第38話(^ω^)図書館大戦争─エロ本大炎上篇③─
38 名前:以下、名無しにかわりまして日曜日夕がお送りします[sage]:2020/11/22 (火) 22:45:00.00 ID:1399336
■ 魔界─雷魔大将軍邸宅 ■
(゜A゜;*)「……」
図書館の包囲を解き撤退した雷魔大将軍は、図書館からほど近い丘に建つ自らの邸宅に陣を敷き、その屋敷内にて兵の英気を養っていたのだが、(゜A゜*)だけはただ一人、その庭から父親のいる魔界大図書館の様子を眺めていた。
先程まであれほど清々しく晴れていた天空が東風に乗ってやってきた分厚い雲に覆われている。気温はぐっと低くなり、まばらな雨もぽつぽつと振り始めてきた。しかし、彼女は髪や服が濡れるのも構わず、じぃっとそこに立ち尽くしていた。
そんな彼女をいじらしく思ったのか、風魔大将軍と雷魔大将軍が彼女に近寄り、その肩にそっとブランケットをかけた。
从'-' 从「姫様、お天気が悪くなってきています。近くの屋敷にお入り下さい」
(゜Δ゜ξ「温かい紅茶とお菓子をご用意させていますので」
二人は優しく微笑みかけるが、しかし、どうも彼女の様子が少しおかしい。いつもであれば屈託のない笑顔をこちらに向けてくれるはずの彼女は、眉を歪め、表情を強張らせている。
(゜A゜;*)「なぁ、フーちゃん、ライちゃん……これ、ウチの見間違いかも知れへんのやけど」
彼女は振り向かず、唾を飲み込んだ。そして、恐る恐る、自身の目に映る図書館の光景を二人に告げた。
(゜A゜;*)「図書館、燃えてへん?」
从'-';从「え?」
(゜Δ゜;ξ「は?」
二人は慌てて視線を丘の下にある図書館へと向ける。すると、曇天が保護色になり分かりづらいが、たしかに図書館の裏側の方から黒い煙が上がっていた。
从;'-'从「ライちゃん、流石に焼き討ちはやりすぎじゃない?」
(゜Δ゜;ξ「ちょっと!私はそんなところまで頼んでないですわよ!」
二人は大急ぎで姫を屋敷の中へ入れ、緊急の作戦会議を開くため、自陣の重鎮を集め、そして、もうひとりの四天王、氷魔大将軍の下に使いを走らせた。
38 名前:以下、名無しにかわりまして日曜日夕がお送りします[sage]:2020/11/22 (火) 22:45:00.00 ID:1399336
■ 異世界転生したけど外出自粛で魔王城の外には出られないようです ■
■ 第38話 図書館大戦争─エロ本大炎上篇③─ ■
38 名前:以下、名無しにかわりまして日曜日夕がお送りします[sage]:2020/11/22 (火) 22:45:00.00 ID:1399336
■ 魔界大図書館─ポルノ開架 ■
( 'A`)「こりゃ雷魔大将軍の差し金……ってワケじゃあ、なさそうだな」
魔王は燃え盛る火を見て唇を噛んだ。図書館中には火災を知らせる鐘が鳴り響き、彼らの居るポルノ開架は防火シャッターで遮断されていた。
他の図書にはこれ以上被害は及ばないとは言え、目の前にあるポルノ図書─彼らが守らんとする宝─は、今もなお、物言わず灰と化している。魔王は、部下に他の開架に延焼が広がっていないか、すばやく調査を命じるとともに、消火活動に当たらせると、目の前に居る火災の元凶、そして、自分の元右腕を睨みつけた。
「雷魔大将軍?」(゜∀。.)
「……ああ、あの金髪縦ロールお嬢様口調地味CEOですか」(゜∀。.)
側近は、眼球をキョロキョロと無作為に動かしつつ、抑揚をはっきりとつけた、アナウンサーのように聞き取りやすい音声で答える。
「彼女には感謝してますよ。疑いもせずに私の策に乗ってくれたんですから」(゜∀。.)
( 'A`)「つーことは、やっぱり人間が仕組んだのか?」
「そのとおり!よぉく分かりましたねぇ!」(゜∀。.)
( 'A`)「まぁ、この世界に俺の敵と言ったらそれくらいしか居ないけど」
( 'A`)「それで図書館の焼き討ちか……狡いな。好きじゃねぇ」
「文化財の破壊や焚書は、立派な戦略の一つですよ、魔王様」(゜∀。.)
( 'A`)「魔族の戦い方じゃねぇってことだ。本なんか焼いても、敵はがっかりするかもしれんが、それで倒せるわけじゃねぇだろ?」
「戦後を考えてのことです」(゜∀。.)
( 'A`)「戦後?」
( 'A`)「……え、なに?人間って本気で俺に勝とうとしてるの?」
「もちろん。この私の体もその為に改造されたんですから」(゜∀。.)
(;^ω^)「あの、当たり前のように会話が進んでるんだけど、なんで側近さんが敵になってるの?」
すると、魔王と側近の会話に(^ω^)が口を挟んだ。いきなり現れた側近が、なぜか魔王を裏切り、なぜか図書館に火を放ったのだ。混乱するのは当然とも言える。しかし、魔王は淡々と返す。
( 'A`)「あん?詳しくは知らんが、大方人間の奴らに洗脳されたんだろ」
|;´‐_‐v「洗脳!?催眠アプリかっ!?」
('A`;)「お前と一緒にすんな。ゴーレム族の側近はな、頭部にある魔力の核を書き換えるだけで、思考とか記憶とか書き換えられるんだよ」
|;´‐_‐v「なんだその寝取り放題な仕様は!」
( 'A`)「いやいや、ちゃんと厳重なセキュリティはかけてたよ?側近のメモリには魔界の重大な情報とかいっぱい入ってるし」
(;゜д゜)「まさかそのセキュリティを破るとは……人間どもの科学力、恐るべしですなッ!」
「パスワードの数字は姫様の誕生日でしたっけ?」(゜∀。.)
(;'A`)「バレてた!!国の誇る最硬機密保護機構がッ!」
( ^ω^)「セキュリティって、何かね?」
38 名前:以下、名無しにかわりまして日曜日夕がお送りします[sage]:2020/11/22 (火) 22:45:00.00 ID:1399336
■ 魔界大図書館─ポルノ開架 ■
──口を開いたのは側近だった。
「さて、下らない話もここまでです」(゜∀。.)
「そろそろ、真の目的を果たすとしましょうか」(゜∀。.)
|;´‐_‐v「真の目的ッ!?」
|*´‐_‐v「まさか私の身「魔王様。その命、私が貰い受けましょう」(゜∀。.)
( 'A`)「は?お前、ホントに頭イカレちまったか?」
( 'A`)「……身の程を知れよ」
魔王は心底呆れたように長いため息を吐くと、左手の人差し指を立てる。すると指の先に光が集まり始め、豆電球ほどの小さな球を形成した。空気中の魔力を凝集して作った、エネルギー弾と言えば分かりやすいだろうか。
「ふふ。その程度のエネルギー弾、このバリアの敵ではありません」(゜∀。.)
( 'A`)「だろうな。しかし、ここに俺の魔力を少々入れると……」
魔王がそう言って指先を少し振る。すると、白色だったエネルギー弾が、瞬く間に漆黒の球体へと変化する。
そして、彼はその漆黒の球を右手に放り渡し、まるで野球のピッチャーのように大きく腕を振りかぶった。
「?こんなところで野球でもするつもりですか?」(゜∀。.)
( 'A`)「いんや、ただのキャッチボールだ」
そう言うやいなや、魔王はスナップを効かせて、勢いよくボールを投げた。
( 'A`)「ちゃんとキャッチしろよ」
「ええ。ですがもちろん、バリアで受け止めさせてもらいますよ」(゜∀。.)
側近は炎魔大将軍のパンチを受け止めたように、再びバリアを展開し、魔王の投げたボールを防ぐ。
(ふむ……バリアの消耗率64%ですか……)(゜∀。.)
(やはり魔王様の攻撃の威力は凄まじいですね。しかし、まだまだ余裕で想定の範囲内です。ここから"作戦"を開始しても良さそうですね……)(゜∀。.)
バリアで魔王の攻撃を防ぎつつ、彼は悠長にも次の一手について思考を巡らせていた。しかし、そのせいで彼は目の前で起きている事態への認知が遅れてしまった!
(ん?なんだ?……バリアの消耗率が急激に増加……)(゜∀。.)
(!!魔王様の放ったエネルギー弾が、膨張しているだと!?)(゜∀。;)
「エネルギーが10倍、いや100倍以上に膨れ上がっている!
あんな小さかった球体に、一体何が起きていると言うんだ!?」(゜∀。;)
動揺した側近が声を荒らげるが、時すでに遅く、彼の体躯を超えた漆黒の球はバリアを容易く打ち砕き、側近に直撃!超圧縮された高濃度のエネルギーに襲われた側近は断末魔を上げながら、猛る炎の中へふっ飛ばされた!
「う!うgzzzzzzzzzzzzzzggggggggggggggg!!?!?」(゜∀。;)
( 'A`)「見たか!これが魔王四十八手の一つ、『魔球』だ!」
( ^ω^)「見た目のまんまやッ!」
38 名前:以下、名無しにかわりまして日曜日夕がお送りします[sage]:2020/11/22 (火) 22:45:00.00 ID:1399336
■ 魔界大図書館─ポルノ開架 ■
──魔王の攻撃が直撃してしまった側近。その場にいる誰もが、魔王の勝利を確信していた。
「.p@[kmn@u@e a-svnyagbtbうえyz」(゜∀:.。/
──しかし、揺らめく焔の中、側近はモータの駆動音を立てながら平然と立っていた。
「全体損傷率75%、予想損傷率マイナス3%。
自動修復ヲ並行起動シナガラノ作戦継続ガ可能ト判断」(゜∀:.。/
「腹部特殊装甲パージ。『魔力吸収装置』ヲ作動」(゜∀:.。/
──『作戦コード-ω-』ヲ開始シマス
38 名前:以下、名無しにかわりまして日曜日夕がお送りします[sage]:2020/11/22 (火) 22:45:00.00 ID:1399336
■ 魔界大図書館─ポルノ開架 ■
('A` )「お前らどんどん水もってこい!」
「ウオオオオオッ!」「急いで火ィ消せ!エロ本を守れ!」「親の顔より見たエロ本だ!」「NO PORN,NO LIFE!」
側近を倒すとすぐ、魔王たちは消火活動を開始した。ポルノ開架は全体が炎に包まれているが、もしかしたら、まだ生き残っている本があるかも知れない。その一冊を救う為にも、彼らはバケツリレーで懸命に水を運び、燃え盛る火を消していった。
だが、ある程度のところまで消化を進めると、作業者の一人が大きな悲鳴を上げた。
(*;´Д`)「あ、アンタ……もう死んだハズじゃ……」
彼が見たのは、装甲がボロボロになり、強化骨格が剥き出しになった、まるでターミネーターのような姿の側近の姿だった。
「魔王サマ……」(゜∀。.)
彼はそう呟くと、多くの人々の中から、魔王の姿をすぐに検知し、その元へと走った。
「見ツケマシタ!魔王サマ!オイタワシヤ!」(゜∀。.)
(;'A`)「んなッ!?なんでお前まだ生きて……ッ!?」
殺した相手が目の前に現れ、動揺している魔王の隙を付き、側近は彼の胸に抱きつくと、腹部に搭載した『魔力吸収装置』の出力を最大にした!
「貴方ノ膨大な魔力!人間ノ為ニ使ワセテ頂キマス!」(゜∀。.)
キュイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイッ!!
(;'A`)「!!?な、なんだこの感覚は……搾り取られる!!?」
キュイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイッ!!
(*'A`)「ァ……なんかこれ、ちょっとキモチイ……!」
ギュイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイッ!!
(*;´Д`)「い、いったい俺は何を見せられているんだ……?」
38 名前:以下、名無しにかわりまして日曜日夕がお送りします[sage]:2020/11/22 (火) 22:45:00.00 ID:1399336
■ 魔界大図書館─ポルノ開架 ■
──その異様な音は館内に響き渡った。
(;^ω^)「なんだこのぶっ壊れた掃除機みたいな音はッ!?」
(;゜д゜)「魔王様の方からだ!!」
不審に思った二人が、魔王が作業を指揮している方へ向かうと、そこには人だかりができていた。何事かと思った彼らが人を散らすと、そこには驚きの光景が!
((;'A`))「ア……アァ……」
彼らの視界に入ったのは口から涎を垂らし、恍惚の表情で横たわる魔王の姿!
(;^ω^)「キメェぇぇぇっぇぇっっぇぇ!!」
(;゜д゜)「魔王様!こんな萎びたお体になってしまわれて……何があったというのですか!?」
((;'A`))「そ……側近……すぐ、そこに……まだ……」
(;^ω^);゜д゜)「WHY!?」
魔王が言い終わる寸前、人混みの中から側近が姿を表し、呆気にとられていた(^ω^)の腕を取って叫んだ!
「転生者!オ前モ聖域ニ来テモラウ!」(゜∀。.)
「えっ!?俺!?WHY!?」(;^ω^)
(;゜д゜)「あっ!ちょ!待て!」
「フン!貴様ノ様ナ地味キャラニ用ナド無イ!」(゜∀。.)
炎魔大将軍の抵抗も虚しく、(^ω^)の肥満体を抱えた側近は、脚部のブースターを起動し、図書館の天井を突き破って見事、逃走を成功させたのであった。
(#゜д゜)「地味キャラ言うなァ!俺はただ出番がないだけだ!」
((;'A`))「そ……それが地味っていうんじゃ……?」
炎魔大将軍の必死の叫びが、雨空にこだました。
→つづく!
外出自粛だけど不可抗力ならしょうがない!しかし、側近はこんな(^ω^)を攫っていったい何を企んでいるのだろうか!?
そして、力を失った魔王は……?
次回、(^ω^)「負けた主人公が雨に打たれながら泣く感じのシチュエーションっていいよね」




