感謝と口止め料込みよ。
真面目な人程、罪悪感に悩まされ易いですよね。
「長い様で短い時間だったよ。」
「そうですか。それと、生徒の鼻をへし折ってくれて助かったわ。これで少しはマシになるでしょう。」
「そうだと良いな。」
「そうね。それと、講師の依頼料よ。」
「金貨10枚は多くないか?」
「感謝と口止め料込みよ。」
「それなら納得だ。」
「それから、大聖女ティリス様から、神殿でお話があるそうよ。」
「分かった。」
「それじゃ、また、何か有ればお願いするわね。」
「そんな日が来ない事を祈るよ。」
これで、学園の講師は終わった。
最後に俺を担当したクラーチェ先生には、俺がヒイロだとはバレていない。
さて、次は神殿か。
大聖女ティリス様からのお話か。
それなりの大事だろうな。
もしくは、逆に、身分を隠して、お店のケーキを食べたいとかかもな。
神殿に到着した俺達は、待ち構えていた神殿騎士にまたドナドナされた。
そうだったな。
大聖女には、俺の接近を察知出来たんだよな。
「ようこそ神殿へ。お待ちしていました。」
「それで、俺達に話とは?」
因みに俺達が居る場所は、応接室ではなく聖女の間だった。
「実は調査依頼の結果が出ました。」
「それで?」
「内容ですが、ゼロさんの言った通りでした。」
ティリスさんに届いた調査結果の内容はこうだった。
やはり、普段から色々と名目を出して、差別的思想から獣人族を襲い奴隷にしていた事、襲った集落や村の金品等を売り払い私腹を肥やしていた事、俺が残したメッセージ等を調査報告を聞いた後に知った為に追い打ちを掛けられて、今現在、まだ寝込んでいるらしい。
それと、向こうの大聖女は、「ティマ」と言うらしいが、聞いた話だと、大体俺がリンに出会ってから、3ヶ月くらい過ぎた辺りで屑騎士共の訃報で寝込んだいる為に今回の子爵級悪魔1匹と男爵級悪魔2匹を察知出来ずにいたらしい。
なんでも、そういう察知系が得意な大聖女だと、説明された。
「俺達を呼んだのは、報告する為だけですか?」
「勿論、それだけでは無いわ。」
「それは何ですか?」
「1つは、聖女リリーに対魔法攻撃の鍛練に付き合って欲しいのよ。先程まで、翼の追求者にお願いしてやって貰ってたんだけど、やはり、相手にするのは悪魔だから、威力が足りないのよね。だから、お願い。」
大聖女ティリスの足下には、聖女とは思えない格好で横たわっている聖女リリーが居るが、周りを気にする余裕が無いのか、御御足の露出度が大幅に上がっている……が、その先の秘匿された布地は見えない。
「分かった。」
「ありがとう。もう1つは、落ち込んで寝込んでいる彼女の所に行って欲しいのよ。」
「行っても大丈夫か?」
「大丈夫だと思うわ。一応は連絡を入れてあるし、手紙を用意するから。」
「分かった。何時、行けば良い?」
「ゼロさんの都合も有るでしょうけど、明日からでも良いかしら?」
「構わない。それで、移動手段と目的地は?」
「報酬の1つとして馬車を用意したわ。受け取って頂戴。」
「……何か変な物を付けて無いよな?」
「失礼ね。1番頑丈な箱型馬車を選んだだけよ。」
「そうか。それなら、ありがたく頂くよ。」
「良かったわ。目的地は、馬車で2日の所の都市メルセダスに居るわ。」
「今、此処にはティリス様が居るのに近過ぎじゃないか?」
「本来なら、この都市も彼女の担当だけど、あの時は彼女は動けなかったのよ。」
「そうなのか?」
「そうよ。そういう訳だからよろしくね。」
あれから、雑談をしながら1時間後に、大聖女ティリス監修の、聖女リリー強化計画第2段「高威力攻撃魔法に於いての防御」の鍛練が始まった。
翌日
必要な物を揃えて、ダミー用の荷物を馬車に入れて、本当に必要な物は俺やキサラが異空間収容に入れてある。
馬車の運転は俺が出来るからするのだけど、リン的には主人にさせて、奴隷がしないのは我慢出来ないみたいで、御者席には俺の隣にはリンが座っている。
そして、リンが覚えたら、リンがキサラに教える事になっている。
俺達は挨拶を済ませ、都市メルセダスに向かって出発した。
……が、4時間後には我慢の限界を超えた。
只の頑丈な馬車では上位貴族の馬車に劣る。
何が言いたいかと言うと、尻が痛ぇ。
俺は此処で封印していた自重の枷を1つ外す時が来た!
1時間後
「ゼロ様、凄いです。あんなに揺れて、跳ねていたのに、今では大分、無くなりました。」
「ゼロ、凄い! 馬車に何をしたのよ?」
「馬車に掛かる衝撃を和らげる道具を付けた。」
「それで、こんなに衝撃が来ないのですね。」
「アタイはどちらでも平気だけど、やっぱり、無い方が良いわね。」
俺が何をしたかというと、女神アティアにお願いして頂いた武器創造で衝撃吸収用のスプリングを取り付けて、それに合わせて馬車の車輪の足回りを強化もして、偽装用の飾り板も取り付けてスプリング等が見えない様にしている。
序でに試しに馬に身体強化魔法を掛けたら、時速10キロから時速30キロに変わった。
キサラは馬車の中で喜んで、リンは無駄に奴隷根性を出して、頑張って馬の手綱を握っていた。
俺は後でリンの正座説教が待っている為に青くなっていた。
街道夜営地にて、キサラが準備している中、俺とリンは馬車の中に居て、勿論、桃色な事はしてなくて、正座説教1時間コースをしております。
1時間後
「ゼロ、リン。食事の準備が出来たわよー。」
「分かったわ、キサラ。ゼロ様、今日の所はこれくらいにしますが、少しは自重してください。」
「わ、分かった。」
食事中
「キサラ、すまなかったな。」
「別に良いわよ。馬車の中のやり取りが聞こえて充分に楽しませて貰ったから。」
「キサラ、せめて、片付けは私がやるわね。」
「そう。それならお願いするわ。」
俺達は夕食を終わらせ、馬車の中で順番に入って身体を拭いた後、就寝した。
見張りはキサラだ。
「動くな!」
暖かい応援メッセージと星の加点をお願いします。




