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来週、結婚するんだろ?

隠れた財宝には、二重罠って有りますよね。


以前投稿したトリニティサモナーの「その後」を書きました。もし良ければ、其方の方もどうぞ。

「実は……更にこの奥に貴重な純度の高い鉱石を発見したんだ。」

「それで、採掘しようと近寄ったら、あのモンスターが現れた訳よ。」

「まだ6匹ぐらいなら対処出来たが、10匹出て来てな。」

「オレ、ヤーガ、エーナが怪我を負い、グレイグが足止めしている間にオレ達3人が助けを呼ぶ筈だったんだが……」

「途中で、力尽きた訳か。」

「ああ。」


 ちょいとしんみりになった所で……


「オレはまだ死なねえーぞ!」

「「「グレイグ!」」」

「ガイラ! ヤーガ! エーナ! 無事だったか!」

「グレイグこそ、助かって良かった。」

「無茶し過ぎよ。」

「全くだ。何が『来週、結婚するんだろ?』だよ。」

「そうよ。グレイグだって、フーラとラグちゃんがいるクセに。」

「そういやぁ、オレはどうなったんだ?」

「オレ達が階段登った先で力尽きて、倒れていた所を……」

「ゼロだ。」

「このゼロ達に助けられて、グレイグも助けた訳だ。」

「そうか。オレ達の命の恩人だな。」

「偶然だよ。」

「何が『偶然だよ。』よね。」

「そうですね。」

「素直じゃないよね、ゼロは。」

「ゼロ兄さん。後でバレてもしりませんよ。」

「どういう事だ?」

「気にするな。それで代価だが……」

「あ、ああ。そうだったな。生憎、今、オレには金貨1枚と銀貨8枚しかない。命の代価としては安いが受け取ってくれ。」

「馬鹿!」

「グレイグ。それは、家族の生活費として貯めていたヤツでしょうが!」

「しかし、命の代価となると……」

「ああ、良いよ。代価はその『貴重で純度の高い鉱石』の場所を教えて、少し分けてくれれば。」

「そんな事で良いのか?」

「ああ。」

「それなら、案内する。皆も良いだろう?」

「勿論よ。命の代価が銀貨2枚は安過ぎるわ。」

「そうだな。」

「賛成。」

「皆も良いか?」

「ゼロ君。良いよ。」

「ゼロ様。文句はありません。」

「ゼロ。鉱石に興味有るわ。」

「ゼロ兄さん。賛成です。」

「それじゃあ、行こうか。」


 その場所に向かうと、行き止まりだったが、注意しないと分からない様に岩柱が隠している横穴が有った。


「この奥に鉱石が有ったんだ。」


 更に進むと、それなりに開けた場所に出て、その奥に剥き出しの鉱石が有った。


「俺達も少し貰うが、後は其方にどうぞ。」

「良いのか?」

「ああ。」

「やったわ! これだけ有れば、お店を持つ夢が叶うわ!」

「良かったな、エーナ。」

「どういう事だ?」


 聞くと、この4人は、同じ村の幼馴染みとかでは無く、グレイグの奥さん「フーラ」を入れた5人は、最初は違う都市で出会い、はぐれ者同士でパーティーを組んで今に至り、そんな中、グレイグとフーラが恋仲になり、妊娠した事で結婚してフーラは冒険者を引退。

 その件が切っ掛けで、ヤーガとエーナが「実は……」と、恋仲である事を白状して、この都市フィブリールに定住する事を決めた。

 そして、今回は、何時もなら堅実に稼いでいたが、後、もうちょっとでエーナの店を建てる予算が出来そうという事で、何時もより踏み込んだら、この横穴を見つけた、という訳か。


 俺達は全員が採掘した量の大体1割を貰い、ダンジョンから出ようと回れ右をした時、笑い声が響いた。


「く、く、く。折角来たのだ。我と少し遊ばないか?」

「だ、誰だ! 姿を見せろ!」


 この(ひら)けた場所で光が届かない隅の岩柱の影から、1人の場に削ぐわない上等な服を来たおっさんが現れた。


(ゼロ。)

(分かっている。)


「初めまして。我の名は……」

「どうした? 名乗らないのか?」

「名乗った所で意味が無い事を思い出したのだ。」

「つまり、俺達を此処から生かして出す気は無いという事だな。」

「理解が早くて助かる。その潔さに免じて、何時もよりかは楽に殺してやろう。」


(ゼロ、今だ!)


 こっそり、刻心掌握!


「おや? 急に倒れましたね。魔力は最小限にした筈ですが?」

「眠って貰ったんだよ。」

「何故、そんな事を? 人数が多い方が有利だろう。実際の勝敗は別だが。」

「その意見には賛成だが、勘違いしてないか?」

「何をだ?」

「お前が『狩る側』では無く、俺が『狩る側』だ。」

「くくく。あーははは! 久しぶりに笑わせて貰った。

 まさか、劣等種である人族が……」

「『高貴な存在の悪魔である我に勝てると思っているのか?』だろ?」

「貴様! 我らを知っているのか!?」

「ああ、良~く知っているぞ。」

「……そうか。半端な知識が原因で自身の実力を勘違いしている様だな。ならば、その勘違いをしたまま、死ぬが良い!」


「ゼロ君!」


 俺はティアに笑顔を向け、その間に悪魔は、一気に距離を詰め、俺に致死の一撃を放つが、その曲剣の突きをギリギリで躱して、悪魔の胸を刺して悪魔の魂を破壊し、首を斬る。


 ……首を斬るのは染み付いた癖だ。

 魔界では悪魔は魂を破壊されても復活出来るけど、その時に首を斬ると復活は「強くてニューゲーム」では無く、「セーブデータがありません。」になる。つまり、最初からのやり直しになるからだ。

 しかも、記憶も引き継ぎ無しで。

 数百年の闘争の中で首を斬り始めてから、全体的なレベルが下がっている事に気付いた訳だ。

 で、(のち)に魔界の神に聞いたら、魂を破壊する時に、首を斬るとそうなるらしい。

 コレを知っているのは、作った本人の魔界の神と、俺とライオスに、何故が地球の七つの大罪の悪魔と同じ名前を冠する魔界の支配者「七公爵」や「王級」や「神級」の「あいつ等」ぐらいだ。


「ば、馬鹿な……」


(中身も雑魚だったな。)

(言ってやるな、一般人に。)

(そうだな。)


「ゼロ君、大丈夫?」

「ああ、大丈夫だよ。心配掛けてごめんな。」

「ううん。良いの。ゼロ君が無事なら。」

「……コホン。」

「「あっ!?」」

「2人の時間は後で取りますから、今は我慢してください。」


暖かい応援メッセージと星の加点をお願いします。

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