第47話(^ω^)河川敷、サキュバス、真理
47 名前:以下、名無しにかわりまして日曜日夕がお送りします[sage]:2020/12/08 (火) 21:00:00.00 ID:1399336
( ^ω^)「正体現したなお前」
「おい勇者どういうことだ。私はそんな話聞いてないぞ」( ω )
「ええ、そうでしょうね。誰にも言っていないのですから」(・ω・`#)
「あれは、僕がまだ子供の頃だった……」(・ω・`#)
47 名前:以下、名無しにかわりまして日曜日夕がお送りします[sage]:2020/12/08 (火) 21:00:00.00 ID:1399336
■ 異世界転生したけど外出自粛で魔王城の外には出られないようです ■
■ 第47話 河川敷、サキュバス、真理 ■
47 名前:以下、名無しにかわりまして日曜日夕がお送りします[sage]:2020/12/08 (火) 21:00:00.00 ID:1399336
■過去■
(´・ω・)「なんか、今日宿題多かったね」
( `'ω')「今日の夜、学校に隕石落ちてこないかなー」
──僕は毎日、友達のけん君と一緒に下校していた。
(´・ω・)「今日は僕が勝つぞ!」
( `'ω')「へっ!今日も俺の勝ちだね!」
──当時の僕らの日課は、通学路の河川敷で水切り勝負をすることだった。三回投げて、より多く跳ねた方が勝ち。単純な遊びだ。友達のけん君は水切りが上手で、僕は殆ど負けていた。
(´・ω・)「さーて、いい石は無いかなーっと。平べったくて、丸っこい奴ね」
──水切りでなによりも重要なのが、投げる石の選定だ。そこで勝負の半分以上は決まると言っていい。なるべく平らで、持ちやすく、表面がなめらかな石がベストだ。勝負の前の5分で、三つの石を集めるのが僕らのルール。この日も、僕は良い石が見つかりやすい川辺で石を探していた。
(´・ω・)「あれ?けん君どこ行ったんだろ?」
──すると、けん君の姿が見えないことに気が付いた。いつもなら、すぐに石を三つ見つけて僕を急かす癖に……。この日は、とうとう5分経ってもけん君は川辺に戻って来なかったので、僕は仕方なく彼を探すことにした。
──探し始めて、意外とすぐにけん君は見つかった。しかし、そこは石を見つけるには適していない、背の高い葦がたくさん生えているところで、彼はその中でじぃっとしゃがんでいた。
( `'ω)
──今思い返せば、まるで何かに夢中になっているようだった。しかし、幼い僕には、そのような他人の行動の機微など分からず、デリカシーもなく声を上げて、彼の下に駆け寄った。
(´・ω・)「あ!居た居た!けん君、そんな所で何やってんの!?」
ビクゥッ!!((`'ω'))
──彼は、まるできゅうりを見た猫の様に跳ね、慌てて僕の方を向いた。
(´・ω・)「何してるの?こんな草ばっかのところじゃ石なんて無いよ?」
「い、いや……なんでもねぇよ」('ω'´)
──言葉を濁すけん君。その態度に僕は、もしかしたら彼はとても良い石を隠しているんじゃないかと訝しみ、彼の身の回りに怪しいものが無いか見回した……すると、彼がその後ろで何か薄い本らしきを踏んずけていることに気が付いた。まるで、何かいけないものを隠すように。
──分かった。彼は宝の地図を隠し持っているのだ。水切りに適した小石の在り処を記した秘密の地図を。
(´・ω・)「ん?あれ、足下になんか落ちてるよ?」
──僕は、わざとらしくそう言うと、けん君の足元にあったその本をかすめ取った。「あ、いや!ソレは!!」と慌てて彼は手を伸ばすが、もう遅い。僕は奪ったそれを空に掲げた。これで、僕もけん君に勝てる!
──しかし、その妙にピンク色の本に書かれていたのは、石の在り処などでは無かった。
──『魅惑のサキュバス特集!』。でかでかと主張する見出し、そして、ページいっぱいに掲載された淫靡なサキュバスの写真。
(´◎ω◎)「サキュバス?あれ、なんでこの人は……裸?」
──初めて目の当たりにした、本物のエロス……幼い少年にとって、それは余りにも強烈で、濃厚で……そして、僕は──
(´◎д◎)「ガフッ!」
「あぁ!ゆう君が興奮のあまり喀血したッ!!」('ω'´)
──気が付くと、僕は病院に居た。心配する大人たちには「転んで頭を打った」と嘘を吐いた。まさか、ポルノに興奮して血を吐いた、なんて言えるわけがないだろう?
──あの日のことは、僕とけん君の2人だけ秘密になった。僕たちは互いにそれを口にはせず、水切り遊びも止めた。そうして、全てを水に流そうとしたのだ
──けれど、あの日見たサキュバスの魅力的な姿は僕の脳裏に焼き付いてしまった。寝ても覚めても、僕は、サキュバスが忘れられなくなってしまったのだ。
47 名前:以下、名無しにかわりまして日曜日夕がお送りします[sage]:2020/12/08 (火) 21:00:00.00 ID:1399336
「コレが……僕がサキュバスに目覚めたきっかけだった」(・ω・`)
「青春だのう」( ω )
( ^ω^)「やっぱり少年は河川敷で性癖を歪めるんだね」
( ^ω^)「あれ?でもサキュバス趣味は分かったけど、なんで仲間にするのはロリサキュバスなの?」
「ふむ。良い質問だね」(・ω・`)
( ^ω^)「聞くんじゃなかった」
「そもさんッ!」(・ω・`)
( ^ω^)「せっぱ!」
( ^ω^)(くッ!身体が勝手に動きやがるッ!)
「サキュバスとは、なんぞや?」(・ω・`)
( ^ω^)「男を誘惑し生気を吸う夢魔か?」
「それは標識に過ぎぬ。汝であれば分かるであろう?」(・ω・`)
( ^ω^)「……」
( ^ω^)────ッ!
( ^ω^)「サキュバスとは、老獪、熟達、背徳、包容と表せよう」
「ふむ……異議は無い」(・ω・`)
( ^ω^)「対してロリータとは、無垢、萌芽、道徳、庇護……つまり、ロリータとサキュバスは相反する概念・存在と見做すことができよう」
「是。相反する属性を掛け合わせることで、魅力は倍増……いや無限大に及ぶ。例は……いや、言うに及ばず」 (・ω・`)
( ^ω^)「だが、それだけではない。光と影、善と悪、白と黒……相反する事物は、他方が無ければ他方が成り立たぬという性質を持つ。光がなければ影は出来ぬ。善、即ち倫理が無ければ悪は生まれぬ」
( ^ω^)「であれば、この反する二元を合一させたロリサキュバスという存在は、之、梵我一如の極意であると言える」
「然り」(・ω・`)
( ^ω^)「即ち……あぁなんてことだ、ロリサキュバスは真理、菩提、悟りであったか」
「……素晴らしい。その通りだ。だからこそ僕はロリサキュバスを求めるんだ」
(・ω・`)
その時、『待たれぇいッ!』という勇ましい声が辺りに響くッ!
(;^ω^)「この声はッ!?」
「誰だッ!?」(・ω・`)
彼らが振り向いた先にいたのは──†魔界一の大賢者†だった!
|w´‐_‐v「ロリサキュバスが真理、それは認めよう!しかしッ!」
|w´‐_‐v「貴様は間違っている!勇者ッ!」
「なに!?僕は間違ってなどいないッ!」(・ω・`#)
「そうでしょう?神様!!」(´・ω・)
「間違ってると思う」( ω )
「ほら、神様もこう仰っている!」(・ω・`#)
( ^ω^)「間違ってるって言ってるけど」
「つーか、アンタいきなり現れて誰だよ!どこから来た!」(・ω・`#)
|w´‐_‐v「我が名は大賢者!魔王の部下の親族である!」
( ^ω^)「権威から遠いな」
|w´‐_‐v「下で暴れている妹の攻撃が直撃してここまでふっ飛ばされてきたのだ!」
( ^ω^)「姉としての威厳ないな」
「ふん!やはり魔族か!貴様らが真理について語るとは笑止!」(・ω・`#)
|w´‐_‐v「馬鹿め!貴様の様な人間では一生かかっても真理に触れることは出来ぬ!」
「何を!?ならば説いてみせい!僕の何が間違っているのかを!」(・ω・`#)
「そもさんッ!」(・ω・`#)
|w´‐_‐v「説破ァッ!」
|w´‐_‐v「貴様は確かに言ったな。『僕はロリサキュバスを求める』と」
「然り。真理を求むるが故の求道者である」(・ω・`)
|w´‐_‐v「否。真理を求む、之、僻様也。若くして梵我一如を覚ゆ才気にして、何故、之に気が付かぬのか」
「何だって!?それは如何なりか?」(・ω・`;)
|w´‐_‐v「ふん。ここまで言ってまだ分からぬか?」
w‐_‐`v|「同志。貴様は既に気づいているだろう?」
( ^ω^)「見抜いておったか。エロくない意味で」
( ^ω^)「勇者よ。梵が無くば我は出でず、我が無くば梵は識れず──即ち、梵我一如也」
「何をいまさら……そのような事はとうの昔に分かって──」(・ω・`)
──はッッッッッッ!!!!」(・ω・`;)
( ^ω^)「気づいたようだな」
( ^ω^)「そう。真理とは"在る"のである。貴公の目と鼻の先に。貴公の背後に。貴公の足元に。貴公の頭上に……そして、貴公の"中"に」
「そうだったのか……何故、僕は気が付かなかったんだ」(・ω・`;)
( ^ω^)「然らば、既に貴公はロリサキュバスと共に在るのだ」
(#^ω^)「思い浮かべよ!貴公にとって至高のロリサキュバスを!」
「…………」(・ω・`;)
「…………」(・ω・`)
「あぁ……そうか、彼女は、あの日からずっと、あの河川敷からずっと、ここに居たのか」 (・ω・`)
「いや、居ないけど」( ω )
( ^ω^)「ふっ……ようやく目覚めたようだな」
「ありがとう、転生者さん、大賢者さん。僕はまた一つ、強くなれた」(・ω・`)
( ^ω^)「良いってことよ」
|w´‐_‐v「やれやれ、手間がかかるな」
(何言ってんだコイツら)( ω )
47 名前:以下、名無しにかわりまして日曜日夕がお送りします[sage]:2020/12/08 (火) 21:00:00.00 ID:1399336
■ 聖域─神殿 ■
チーン..゜;∀;。:+.
(,,゜д゜)「ふぅ。これくらいやればもう悪さできないだろ」
从 '-'从「でも、意外と弱かったね。この程度で本当に魔王様に勝ったの?」
(,,゜д゜)「いや、未だ完全に身体が回復していなかったんだろう。それに、装備も以前とは違って軽装だった。まぁ、俺たちが聖域にまで乗り込んでくるなんて想定していなかっただろうし」
「あ、あの……貴方たちは一体……?」(・ω・;)
圧倒的実力差で側近を残骸へと変えた四天王。その一部始終を隅に隠れながら観ていた転生者くんが、恐る恐る彼らに訊ねる。すると、その答えは彼の予想外のところから返ってきた。
「魔界四天王──魔王の部下よ」(゜-゜*)
「え?じゃあ、なんで側近さんを?仲間じゃないんですか?」(・ω・;)
彼からしてみれば、魔族は皆魔族である。何故、魔族同士で戦うのか理解できなかった。因みに、妃はこの件に関して何一つ彼に情報を与えていない。
川゜-゜)「話すと長くなるんだが……かくかくしかじかというわけだ」
「なるほど、僕が逃げた後の魔王城でそんな事が……妃様は知っていたんですか?」 (・ω・;)
「図書館大戦争の下りは私も初耳だわ……ねぇ、雷魔大将軍?」(゜-゜*)
ξ;゜⊿゜)ξ「ギクゥッ!!!!!!!!!!」
ねっとりとした妃の声に、雷魔大将軍は驚きのあまり大きく肩を震わせた。読者諸君は既に忘れてしまっているかもしれないが、図書館大戦争を起こしたのは、魔界婦人協会の臨時理事長になり、妃の居ない隙にポルノ開架を封鎖しようと考えた彼女なのである。
ξ;゜∇゜)ξ「いや、おほほ、それは、あのぉ~~~」
ξ;゜∇゜)ξ「そう言えば、そちらの男の子は?」
必死に話題を変える雷魔大将軍。妃のじっとりとした視線を背中で感じるが、気づいていないふりをした。
「あ、すいません。僕は、転生者なんですが……」(・ω・ )
从 '-'从「そういえば、バーのマスターの後に、一人男の子が転生してきたって言ってたね。すぐに逃げちゃったらしいけど……その子がなんで妃様と一緒に?」
「旅は道連れ世は情けよ」(゜-゜*)
从;'-'从「よく分かんないですよぉ」
(,,゜д゜)「お妃様のことだ。大方、その少年をに何か面白い事情があるのだろう」
(,,゜д゜)「それよりも、俺たち四天王の次の目的は勇者だ。おい、側近。勇者は何処だ?」
炎魔大将軍は足元に横たわる側近だったものに話しかける。しかし、当然返事は無い。ただの屍のようだ。
チーン..゜;∀;。:+.
川゜-゜)「完全に壊れてしまったな」
ξ゜⊿゜)ξ「炎魔大将軍!アンタ強く叩きすぎなのよ!これじゃ、勇者の居場所が分からないじゃない!」
(,,゜д゜)「しょーがねぇだろ。細かいことは苦手なんだよ。賢者なら側近を直せるんじゃねぇか?直してから聞きだしゃいいだろ」
(`・ω・)「その大賢者、そこの妹さんの攻撃でどこかに吹っ飛ばされたよ」
川゜-゜)「なに?……またやってしまったか……」
「あ、あの……」(・ω・;)
(,,゜д゜)「ん?どうした坊主」
「その、勇者という方がどなたか知りませんが……横にある塔の頂上に居るらしいですよ」 (・ω・;)
川゜-゜)「それは本当か?」
(゜д゜,,)「でかした坊主!では早速、四天王出陣だッ!」
从'-'(・ω・´(゜-゜川(゜Δ゜ξ「「おおッ!」」
炎魔大将軍が号を発すると、四天王とチャーハン名人はそれに続いて神殿を後にしする……が、雷魔大将軍だけ、妃に呼び止められてしまった。妃からは逃げられない。
「あ、ちょっと雷魔大将軍」(゜-゜*)
ξ(゜∇゜;ξ「ギクギクゥッ!!!!!!!!!!」
「旅行から帰ったら、たっぷりお話を聞かせて頂戴ね」(゜-゜*)
ξ(T∇T;ξ「はい~~~……」
結局、折檻が確定した雷魔大将軍は泣きながら神殿を後にした。
「さて、案内人は壊れちゃったけど、私たちは神殿を回ろうかしらね?」(*゜-゜)
「……いえ、僕は四天王さん達と同じく、塔に行こうと思います」(・ω・ )
「あら?どうして?神様に会わないの?」(*゜-゜)
「恐らく、神様はきっと、勇者という方と一緒に居ると思います」(・ω・ )
「神様や勇者と呼ばれる人物ならきっと、この世界から元の世界に戻る為の方法を──その手掛かりだけでも知っているはずです!」 (・ω・ )
「まぁ、そう思いたい気持ちは理解できるわ」(*゜-゜)
「だけど、彼らの今の口ぶりだと、きっと勇者や神様は瞬殺されてしまう!そうなったら、僕は……ッ!」 (・ω・;)
少年は慌てているようだった。無理もない、やっと元の世界に帰れる希望が見えてきたのに、それが失われるかもしれないのだ。しかし、妃はあっけらかんとそれを否定した。
「そう?勇者はそんなヤワな男でもないと思うわ」(*゜-゜)
「えっ?」(・ω・;)
「だって、勇者なんて名乗って、自分のクローンを使って魔王城に攻め込んで、そのデータを元に夫の魔力を奪った男よ?……面白い男じゃない」(*゜-゜)
「言ってたら、興味が湧いてきたわ。アナタの案に賛成よ。私たちも頂上に行きましょう?」 (゜v゜*)
そこで妃は初めて、その無表情な顔を崩して楽しそうに微笑む姿を少年の前で見せた。それは、意地悪っぽく、無邪気で、かつ大人の魅力が零れるような素敵な表情だった。
「えっ、あ……はい」(・ω・*)
少年はその微笑みに戸惑いながらも、そそくさと神殿を後にする彼女を追う。しかし、横目で見る彼女の顔は、もう既にいつものポーカーフェイスに戻ってしまっていた。
──しかし、彼の瞼の裏には、あの妃の微笑み顔が残ったままだった。
→つづく!
次回、(^ω^)「少年はこうして大人になっていくのである」




