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能書きは良いから来いよ!

頭の良い犯罪者は外見が綺麗な人が居ますよね。

「君達パーティーはダンジョンに入っているが、君は最初の数回のみで、後は、朝から歓楽街に行っているそうだね?」

「ギルドマスターはきちんと調べたのか?」

「ああ。ダンジョンの台帳を調べたよ。そして、問題なのが、女性だけで行かせていることだよ。確かに、そういう扱いを受ける奴隷も居るが、こんな年端もいかない少女を行かせる奴は居ない。」

「此処からは、オレ達が言う。」

「分かった。」

「貴方達は?」

「オレ達は、この街でクランを持つ『金剛の槍』と言うパーティーだ。そして、クランリーダーのアガインだ。」

「それで。」

「他の冒険者達に聞いたが、彼女達は優秀で、君も確かに強いと言う話は聞いたが、ダンジョンでは殆ど、君は動かないらしいな。それでどうだろう。君達パーティーは我がクランに入り、彼女達は、奴隷の所有権を一時的に我々に預けて、我々が鍛えよう。そして、君は我がクランの別のパーティーに入り、基礎からやり直したらどうだい?」

「なっ!」


 ティアが何か言いそうになるのを抑え、そして、この馬鹿が如何にもな善意から来る素晴らしい提案をしたと思っているという顔をしているが、腹の中が屑で笑えてくる!


「あははははは。」

「何が可笑しいのかな?」

「いや。腹の中があまりにも屑で笑ってしまうな。」

「どういう事だい?」

「とりあえず、ギルドの練武場に行こう。」

「……分かった。」


 俺達やギルド側は、ギルド内に有る練武場に移動した。


「それで、何故、練武場に?」

「決まっているだろう。お前らを潰す為だ!」

「潰すとは物騒だな。理由を聞いても良いか?」

「紳士ぶるんじゃねえよ、ゲスが! 何が『奴隷の所有権を一時的に我々に預けて』だ! 他人の奴隷の美少女を所有権ごと預かって『夜』に何をするつもりだよ、ゲス共が!」

「なっ!?」


 俺のこの言葉で周りの冒険者達も騒ついた。


「確かにそうだよな。所有権まで預ける必要は無いよな。」

「そうだよな。」


 更に俺は言う。


「そして、ティア達が俺の下に帰って来た時には、夜も働かされてボロボロになっているだろうな。それを俺が文句言っても、預かる前からこうだったと言うだろうな。」

「……それは!」

「周りに居る女性冒険者に、ギルドの女性職員。ティア達の肌や髪、装備品を確かめてくれ。」

「……は、はい。」


 女性冒険者達やギルドの女性職員達がティア達の肌や髪、装備品を確かめる。


「どうだった? 奴隷だと思えるか?」

「いいえ。正直、肌や髪の艶が私達以上の手入れをされているのが分かりますし、装備品もC、いえ、Bランク冒険者がする様な装備品です。」

「確かにティア達は、身分は奴隷だが、俺は奴隷として扱っていない。そして、ティア達が俺抜きでダンジョンに行くのも、俺に少しでも追い付く為だ。」

「それだけなら、何故、練武場に?」

「分かっているんだろ?」

「何を?」

「俺の強さを証明して、ティア達をゲスな考えで汚すお前らを潰す為だ!」

「なるほどね。」

「さあ、来いよ、ゲス共!」

「そこまで言われたら、私達の名誉を守る為にも君を指導しないといけないな。」

「能書きは良いから来いよ!」

「皆。彼に冒険者として生きる事の意味を教えてあげるんだ。」

「おう!」

「待て! そのまま始まれば私闘になる。だから、殺人はダメだ。また武器に因る致命傷になる攻撃もダメだ。……それで良いな?」

「ああ。」

「それじゃあ、誰と戦うんだい?」

「1人ずつなんて面倒臭い事するかよ! 弱い者苛めが得意なお前ら全員で来いよ!」

「ギルマス。ここまで言われたら、我慢する事が出来ない。良いな?」

「ああ。」

「ガキ! 覚悟するんだな?」

「ほうら。上っ面だけの薄い善人面が剥がれているぞ。」

「……くたばれ!」


 俺は、ゲス共の攻撃を、わざと受けて、躱して、流して、時には薄皮1枚切らしている。

 勿論、理由はある。

 異世界転生系のあるあるで、全ての攻撃を躱すか、全て無傷で受けると、魔道具に因る「ズル」を疑われる。

 それじゃあ、俺の強さが証明出来ない。

 これで、周りは魔道具を使ったとは疑われない筈だ。

 そして、小さな嫌がらせとして、足の小指を蹴ったり、脛を蹴ったりしながら、決めの流れは、潰す事が前提で金的蹴りからの肋骨折りのリバーブロー、そして、顎の骨砕きのアッパーカットで潰していく。

 そして、「雷撃針(ライトニングニードル)」を詠唱破棄で両膝、両肘に撃ち込む。

 そして、最後にアガインとか言うゲスには両方の肋骨折りを追加して潰して、啖呵を切る。


「そもそも、自身の考えを押し付け、他の冒険者パーティーのやり方に口出しするな!」


 ……と、言ったら、周りも「確かにそうだな。」とか、「そりゃあそうだ。」とか、言っていた。


「これで、俺の強さが証明された。」

「ああ。この勝負はゼロの勝ちだ。」

「それと、ギルドマスター。」

「なんだ?」

「何が、きちんと調べたんだ?」

「どういう事だ?」

「俺は確かに歓楽街の方に向かっているが、目的地はその手前の武具屋だ。俺はそこで鍛冶の師事を受けている。その証拠にちょっと前に冒険者ギルドに納品に来ている。ギルドマスターの立場なら、簡単に調べる事が出来る事を調べてないなんて、もしかして、ギルドマスター。」

「何だ?」

「ゲス共から、『夜』のおこぼれを貰うつもりだったのか?」

「なっ!」


 周りの冒険者やギルド職員も騒ぎ始めた。


「確かにそうだよな。」

「それに何で、冒険者同士の喧嘩に最初から出ているんだ?」

「最低よね。」

「そう言えば、最近、あの綺麗な女性冒険者を見ないわね。」

「まさか?」


 此処でギルドマスターが「あの言葉」を言ったら、止めを刺すか。


「わ、私は、知……」


 言った!


「『私は知らん』と言ったら、自白したも同じだよな。」


暖かい応援メッセージと星の加点をお願いします。

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