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第41話(^ω^)ぱらだいしふと

41 名前:以下、名無しにかわりまして日曜日夕がお送りします[sage]:2020/11/28 (土) 21:00:00.00 ID:1399336



 ■ 聖域─とある都市の喫茶店 ■



 (・ω・)はテーブルの上に置かれたサンドイッチを見つめていた。



( ・ω・)(コーヒーを頼むと勝手についてくる軽食……これは明らかに名古屋名物の『モーニングサービス』……)



( ・ω・)(恐らく、転生者の中に尾張地方の出身者が居たということだろう。彼も僕と同じく魔王城から逃げてきた末に聖域に辿り着き、ここで喫茶店を始めた……という経緯だろうか。僕とマスターさん以外にも転生者が居たという記録はあるし、決してありえない話ではない)



(;・ω・)(しかし……彼は今、"爺さんが店を始めた"と言った。つまり、その転生者はこの世界で伴侶を得、家庭を持ったということだ。この事実は、僕の仮説を裏付ける証拠になるかもしれない!)



(;・ω・)(僕は"死んでなんかいない"んだ!もし転生者が死者であるなら、子孫を残すことなどありえない!魔王の言っていたことは虚言だったんだ!)



(;・ω・)(これはチャンスだ。この店主の祖父である転生者について、聞ける情報は聞いておかないと……)



( ・ω・)「あ、あの店主さん。一つ、伺ってもいいですか?」



                           「注文かい?」/ ,' 3



( ・ω・)「いえ……あの、店主さんのおじいさんなんですが……」



                   「ん?爺さんがどうかしたか?」/ ,' 3



( ・ω・)「その……おじいさんって一体どういう人でした?この不思議なサービスを考えた人のこと、気になって」



                「ヘンなとこに興味を持つ坊主だな?」/ ,' 3



 店主は、その妙な質問に怪訝な顔をしながらも、「うぅん、そうだな……」と顎をさする。どうやら、答えてくれるようだ。



「あんまり自分の事を語らない人だったからな……いつもこの喫茶店に居て、忙しなく働いていたよ」/ ,' 3



( ・ω・)「物静かな方だったんですね」



「ああ。なんせ爺さんは"シフト"だからな。知り合いも多くなかったらしいし、仕事をしているのが一番気楽だったんだろ」/ ,' 3



 亡き祖父を思い浮かべているのか、しみじみと語る店主の話に耳を傾け、「そうなんですね」なんて適当な相槌を打つ……ん?なんか今この人、変な単語を口にしなかったか?



(;・ω・)「"シフト"?あの"シフト"って何ですか?」



 思わず口走った僕の困惑した顔を見て、店主はまた怪訝な顔になった。



               「なんだ坊主。"シフト"も知らんのか?」/ ,' 3



(;・ω・)「あ、えっと、すいません無学なもので……」



「最近の若いモンはそういうこと、あんまり気にせんようになっとるとは聞いとるが……自分の先祖のことくらい、分かっとらんといかんぞ?」/ ,' 3



 恐らく"シフト"というのは、この聖域に住む人々にとって常識であるようだ。彼は(・ω・)を少しばかり咎めると、やれやれと語りだした。





41 名前:以下、名無しにかわりまして日曜日夕がお送りします[sage]:2020/11/28 (土) 21:00:00.00 ID:1399336



   ■ 異世界転生したけど外出自粛で魔王城の外には出られないようです ■   


          ■ 第41話 ぱらだいしふと ■


41 名前:以下、名無しにかわりまして日曜日夕がお送りします[sage]:2020/11/28 (土) 21:00:00.00 ID:1399336



 ■ 神殿─勇者の部屋 ■



       「つまり、"シフト"とは君たちのような存在のことさ」(・ω・`)



( ^ω^)「俺?」



「異世界……この場合、君の故郷の世界だね。そこからこの世界へ来た人間を、僕らはそう呼んでいる」                      (・ω・`)



「祖父も君の世界の"インド"という国から来たらしい。コンピュータ技師だったそうだ」                             (・ω・`)


(;^ω^)「おお、インド……懐かしい響き……インド行ったこと無いけど」



 懐かしさと驚きの混じった妙な顔になる(^ω^)。その反応を楽しむ素振りをみせながら、勇者は紅茶を啜った。「うん、いい香りだ」なんて優雅な言葉を吐くと、こちらに目配せをしてきた。説明はした、なにか質問は?ってその目は言っている。



(;^ω^)「ということは、転生者はこっちじゃ珍しくもないっつーことか?」



       「転生者? ああ、君らはシフトをそう呼ぶんだね?」(・ω・`)



「その通りだ、少なくとも聖域に住んでいる人々にとって、シフトはさほど珍しいものじゃないよ。年に一人か二人くらいはシフトが来る」      (・ω・`)



(;^ω^)「まぁ確かに近年の異世界転生ラッシュには目を瞠るものがあるけども」



 勇者はそこで、ふぅと一息をつくと、ティーカップをテーブルに置いた。



「ぶっちゃけこの世界の人間って全員、異世界からシフトして来た人間の子孫だしね」                              (・ω・`)



( ^ω^)「へぇ~」



(;^ω^)「……ぬ゛んっ?」



 勇者の口から超重大っぽい発言が放たれたせいで、( ^ω^)の口からは変な声と紅茶が吹き出した。



(;^ω^)「え?なに、どういうこと?人間が全員、転生者の子孫?人類初の転生者はアダムでしたってこと?」



 狼狽する彼に眉をひそめた勇者は、汚れたテーブルを拭きながら訊ねた。



            「なにその驚きよう?知らなかったの?」(・ω・`;)



(;^ω^)「そりゃ、だって……え?誰が教えてくれるのそんなこと」



         「魔王とか、その部下から聞かなかったのか?」(・ω・`;)



 ( ^ω^)はブンブンと首を振った。あいつらから中身のある言葉を聞いたことがなかったからだ。



「嘘だろ?噂には聞いていたけど、どんだけ過去に興味無いんだ魔族って」

                               (・ω・`;)



  「じゃあ、逆に君が魔王から教えられたのは何があるんだい?」(・ω・`;)



(;^ω^)「え、ええっと。なんか言ってたっけあいつら?」



( ^ω^)「あ、そうだ、魔王城の外に転生者が出ると……」



 しかし、彼の言葉はどこからか響いてくる老人のしゃがれ声に遮られた。部屋にスピーカーなどがあるわけでもないのに、この声量。頭の内に直接届いているような感覚だ。



──勇者よ。居るか、勇者よ。居るか、



 勇者はその声を聞き、すくと立ち上がると「ここにおります」と返事をした。すると、老人の声は「来なさい」とだけ答えると、ピタと止んだ。



(;^ω^)「なんだこの喉めっちゃ乾燥してそうな声?誰?」



                        「……神様だよ」(´・ω・)



(;^ω^)「神様?なにその胡散臭い人。もしかして君もその人の信者?駄目だよきっと騙されているから。勉強代とかいう名目で月々数万円取っていかれるからマジで、お前からは何も教わってないっつーの「君も来てもらうよ。なんせ君をここに呼んだのは神様だからね」(・ω・`)



 しかし、( ^ω^)の偏見に満ちたディスなど馬耳東風といったように、勇者は彼の言葉をぶった切る。



(;^ω^)「あんだって!!??神が俺になんぼの用じゃい!?」



(;^ω^)「まさか身体目当「馬鹿なこと言わんとはよ付いてこいや」(・ω・`)





41 名前:以下、名無しにかわりまして日曜日夕がお送りします[sage]:2020/11/28 (土) 21:00:00.00 ID:1399336



 一方その頃……



 ■ 魔界─聖域:国境 ■



(・ω・´)「着いたぞ。この柵を越えた先が聖域だ」



 川゜-゜)「うむ。案内ご苦労」



 やり返すと決めたからには行動が早い。魔界四天王御一行はチャーハン名人に道案内をさせ、聖域との境である山の峰まで来ていた。各自、代々四天王に受け継がれてきた最強装備をこしらえて殺る気マンマンである。ちなみに賢者はいつもどおりの白衣である。



(,,゜д゜)「しかし、人間はなんでこんなところに柵なんて作ったんだ?魔族は聖域に入ったら死んじまうんだから要らねえだろ?」



(・ω・´)「何言ってんだ、この柵はお前らの祖先が人間に命じて作ったんだぞ。こっから先に魔族が入らないようにって目印にな」



(,,゜д゜)「あ、そうなの?」



(・ω・´;)「お前らホント……まぁいいや」



w´‐_‐v「とりあえず、テキゴー燈を使うぞ。ここから先は我々魔族にとって瘴気に覆われた腐海も同然だ」



 そう言うと賢者は懐からテキゴー燈を取り出し、四天王と自分に光を浴びせる。



ξ;゜⊿゜)ξ「まぶしっ!」



 すると、彼らの体の周りがまるでベールに包まれたように白く発光しはじめた。



w´‐_‐v「よし。これで1週間は聖域に居ても平気だ」



从 '-'从「本家より性能がいいんだね」



w´‐_‐v「本家とか言うな!」



 川゜-゜)「……それにしても姉さん、賢者とは言え、よくこの短時間でこんなべんり道具を造れたな」



w´‐_‐v「あぁ、恐らく魔王様との戦闘で破損したんだろう、側近の身体のパーツが図書館に散らばっていてな。それを解析していたら、なんやかんやでこうなったんだ」



(;,゜д゜)「そのなんやかんやの部分が一番大事じゃねぇか」



w´‐_‐v「ん?そうか?炎魔大将軍殿は数学と化学と魔法力学とエーテル工学論の話に、そんなに興味があるというのか……ならば話してやろう」



(,,゜д゜)「いや、やっぱりいいわ」



w´‐_‐v「む……つまらん。まぁいい。皆、準備はいいか?」



 その言葉に四天王withチャーハン名人は、コクリと頷く。



w´‐_‐v「よし、ならばここはテキゴー燈の開発者として、人体実験も兼ね、私が聖域侵入の先陣を切らせて頂く」



 そう言って彼女は柵を壊し、境界の向こうへ恐る恐る足を出した。そうしてついに、聖域の地を踏んだ。



 そして、数秒の沈黙。彼女の身体は緊張でこわばっている。もしかたら死んでしまうかも知れないかも知れない──彼女にも一応は未知の事象に対する恐怖はあるようだった。



 だが、やがて身体に変化や影響が無いことが分かると、彼女はガッツポーズをして四天王の方を振り向いた。



从;'-'从「すごい……生きてる……!」



川*゜-゜)「やったな姉さん!」



v‐_‐*`w「ああ、遂に入ったぞ!魔族未踏の地である聖域に、この私が一番乗りだ!」



──だが、彼女が歓喜の声を上げた瞬間だった。



──ドヂュンッ!



v●_‐*`W「ッふへ……?」



──彼女の右目を一発の弾丸が打ち抜き、纏った白衣が鮮血に染まった。



 川;゜-゜)「え──?」



 从;'-'从「何?」



ξ;゜⊿゜)ξ「!!??!!??」



(;,゜д゜)「なあッ!?」



 力なく地面へと倒れ込む大賢者。



 何が起こったか理解できず、狼狽する四天王。



 そんな彼らを囲む、無数の影──それは、ガルシアとトリトンに指揮された、国境警備隊だった。彼らは側近と同じく、魔王の力にも耐える最新鋭の装備を身に着けている。そう、既に人間たちは四天王が来ることを察知し、迎撃の体制を敷いていたのだった。



                  「ほっほ。侵入者は四天王か」(ФωФ )



「まったく。妃様は逃げる、要らん奴らは入ってくる。迷惑な奴らだ」(゜ω゜=)



(;`・ω・)「くっ!万事休すか!?」



→つづく!



次回、(^ω^)「ガルシア即落3コマ」

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