをティア達が討伐する作戦だ。



暖かい応援メッセージと星の加点をお願いします。

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