7 人形真春の願い
ユキ「かくれ里はうぐいす姫、エレフォンはナイチンゲール・夜鳴き鶯、同じ世界なのね。」
チュー吉「日本のユートピアがかくれ里ということですね。詳しくは知りませんが、かくれ里も
いくつかあるという話は聞いています。」
真春の話し続き
人形は青年のたんすの引き出しに入れられました。長い間タンスの中にはエレフォンの力が溜まってきました。そしてとうとう、タンスの中に異世界を作り出したのです。
真春「この町に、大量にかくれ里の力がそそがれたことがありました。あやしを倒すため、月から光がそそいだ時です。」
参照 前作猫又ミー
ユキ「ナイチンゲールは、夜啼く鳥だもの、そうかそういうことか!」
番田「ユキさん、なんかのアニメの台詞みたい。^^;」
香菜梨「かぐやさんが月の光であやしを倒した時、あの時だったのですね。」
真春「ここはタンスの中に新しくできた異世界なのです。ですから、この家の敷地にしか力は及びません。あなたがたを見た時は、いつも来る人たちかと心配だったのです。」
ユキ「いつも来る人とは?」
真春「この家を壊そうとしている人たちです。」
番田「そういえば、最近このあたりの空き地、どんどんマンションやらビルが建っています。」
ユキ「地上げ屋か地面師だわ。」
真春「詳しいことは分かりませんが、良くない霊派は感じます。」
ユキ「あやしかしら?」
香菜梨「あやしではないと思います。でも最近の人の心は以前とは違っているように感じます。」
番田「ミニバブルになって、みんなお金儲けばかり考えるようになって、かえって心が貧しくなっているようです。」
ユキ「せっかくあやしがいなくなったのに。真春さんもよみがえったというのに。」
真春「私はどうなっても構いません。でもあの人の残したこの家や絵を残しておきたいのです。でも
家が壊されたらそれもできません。」
みんなは黙ってしまいました。
真春「もし可能だったら、皆さんでこのたんすをどこか誰も来ない山にでも持って行ってください。それ
までに、あの人の絵や持ち物をタンスの世界へ運び込んでおきたいのです。」
ユキ「なんか、涙が出てくる。」




