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これから始まる英雄譚! ~俺らの異常な冒険者スタイル~  作者: 丸々。
第一章 [異色のパーティー]
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小話 一休み

─集会所─

 夜間、昼時よりも騒がしくなった集会所で晩飯を食べる。


「そうだった……討伐しても、証拠がなきゃ報酬金貰えないのか……」

「怒った親玉がやってきて、迂闊に森に戻れませんでしたからね。こればかりは仕方ないです。下手すれば食べられてました」

「お前らの所業で食べられそうになったんだけど」


 同じ長椅子、左手側に座る少女に励まし? の言葉を頂いた。


 受付嬢さんにいくら説明しても、『証拠が無いと報酬金の受け渡しは出来ない』と突っ張られた。過去に嘘の報告を入れた冒険者がいたせいで、ここの管理は厳重になっているらしい。


 暗くなった街中。一際強い輝きを発する集会所内は、多くの冒険者で賑わっていた。


 男に女、そして年齢の差を気にせず盛り上がる酒の席は、どこか心地良い。


「ていうか、なんでアイシャは迷わず逃げたんだ」


 長机の対辺、正面で肉料理を食べる女に追及する。


「そりゃお前、仲間より自分の命の方が大切だろ?」

「お前やっぱり解雇す──」

「解雇したら?」

「あることないこと?」

「言いふらす。よく分かってるじゃないか。これからもよろしくね!」


 うーんコイツはどうやって泣かせようか。辱めを受けてもらおうか。

 それにしても汗をかいた。過半数は冷や汗だろうが、風呂に入ってスッキリしたい。


「……なあアイシャ、この街って風呂あんの?」

「銭湯ならあるぞ。集会所の向かいにあるのがそうだが」


風呂も銭湯も大して変わらんだろうが。

ま、風呂が有るってだけで一安心。ご飯を食べ終わったら直行しよう。




─温泉(俺側)─

 中は綺麗。他の冒険者たちも入浴しており、自慢の筋肉だらけである。


 混浴ではない。


 空いている場所からお湯に浸かり、リラックスして疲れを癒す。


 今日一日だけで酷い目に遭った……。


 女性陣からは、『先に風呂から出たら待っててくれ』と指示され、待つのはしゃくさわるため、出来る限り長湯しよう。


 混浴では、ないが。


 随分長く温泉を堪能していたが、女性陣はなかなか来ない。

十分後にやっと来た。頭上から湯気が立ちこめている。


「そうだ。セリス、宿って取ってある?」

「いえ、私は今日来たばかりですし、何故かどこも埋まってまして」


 こんな時間では道具屋もやってない。テントだけでも買っておこうと思ったが、今日は叶わなそうである。


 街の外は論外だし、路上で寝るのもなんだか。


「……しょうがない路地裏で寝るか」

「路地裏って。新米冒険者でももうちょっと良いとこでねるぞ」

「えっまじで? 例えばどこ?」

「大通り。皆でベンチに座って寝たりする」

「酔っ払いかよ……それは良いとは言えないが。じゃあここで解散ってことで……」

「因みに、私らも寝床が無いからお前に付いてくぞ? 独りで寝てたら人間が恐いからな」

「同じくです」

「……そうですか」


 三人で人目に触れる事の無い、路地裏の一廓に集合し、今夜は寝ることにした。フカフカの布団が欲しい。



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