第7話 ~勇者アルベルトと冒険者との絆~
「おはよう、ジル」
「あぁおはよう、うぉっ」
アルベルトの声に挨拶を返しながら振り返ると顔を腫らしたアルベルトがいた。
「いや〜、昨日は興奮してて気づかなかったけど盗賊との混戦でだいぶ殴られていたようだね。でも勇者アルベルトとして、致命傷に成りうる切り傷は受けなかったんだよ!かっこよくない!」
ふむっ、昨日ヘンリーさんに殴られ過ぎて記憶が改変したようだ。
こいつは昨日周りの冒険者に牽制矢に気づき、矢を切り担架を切りで流れを変えた事をべた褒めされながら酒を注がれ酔っ払った。そして調子に乗りに乗り、ない事ない事話だした。結果、オレに酔っ払いサーシャを残した酔っ払いヘンリーさんに殴られた。一発受けて潰れていればいいものを弓使いを森に隠れる卑怯者と罵りヘンリーさん以外の弓使いの不興も買いボコボコにされた。一流の冒険者は得手不得手はあるにしろ状況に応じて武器を使い分けれるのでメジャーな弓はみんな使える。つまりそういうことである。
こいつのすごい所は記憶を改変しているにしろ、昨日ボコボコにされたみんなに対して萎縮せず普通に接している所だと思う。一流の冒険者は酒の席でのケンカを引きずらないようで殴られたことを気にしていないこいつのことを見直しているようだ。
アルベルト株は高騰し暴落したが最後には少しプラスになったと思うので友人として喜ばしい限りである。
その後のオレ達のイーストタウンへの商隊はサーシャが毎晩管を巻き、二日酔いで倒れること以外は順調に進んだ。オレの着替えは全滅したが、猫耳商会から上等な服を何着もいただき、更に解体用の高級ナイフもいただいた。猫耳商会の人はオレと目を合わせないが、田舎者のオレがイーストタウンで恥をかかないよう、コーディネイトしてくれる田舎者に優しい商会だと思う。ちなみオレは今までイーストタウンに何度か行っているが恥をかいたことはない。
私は男の3人兄弟であるのだが今まで殴り合いの喧嘩など見たこともしたこともない。
不良やヤクザにからまれたことはあるが毅然とした態度でいると今のご時世相手も手をださないようだ。ヤクザの時は財布が軽くなったが今ではいい思い出である。
このあとがきはノンフィクションである。




