23 怪話 鏡の中と現世の世界を少女は行き来した
みんなで大泉八雨の怪話を読んでみました。
日本の妖怪のお話しの中に、彼の回想録が載っていました。
スミレ「タイトル『夢の中の鏡』、これって今私たちが調べていることだわ。」
大泉が日本に来て間もないころ、次元の鏡から来た一人の少女に出会い、彼女から日本各地のお話しを聞いたというのです。
彼女が出て来た鏡は、衝撃で割れてしまい元の世界に帰れなくなったというのです。鏡の中の世界にはその少女にうり二つの女の子がいて、二人は友達になったとも。
ユキ「もしかして、スミレのおばあさんとすみれのおばあさん?」
番田「次元の鏡、タイムトンネルか?」
ユキ「でも同じ時代だから、ワープした?四次元トンネルかも。それでこちらの世界の自分である少女に出合ったと。」
さらに読み進むと、少女たちは何年も大泉と何年も大泉と過ごしたが、その間成長しなかったという。
でもやがてしきりと元居た世界に帰りたいと泣くようになり、大泉は何とか彼女を戻してあげようと思い、彼女に時空の鏡をつくってあげたと書いてあった。
香菜梨「こちらの世界のパワーは、私たちの世界よりもあるから、それで作れたのかしら?」
大泉は割れた鏡を集め職人に新しい鏡を作らせ、彼の故郷エレフォンに伝わる技術で彼女を戻したと。
番田「エレフォンって、人形の真春さんから聞いた夜鳴き鶯、ナイチンゲールがいた国だ。」
香莉奈「大泉さんは、エレフォンの人だったんだ。」
大泉は彼女を返すとき、二枚鏡を作り彼女に渡したとか。しかし彼女が戻ることは無かったと。
チュー吉「こちらの国でもかくれ里やユートピアはあるのですね。どうやらこちらの世界は、かくれ里やユートピアに近く、私たちよりも互いに交流しやすいのでしょう。私たちが暮らしている世界は、現世と隠れ里との間には隔たりがあるということですね。」
ユキ「スミレさんのおばあさんはこちらに戻れなくなっていたんだ。で現世に戻って結婚して、孫のスミレさんが生まれたってことなんだ。」
香菜梨「だけど私たちかくれ里の力が集まり、鏡に再び入口を与えたということですね。」
番田「何だか頭がごちゃごちゃになりそうです。」
本の最後には、『これは夢のまた夢のお話しである。』
すみれ「大泉さんにも、鏡で行き来ができる理由が分からなかったことだったのですね。」
スミレ「でもこうして孫である私がこちらに来られたのですもの。私、大泉さんがその後どうなったのか知りたいわ。」
すみれ「その後帰化してこちらの女性、私のおばあさんと結婚したのですよ。お墓もありますよ。」
ユキ「でもなんで、おばあさんは鏡の中に入ってしまったのかしら?」
番田「ほらここに。『鏡の中で黄泉に行く話しがあるが、私が見たのものも夢だったのだろうか、』って書いてある。」
チュー吉「大泉さんは黄泉に行こうとしたのかな?それが間違って私たちの世界でおばあさんを呼んだのかもしれません。」
スミレ「そういえば、おばあちゃんが昔、異人さんと仲良くなって、その人の家に行ったことがあると話していたわ。」
ユキ「鏡の中に何年いても、私たちの世界では数分に過ぎないし、人は歳をとらないわ。私が隠れ里を旅した時も、そうだったもの。」




