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邪悪なる存在よ! 正体を現しなさい!

タイトル回収が一部出来ました。

「ふあああ~~~。」

「おはようございます、ゼロ様。」

「おはよう、リン。」

「おはよう、ゼロ。」

「おはよう、キサラ。」


 宿屋の1階にある食堂で朝食を食べ終わった後、今日の予定を確認した。


「それじゃあ、今日は冒険者ギルドに行って、依頼を確認。特に良い依頼が無ければ、常設依頼のヤツを受けながらモンスターを討伐する。んで、早めに帰って都市を散策するで良いか?」

「はい。問題ありません。」

「それで良いよ。」

「それじゃあ、行こうか。」


 冒険者ギルドに到着した俺達は、依頼ボードを見ると確かに多いが、朝一を逃したからか、美味しい依頼は無かった。


 街の外に出た俺達は、森に入り、薬草を採取しながら、オーガや逃げ遅れたオークを狩る。

 Cランクのキサラが居るお陰でオークやオーガを狩る事が出来て、懐がやっと温かくなってきた。


「ゼロ様と一緒ですと、ボアやゴブリン等の雑魚が来ないので(わずら)わしく無いので良いですね。」

「確かにそうだよねぇ。」

「確かにそうだけどな、Dランクに成るのは大変だったんだぞ。」

「ゼロに取っては、雑魚を狩る方が重労働なんだ。」

「そうだよ。」

「キサラ、喋るばかりしないで、手を動かす。」

「はいっ!」


 こうして、少し森の奥に来て、薬草採取と幾つかのモンスターを狩って街に戻る。


 冒険者ギルドで換金して俺達は、街の散策を始めた。

 大通りを中央に向かって進んで行くと、遠くに王立学園が見えて来た。

 そして、その斜め横前に神殿が建っていた。

 この世界の神殿は神一柱毎に建っている訳ではなく、神殿の中で神一柱毎に祀っている。

 だから、神殿には色々な人や職業の人が出入りしている。

 教会も似た様な立場だけど、より人に近い立場を取っている。

 教会が民間病院なら、神殿は国立大学病院みたいな感じかな。

 しかし、家を出てから初めてだな。

 教会や神殿に行くのは。

 ……ん?

 何か、神殿騎士10人が奥から出て来た!?

 何事かなぁ?

 え!?

 こっちに向かってないか?

 ……やっぱり、こっちに向かっている!

 ……先頭を歩いている人と目が合った。

 無表情なのが怖い!


「貴方達に訪ねたい事が有る。ご同行願いたい。」

「ゼロ様。何をしましたか?」

「え!? 俺が何かした前提!?」

「ゼロ。正直に吐いた方が良いよ。」

「キサラまで!」

「ご同行願えるか?」

「分かった。」

「理由は分からないがリンやキサラもか?」

「そうだ。」

「分かりました。」

「分かったわ。」

「それでは、付いて来てくれ。」


 こうして、神殿騎士に囲まれた状態で、俺達は「連行」された。



 ゼロが神殿騎士に連行される少し前


「段々と強大で禍々しい気配が近付いているわ。何ていう事なの! 今までこんな気配は初めてです!」

「……大聖女様。」

「大丈夫です。無辜(むこ)の民達に害する存在だとしても、私と神殿騎士である皆さんの力を束ねれば勝てます。それでも駄目なら、私の命を賭けても何とかしてみせます。」

「駄目です、大聖女様! 軽々しく命を賭けないでください! もしも、大聖女様に何か有れば、大聖女様が守るべき者達をどう救い守るつもりですか!」

「……そう、ですね。分かりました。私はあの強大で禍々しい気配に恐れていた様です。でも、皆さんのお陰で迷いや恐怖は消えました。皆さん、私と共に戦って頂けますか?」

「勿論です、大聖女様。なあ、皆!」

「「「「おう!」」」」

「ありがとうございます。」

「大聖女様。明日も笑顔で迎える為にも頑張りましょう。」

「はい。」

「それで、目標の者は?」

「あの少年です。猫の獣人族と剣士の女性の3人組です!」

「大聖女様。3人共、連れて来た方がよろしいでしょうか?」

「……そうですね。もし、脅迫等で拘束されて居るのならば、救い出したいと思っています。」

「分かりました。」



 再び、ゼロ視点に。


「あのぅ、何処へ行くのでしょうか?」

「もう少し先だ。」 


 神殿騎士に従いもう少し先に行くと目の前には重厚で神聖な雰囲気漂う扉の前に居た。


「この扉を開けて、中に入って欲しい。」


 何か、神殿騎士達が緊張しているのが伝わってくるけど、この扉の向こうには何が有るんだ?


 俺は扉を開け、中に入ると、そこには広い空間が拡がっていて、真ん中に俺が知っている女性神官に近い衣装を着ている少女が居た。

 外見年齢は顔と手ぐらいしか肌を露出していないが、大体18歳くらいだな。

 俺達はその女性に近付いて行くと、ある程度の距離まで行くと話し掛けられた。


「ようこそ。『聖女の間』へ。此処は聖女が修行や儀式を行う場所です。」

「それで、何故、俺を此処に連れて来たのでしょうか?」


(ゼロ! 囲まれているぞ。)

(分かっている、ライオス。)


「此処は聖女達が修行や儀式を行う場所でありますが、同時に地上に害する存在や邪悪なる存在を封じる場所でもあります。」


(確かにそんな力を感じるが俺達を抑える程でも無いな。)

(そうだな。つまり、聖女様は俺かライオスの存在を勘づいているって事か?)

(そういう事だろうな。どうする、ゼロ?)

(勿論、ギリギリまで対話で努力する。聖女様ってのは、本物の場合は善人なんだよ。)

(なるほどな。)

(だから、話が通じれば何とかなる。)

(まあ、頑張れよ。)

(頑張ってみるさ。)


 さあ、話し合いをしようと一歩前に出ると、警戒心剥き出しで言われた。


「貴方は何者ですか!」

「え!?」

「邪悪なる存在よ! 正体を現しなさい!」

「聖女様。俺は生まれも育ちも人族ですが……」

「いいえ。私は騙されません! それ程の強大で禍々しい気配を漂わせているのですから!」

「そんな事を言われましても、俺は人族の両親から生まれた正真正銘の人族です。」

「そんな訳ありません! それにあんな美女とあの猫の獣人族の可愛い女の子を奴隷にしているではありませんか! そんな不品行(ふしだら)な事をする人を羨ま……では無く、信じられません!」

「……聖女様。途中から論点がズレていますよ。」

「いいえ。きっと、あの猫の獣人族の女の子も、違法な手段で奴隷にしたに違いないです!」

「聖女様。俺は何もしていません~。

 きちんと話を聞いてくださ~い!

 あの子は命が危ない所を助けた奴隷です。違法入手どころか、脅迫とかもしていませんよ~。」


(……ゼロよ。聖女は『善人(・・)』なんだよな?)

(……ああ。)


「……もう良いです。正体を顕さないのなら、そのまま滅殺するまでです。皆さん!」



暖かい応援メッセージと星の加点をお願いします。

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