第11話 眠る記憶の海
第11話です。
ヨハの忠告を受けて準備を整え、セナとユイは、ついに記録庫の扉の向こうへ踏み込みます。
図書館を出ると、夜の広場に、時計塔の音が、静かに響いていた。
俺は、白紙の書に浮かんでいた警告を、もう一度、頭の中で読み返していた。
『警告:条件付き許可のため、完全な立ち入りは推奨されません』
シオンの「開いた先に、何があるかは、私にも分かりません」という言葉も、まだ耳に残っている。だが、扉は、開いたままだった。慌てて突入する必要はない。
「セナさん、明日、行きますか」
「いや、まず、ヨハに聞きたいことがある」
ユイには先にログアウトしてもらい、俺は、その足で、ヨハの酒場へ向かった。カウンターに突っ伏していたヨハは、俺の顔を見るなり、いつもより少し姿勢を正した。
「記録庫の扉が、少し開いた」
俺が言うと、ヨハのグラスを持つ手が、一瞬、止まった。
「……そうか。なら、一つだけ、忠告しとくわ」
「何だ」
「その本、ページが勝手に増えたりしとるやろ。けど、勝手に増えるのは、そろそろ打ち止めや。中に入るなら、自分で器を大きくしといた方がええ。じゃないと、大事な場面で、記録しきれずに弾かれる」
「増やす方法があるのか」
「残響の欠片、集めてみ。あれを取り込むと、少しずつ、器が育つ。……まあ、俺も、詳しいことは知らんけどな」
ページが増えたことは、まだ誰にも話していない。その言い方は、明らかに、知らないふりをしているだけだった。俺は、それ以上追及せず、礼だけ言って、酒場を出た。
翌日、俺たちは、以前訪れた中級の森へ向かった。ヨハに言われて意識を向けると、それまで見えていなかったものが、目に入るようになった。あの脇道の周辺には、地面の窪みや木の根元に、小さく光る欠片が、点々と落ちていた。ユイは、しゃがみ込んで探すのが得意で、俺よりも先に、次々と見つけていった。
「あ、また見つけました!」
「筋がいいな」
「セナさんの記録探しより、こういう地道な作業の方が、性に合ってるかもしれません」
そんな軽口を交わしながら、俺たちは、日が暮れるまで、欠片を集め続けた。
道中、遠くで、他のプレイヤーたちの戦闘の声が聞こえてきた。俺たちの静かな作業とは対照的な、賑やかな喧騒。だが、それすらも、今の俺たちには、どこか穏やかに響いた。
翌々日、俺たちは、狩場を回って、さらに欠片を集めた。三日目の夜、白紙の書のページの隅に、新しい余白が浮かび上がった。
『記録容量:拡張条件確認中……』
「これで、十分か分からないが、行くぞ」
「はい」
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図書館に着くと、シオンが、いつもの場所で、静かに俺たちを待っていた。
「……準備は、整いましたか」
「多分な」
「では、行ってらっしゃい。……どうか、無事に」
俺たちは、螺旋階段を降りた。扉は、変わらず、わずかに開いていた。俺は、隙間に手をかけた。扉は、ゆっくりと開いていく。
一歩踏み込むと、独特の静けさに包まれた。天井は見えないほど高く、壁一面に、無数の本棚が並んでいる。だが、本棚に並んでいるのは、本じゃなかった。薄く発光する、無数の球体。一つ一つが、微かに脈打つように、光の強弱を繰り返している。
「これ……」
「多分、記録だ。誰かの、記憶みたいなものだと思う」
俺たちは、まず、部屋の右側へ進んだ。この区画の球体は、比較的小さく、控えめな光を放っている。俺は、その一つに、そっと手をかざしてみた。触れてはいない。だが、微かに、遠い笑い声のようなものが、頭の中に響いた気がした。誰かの、他愛のない日常の記憶。俺は、それ以上、深入りしないよう、手を引いた。
「セナさん、勝手に見ちゃっていいんでしょうか」
「多分、良くない。だが、この場所の空気を知るには、少し必要な気がする」
さらに歩くと、球体の色に、規則性があることに気づいた。青白いものが大半だが、時折、緑がかった光を放つものが混じっている。俺は、その違いを、白紙の書に問いかけるように、意識を向けてみた。ページが、ごく短く反応する。
『青白:通常の記録』
『緑光:未完了の記録』
未完了。まだ終わっていない誰かの物語が、ここに、宙ぶらりんのまま浮かんでいるということだ。俺は、その事実に、妙な息苦しさを覚えた。
奥へ進むと、床の色が変わった。石畳から、もっと滑らかな、ガラスに似た素材に切り替わっている。足元に、複雑な紋様が浮かび上がっては消えていく。まるで、何かの回路図のようだった。
「この床、何か意味があるんでしょうか」
「分からない。だが、意図的に作られたものだ。装飾で、こんな複雑な模様は入れない」
俺は、しゃがみ込んで、紋様の一部を、じっと観察した。線の交わり方が、どこか、白紙の書のページに刻まれる筆致と似ている気がした。この部屋自体が、白紙の書の、もっと巨大な兄弟のような存在なのかもしれない。そんな考えが、頭の隅をよぎった。
さらに進むと、球体の密度が、急に増えた区画に出た。無数の球体が、ドーム状に連なり、まるで、この一角だけ、別の空間のように見える。俺は、白紙の書を開いた。ページが、微かに反応する。
『警戒区画:記録密度異常』
「ここは、避けた方が良さそうだ」
俺たちは、その区画を大きく迂回した。回り込む間、俺は、ちらりと、ドーム状の球体の群れに目をやった。密集した光は、まるで、何かを守るように、あるいは、何かを閉じ込めるように、寄り添い合っていた。あの中に何があるのか、今は知る術がない。
迂回する途中、ユイが、ふと足を止めた。
「セナさん、ここ、何か、音が聞こえる気がします」
「音?」
「はい。すごく小さいですけど、誰かが、歌ってるみたいな」
俺には、聞こえなかった。だが、ユイの表情は、真剣だった。関係権限の進み具合が、また、彼女の感覚に、新しい何かを開いているのかもしれない。俺は、それを無理に確かめようとはせず、先を急いだ。
やがて、俺たちは、部屋の中央に辿り着いた。そこには、何も置かれていない、円形の台座があった。台座の中心が、微かに光っている。
「あなた自身が、まだ、何も記録していないからです」
あの日、シオンが言った言葉を、俺は思い出していた。俺は、台座の前に立ち、白紙の書を開いた。
何を記録すればいいのか、分からなかった。だが、体が、自然と動いた。俺は、目を閉じて、これまでの自分を、頭の中で辿り始めた。
昔、システムの下請けの仕事をしていたこと。バグを見つけるのが得意だったこと。オルタ・アーカイブの開発に、少しだけ関わっていたこと。ある日、突然、その仕事を辞めたこと。理由は、自分でも、うまく思い出せない。まるで、そこだけ、記憶に霧がかかっているように。
思い出そうとするほど、輪郭がぼやけていく。まるで、その部分だけ、誰かが意図的に、上から塗りつぶしたかのようだった。それでも、俺は、その靄の形そのものを、丁寧になぞるように、意識を向け続けた。
俺は、その「思い出せない」感覚そのものを、白紙の書に記録しようとした。
ページの束が、軋むように震えた。空きは、もうない。弾かれる、と思った瞬間、この三日間で集めた欠片の光が、書の背から、ページの束へと流れ込んだ。
『記録容量:拡張』
『記録ページ:6/6』
増えたばかりの一枚が、静かに埋まっていく。欠片を集めていなければ、この記録は入らなかった。ヨハの言った「弾かれる」の意味が、ようやく分かった。
『記録:セナ自身の記憶(欠落あり)』
部屋全体が、微かに震えた。台座の光が強く輝き、落ち着いていく。
『管理権限:一部承認』
「セナさん、大丈夫ですか」
ユイが、心配そうに、俺の顔を覗き込んだ。俺は、額に、うっすらと汗をかいていることに気づいた。
「ああ。……ただ、少し、疲れた」
自分自身を記録する、という行為が、これほど体力を消耗するものだとは、思っていなかった。他人の記録を見るのとは、まったく違う種類の負荷が、体にかかっていた。
「私も、何か、記録できることがあれば」
ユイが、そう言いかけた時だった。
部屋の奥、暗闇の中から、何かが、静かに動く気配がした。
心臓が、大きく跳ねた。俺は、反射的に、ユイの前に出た。
暗闇の中から現れたのは、あの、森で見た輪郭だった。だが、ここでは、これまでで最も、はっきりとした形をしていた。若い男の姿。顔立ちが見えそうで、見えない。そこだけ、ノイズが濃い。
「……お前」
俺は、声を絞り出した。輪郭は、俺たちを、静かに見つめていた。
『まだ、間に合う』
頭の中に、あの言葉が、再び届いた。だが、今回は、それだけじゃなかった。
『次は、あの人が、来る』
新しい言葉だった。あの人、とは誰のことだ。俺が、それを問いただす前に、輪郭は、ゆっくりと、右手を持ち上げた。何かを、指し示すような仕草だった。俺は、その指の先を、目で追った。
本棚の、ずっと奥。俺たちが辿り着いていない、この部屋のさらに深い場所。そこに、一段と強く発光する、大きな球体が、静かに浮かんでいるのが見えた。
「あそこに、何かあるのか」
俺の問いに、輪郭は、答えなかった。ただ、ノイズの奥から、これまで見たことのない種類の切実さが伝わってくる気がした。何かを、伝えたいのに、伝えられない。そんなもどかしさが、透けて見える瞬間だった。
輪郭は、それだけ告げると、今度こそ、静かに、粒子となって消えていった。
俺は、しばらく、その指し示された方向を、見つめ続けていた。
「セナさん、あそこ、行きますか」
ユイの声には、迷いがなかった。俺は、白紙の書を見下ろした。確かに、消耗はある。だが、三日かけて準備してきた今、ここで引き返すのは、その準備そのものを無駄にする気がした。
「行くぞ」
俺たちは、奥へ向かって、歩き出した。歩くごとに、周囲の球体の発光が、少しずつ、強さを増していくように感じられた。足元の床にも、微かな紋様が浮かび上がっては消える。まるで、この部屋そのものが、俺たちの接近に反応しているようだった。
途中、通路の脇に、これまでとは違う形の棚があった。球体ではなく、薄い板のようなものが、何枚も、立てかけられている。俺は、足を止め、その一枚に目を凝らした。
板の表面に、文字のようなものが、微かに浮かび上がっていた。読めない。だが、その配置は、どこかで見た覚えがあった。オルタ・アーカイブの、初期の設計図面。プログラマー時代に、何度も目にした、あの独特のレイアウトに、どこか似ている気がした。
「それ、何ですか」
「分からない。だが、見覚えがある気がする」
俺は、それ以上、深追いしなかった。今は、奥に向かうことが優先だった。だが、この板の存在は、頭の片隅に、しっかりと刻んでおいた。
やがて、俺たちは、その場所に辿り着いた。
他の球体よりも、明らかに大きい。人の背丈ほどもある、発光する球体が、宙に浮かんでいた。その中心に、人影のようなものが、揺らめいているのが見えた。
「セナさん、これ……」
ユイの声が、震えていた。俺も、言葉を失っていた。この球体の中の人影は、これまで見てきた、どの残響よりも、明確な輪郭を持っていた。
俺は、白紙の書を開いた。表示が、目まぐるしく切り替わる。
『警告:これ以上の接近は、条件付き許可の範囲を超えます』
だが、ユイは、俺が止めるより先に、一歩、前に出ていた。
「ユイ、待て」
「セナさん、私、この光、なんだか、知ってる気がするんです」
彼女の手が、ゆっくりと、球体に向かって伸びていく。俺が止める間もなく、指先が、その表面に触れた。
その瞬間、球体が、まばゆく発光した。
ユイの体が、大きく揺れた。俺は、慌てて、彼女を支えた。
「ユイ! 大丈夫か!」
彼女は、焦点の合わない目で、宙を見つめていた。口が、微かに動く。
「……お兄、ちゃん」
その一言だけだった。ユイの頬を、涙が伝った。俺には、何が見えているのか、分からなかった。だが、彼女の中で、確かに、何かが伝わっているのが分かった。
その時、部屋全体が、大きく震動した。
『警告:許可範囲を超過しました』
『強制退去プロトコル起動……』
白紙の書が、激しく光り、周囲の球体が、一斉に、明滅し始めた。
「セナさん、これって……」
「まずい、出るぞ!」
俺は、ユイを抱きかかえるようにして、扉の方へ走った。背後で、球体の光が、次々と消えていく音が聞こえる。まるで、この空間そのものが、俺たちを、外へ押し出そうとしているかのようだった。
走りながら、俺は、ふと、視界の端に、別の異変を捉えた。今まで気づかなかった本棚の一角、ひときわ古びた区画に、他とは違う、赤黒い光を放つ球体が、一つだけ、混ざっていた。触れてもいないのに、白紙の書が、それに反応するように、微かに疼いた。何なのか、確かめている時間はなかった。
扉を抜けた瞬間、それは、重い音を立てて、完全に閉じた。今度こそ、隙間は残らなかった。
俺たちは、螺旋階段の下で、荒い息をつきながら、座り込んだ。
「……ユイ、大丈夫か」
「……はい。なんとか」
彼女の顔は、まだ青ざめていたが、目には、確かな光が戻っていた。
「見えたのか。何を」
ユイは、しばらく黙っていた。それから、震える声で言った。
「お兄ちゃんの、声でした。はっきりとは、聞こえなかったんですけど。でも、確かに、お兄ちゃんでした」
俺は、白紙の書を開いた。ページには、新しい一文が、静かに刻まれていた。
『記録:関係権限による感応を確認』
『対象との接続、強度上昇』
俺は、その文字を、何度も見返した。断定はできない。だが、今日、確かに、何かが、決定的に変わった。
「セナさん、扉、閉じちゃいましたね」
ユイが、階段の上を見上げながら、呟いた。
「ああ。だが」
俺は、白紙の書を、そっと閉じた。
「今日、俺たちが得たものは、扉が閉じたくらいじゃ、消えない」
ユイは、小さく頷いた。それから、まだ震える手で、俺の袖を、そっと掴んだ。
俺は、走りながら見た、あの赤黒い球体と、通路脇にあった、あの見覚えのある板のことを、頭の中で反芻していた。あれもまた、誰かの記録だったのだろうか。今は、ユイに話す気になれなかった。だが、いずれ、確かめなければならない気がした。
俺たちは、しばらく、螺旋階段の下で、動けずにいた。階段の石段に伝わる冷たさが、少しずつ、体温を奪っていく。だが、その沈黙は、恐怖からくるものじゃなかった。確かな手応えと、これから向き合うべき現実の重さを、二人で、静かに噛み締めている時間だった。
閲覧室へ上がると、窓の外の夜の広場は、いつもと変わらない、穏やかな喧騒に包まれていた。何も知らないプレイヤーたちが、笑い合いながら通り過ぎていく。俺たちだけが、少し違う世界を覗いてきたような、そんな奇妙な感覚が、しばらく抜けなかった。
「セナさん、今夜のこと、シオンさんに報告しますか」
ユイが、時計塔を見上げながら、聞いた。
「ああ。特に、扉が完全に閉じたことは、伝えておいた方がいい」
俺たちは、図書館の入り口のシオンのもとへ向かった。シオンは、まだそこで、静かに俺たちを待っていた。
「……お帰りなさい。無事で、何よりです」
その声には、隠しきれない安堵が滲んでいた。俺は、記録庫で起きたことを、かいつまんで話した。奥の大きな球体のこと、ユイが見た感応のこと、そして、扉が完全に閉じたこと。
シオンは、黙って、俺の話を聞いていた。話し終えると、彼女は、しばらく、目を伏せていた。
「……扉が閉じたのは、想定の範囲内です。条件付きの許可は、一度、大きな出来事が起きると、リセットされることがあります」
「また、開くのか」
「分かりません。ただ、今日、あなたが得たものは、決して無駄にはならないはずです。管理権限の一部承認、関係権限の感応。どちらも、簡単には失われないものです」
その言葉に、俺は、少しだけ、安堵した。
「もう一つ、聞きたいことがある」
「何でしょう」
「赤黒い光を放つ球体を見た。それと、通路の脇に、見覚えのある板があった。あれは何だ」
シオンの表情が、初めて、はっきりと強張った。
「……それは」
彼女は、言葉を選ぶように、長い間を置いた。
「今は、まだ、お伝えできません。ですが、いずれ、あなた自身が、その答えに辿り着く時が来ると思います」
その言い方には、これまでとは違う、重い響きがあった。俺は、それ以上、深追いしなかった。今日一日で、俺たちは、十分すぎるほどのものを、抱え込んでいた。
「今日は、休め」
俺は、ユイに、そう声をかけた。
「セナさんも、ですよ」
「ああ、分かってる」
俺たちは、図書館を後にした。夜の広場を歩きながら、俺は、白紙の書に刻まれた、今日の記録の数々を、もう一度、頭の中で並べ直していた。管理権限の一部承認。関係権限の感応。赤黒い球体。見覚えのある板。『次は、あの人が、来る』という予告。
一つ一つは、まだ、バラバラの断片だった。だが、その断片が、確かに、大きな絵の一部を成しているという予感だけは、はっきりとあった。
時計塔の下で、俺たちは、しばらく立ち止まっていた。ユイが、ふと、俺の顔を見上げた。
「セナさん、私、今日、初めて、お兄ちゃんに、少しだけ触れられた気がします」
「ああ」
「だから、怖かったけど、行ってよかったです」
その言葉に、俺は、小さく頷いた。今日という日が、彼女にとって、どれだけの重みを持つのか、俺には、完全には理解できない。それでも、隣で、その重みを分かち合うことくらいは、できるはずだった。
俺たちは、それぞれ、静かにログアウトした。現実に戻った俺は、しばらく、天井を見つめたまま、動けずにいた。あの赤黒い球体の光と、見覚えのある板の記憶が、頭の中で、いつまでも、揺らめいていた。
窓の外は、すでに真っ暗だった。俺は、スマホを手に取り、今日一日の記憶を、頭の中で、もう一度整理しようとした。だが、うまく言葉にならなかった。ただ、確かなことが一つだけある。俺たちは、今日、この世界の奥深くに、確かに一歩、踏み込んだ。そして、その先には、まだ、俺たちの知らない何かが、静かに、待っている。
俺は、目を閉じた。眠りの中でも、あの記録庫の光景が、繰り返し、頭の中を巡っていた。
第11話を読んでいただき、ありがとうございました。
記録庫の奥で、ユイは兄の声に触れました。『次は、あの人が、来る』という言葉、赤黒い球体、見覚えのある設計図。扉は閉じましたが、持ち帰ったものは少なくありません。
次話、現実に戻ったセナは、記録庫で見たものを、もう一度疑い始めます。
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