私達と比べても見劣りしていませんわ。
頭と身体で覚えた事は忘れないよね。
仮家に戻った俺達は、直ぐに寝る準備をした。
リンは頑張って自力でやり、俺が洗浄を掛けた後、自分のベッドに入って、秒で寝た。
ルシアはキサラにお願いして、ティアは当然、俺がした。
勿論、その作業は眼福だった事は事実だ。
因みに作業内容は、装備品を外し、靴等も脱がし、衣服を緩め、洗浄を掛けて、ベッドに寝かせて掛け布団を被せるまでだ。
光の帯や白い煙は必要としないぞ。
翌日
いつもと同じ時間に目覚める事に若干悔しく思いながら起きて、冒険者としての、正式な報告(勿論、洞窟での駆除は伏せている。)を長老達にして、狼人族の村を後にした。
聖女ミケルも同じタイミングで終わったから一緒に帰ろうと誘われたから、同行する事にした。
「ファラ。馬車から顔を出さない!」
「はい! 聖女ミケル様。」
実は、今回の事で魔法に関して素質が高いファラが、聖女ミケルに弟子入りしたのだ。
別に神殿的にも聖女的にも問題は無いらしい。
それに、「狭き門」という訳ではない、と話してくれた。
こうして、一緒に帰り、聖女様のコネで行列を無視して街に入った俺達は、居候の立場としての義務を果たすべく、領主に狼人族と同じ報告をした。
「いやぁ、強いとは聞いていだが、それ程とは!」
「最初はびっくりしたわ!」
「そうね。聖女様とご一緒にされるなんて。」
「いきなりの外泊、すみませんでした。」
「気にする事は無いよ。むしろ、聖女様に協力した冒険者と知己になり、泊めている事実は充分に利益になるよ。」
領主への報告が終わり、この後、どうしようかと思っていると、ランルーダ嬢が声を掛けて来た。
「ちょうど良かったわ。実は、もう直ぐお茶会が有るの。お友達に紹介したいから参加して欲しいの。」
正直、断りたかったが、ガチの泣き落としをされ、参加する事にした。
全員出るのは流石に、と言って参加しても大丈夫な俺、ティア、ルシアだけにした。
何でも、売り言葉に買い言葉で引くに引けなかったらしい。
それに、リンが少し体調が悪いみたいだったしな。
そんな訳で、お茶会の時間が来た。
貴族のお茶会だ。
冒険者が冒険者のままの格好で参加する訳にもいかないから、こういう時の為に用意していた服を着て、ティアには、再生治療の魔法をアレンジした、美容系洗浄を掛けた。
僅かに残っていた日焼け等が消えた白い肌は綺麗だった。
勿論、ルシアにも使った。
ランルーダ嬢に残像が残る程、揺さぶられたが断った。
……だって切りが無いもん。
お茶会開始。
頭と身体に叩き込まれた貴族の作法は健在で、お茶会に参加したお友達の令嬢も、ランルーダ嬢も見とれていた。
どうだ!
ティアの洗練された流麗な仕草は!
そして、そのティアを補佐する公爵家令嬢の専属侍女の動きは!
「ルーダの話では冒険者の方達だとお伺いしていたのですが……」
「そうですね。私達と比べても見劣りしていませんわ。」
「いえ。それどころか、むしろ……」
「以前、とある尊き方と縁が有りましたので、その時に、手解きを受けましたの。」
こうして、穏やかなお茶会で、ランルーダ嬢も含めた令嬢達は、ティアに心酔しながら、若干の敗北感の中、お茶会は終わった。
ランルーダ嬢の侍女として参加していたマリナさんは、お茶会が終わった後、ルシアを師匠だと言って教えをお願いされ、領主家族に迫られ、……結果、短期集中講座をする事になった。
受講者は、マリナと領主館の全ての侍女。
お茶会にマリナだけでは回せないから、他の侍女やメイドが居た為、そこから漏れた。
そうなると、暇になる俺やティア達は、聖女の食事会以外は、自由行動になった。
……のだが、ティアがもっと強くなりたいと言い出し、しかも、俺が居ると甘えてしまうからと俺の参加は駄目と言われた。
ティアの側に居ないのは不安だが、その心は尊重したい。
……結果
ティア、リン、キサラでダンジョンに挑む事になった。
ティアは1人でやりたいと言ったが、却下した。
そして、俺はスキル「武器創造」の精度を上げる為に、街1番の鍛冶師の所に通う事にした。
このスキル、無知よりかは、既知の方が出来が良いんだよな。
そういう訳で、たまにはって事でかなり心配だが別れてやる事になった。
3日後
この日の為に用意したモンスター肉やハーブ等を持参して、神殿に向かった。
到着すると、笑顔で「聖女の間」へ案内されるが、1人嫌悪感を全面に出した神官の少女とすれ違った。
そして、神殿騎士達と模擬戦や、聖女の集中鍛練をした後、小休止して、お待ちかねの食事会だ。
調理は予め、神官さん達にお願いしていた。
勿論、ちょっと多めに余分を渡して、「残った分は皆さんで」と言う事も忘れていない。
食事会も終わり、満腹感の余韻を味わっている時に、聖女ミケルに聞いた、「あの時の神官の少女は誰?」と。
「……ああ。あの娘は、この神殿の次期聖女候補です。」
「……なるほど。だから、俺に対して顔をしかめたのか。」
「そうだと思います。」
「そういえば、聖女ミケル様も、俺達が入った時に、俺の顔を見て緊張を解いていましたね。」
「はい。やはり、分かっていても、扉越しのあの魔力は緊張します。」
こうして、聖女ミケル達との食事会は終わった。
暖かい応援メッセージと星の加点をお願いします。
そういう訳で、ファラはゼロのハーレムに入らないので「OUT」でした。




