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彼女に振られ、失うものがないのでダンジョンに行った  作者: vastum


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第4話

────


ダンジョンからの帰り道。僕は手のひらに浮かぶ光の玉を見つめて固まっていた。


「まさか本当に出るとは…いや、確かに出て欲しいとは思っていたし、本気で出すつもりでイメージはした。でも、こんな簡単に魔法って使えるものなんだ…」


魔力って……つかい……す………


───


……み!きみ!ちょっと!なんでこんなところに寝てるの!


──なにか聞こえる


「ちょっと!きみ!早く起きて!」


「えっ!はい!ごめんなさい!家に帰ります!」


「家はあるのね、ちゃんと帰れる?送っていこうか?」


「大丈夫です!まりょ…いや、疲れて倒れてたみたいです」


「ならよし、多分高校生だよね?今度からこんなことないように気をつけてね。おれは行くね」


「はい、気をつけます。ありがとうございます」


「いいってことよ。じゃあねー」


びっくりした。気がついたらお巡りさんに声をかけられてた。多分魔力が切れたんだよね、今度から気をつけよう。もし敵の前であんなふうになったらおしまいだ、とくに僕みたいな一人で行動してる奴は。


───


家に帰ってきたホロは、風呂に入り魔石も洗って綺麗にした。ダンジョンで着ていたジャージは血でぐちゃぐちゃになり捨てる羽目になった。ちなみに最初に来ていた学生服もお釈迦になっている。


「よし、魔石飲むぞ!…………?あれ、痛みが来ない」


意を決して飲み込んだが、いつまで経っても来ない激痛に困惑。だが、それも嬉しいことなのでラッキーと切り替えが早いのもホロである。


「んじゃ次は魔力の限界値の測定かな。まあ、光の玉でしよーっと。前回はどれくらいだったんだろう?わかんないからいいや」


スマホのタイマーをすぐ止められる位置に置き、いざ。スタート。1…2…3………30…………60……180……230…231


「あ、そろそろやばいかも」


236……

「やばい、もうむり……だ……」


ストップ


───


そういえば魔力の限界値テストしてたんだっな。どのくらいなんだろう?


ホロはタイマーを見る。3分59秒


「半端だなぁ〜。多分意識を保てる限界がこれってだけで実際は4分なのかもね!ってことは元々が0だと仮定するとゴブリンの魔石1個で光の玉80秒分ってことかな」


つまり魔石を飲み込む際の激痛がなく、さらに魔力が増え続けるのだとしたら今後魔力に困ることは少なくなりそう!なんかいいこと知れて良かった。


「あれっ?そういえば、魔力切れからどのくらいだったんだろう?」


スマホをみる。すると時間よりも先に通知に目がいってしまった。フィリアからの連絡が毎日のように来てる。

『不在着信』

『私と別れたから学校来ないの?さすがに自意識過剰?』

『不在着信』

『3日も来ないなんて、生きてる?』

『ねぇ、大丈夫?なんかあったなら聞くよ?』

『不在着信』


『ごめん、学校にはもう行かないかな』

『ちょっとしたいことが出来たんだ』

『またね』


「よし、これでおっけい。フィリアも納得してくれることだろう」


時間はあんまり経ってなかった。3時間くらい。朝の7時半過ぎだった。やけに明るいと思った。


今日もホロはダンジョンに向かう。


───

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