第21話(^ω^)魔界歴史民俗資料館
21 名前:以下、名無しにかわりまして日曜日夕がお送りします[sage]:2020/10/19 (月) 21:00:00.00 ID:1399336
■ マカイノリゾート─科学エリア ■
(^ω^)と腹空の二人は、科学館へとやってきていた。科学館の入り口は、意外にも多くの子どもたちで溢れていた。
( ^ω^)「子どもってあんまりこういう所に興味なさそうだけど、結構居るもんだな」
( ・∀・)[まぁ、世界最大のレジャーランドのオープン初日ですしね]
「それだけではないぞ」(゜-゜川
( ^ω^)「あ、氷魔大将軍さん。なんでここに?」
「このレジャーランドの各エリアは、四天王が管轄することになっている。
遊園地エリアは从'-'从。
牧場エリアは(゜Д゜)。
ショッピングモールはξ゜⊿゜)ξ。そして、科学エリアが、私だ」(゜-゜川
( ・∀・)[大自然エリアは?]
「無法地帯だ」(゜-゜川
( ^ω^)「それもうレジャーランドじゃないだろ」
21 名前:以下、名無しにかわりまして日曜日夕がお送りします[sage]:2020/10/19 (月) 21:00:00.00 ID:1399336
■ 異世界転生したけど外出自粛で魔王城の外には出られないようです ■
■ 第21話 とある魔界の科学館 ■
21 名前:以下、名無しにかわりまして日曜日夕がお送りします[sage]:2020/10/19 (月) 21:00:00.00 ID:1399336
■ マカイノリゾート─科学エリア:科学館前 ■
「科学エリアは、社会見学や課外授業・修学旅行の行き先として、
学校教育機関からの団体客をメイン顧客として扱っているんだ」(゜-゜川
( ・∀・)[なるほど。たしか実験施設や講堂なんかも在るんでしたよね?]
「ああ、音楽堂なんかもある。おかげで開園日だと言うのに、
団体用予約枠は既に一年先まで埋まっているよ」(゜-゜川
「そして、このエリアで学んだ子ども達は、その後遊園地エリアや
牧場エリアに。教職員はショッピングモールに、という寸法だな」(゜-゜川
( ^ω^)「お金の匂いがしますね」
「そりゃあ、半分は金儲けの為の施設だからな」(゜-゜川
( ・∀・)「もう半分は?」
「のー姫様の為に決まっておろうがッ!馬鹿か貴様はッ!」(゜-゜#川
(;・∀・)[ええ……なんで私、いきなり怒られてんの?]
(;^ω^)「そういやそんな経緯で作られたんだったな、このレジャーランド」
※第11話【元老院とかいうよく分からん組織】参照
「仮にも魔王様の側近なら、そのくらい覚えておけ!」(゜-゜#川
(;・∀・)[え、ああ……そういうことでしたか。すいません、私は側近さんではないんですよ]
「?……なにを言っているんだ?また誤動作か?」(゜-゜;川
(;・∀・)[いえ、私はこういうものでして……]
彼は懐から名刺を取り出すと氷魔大将軍に渡した。
「地獄管理部?……あぁ、例の。そんな方が何故ここに?」(゜-゜川
( ・∀・)[今日は休みなので、個人的に興味のある科学館に来たんですよ]
( ^ω^)「俺は暇だからついてきた」
「ふむ……しかし残念だが、今日の科学館は客が多すぎてな……」(゜-゜;川
(;^ω^)「もしかして入れないの?」
「いや、時間交代制で整理券を発行しているんだが、昼の分は完全に埋まっていて。今から整理券を取っても次にお前たちが入れるのは19時からだな」(゜-゜;川
(;^ω^)「まだ8時間も先じゃん!暇だから来たのに、その間暇じゃん!」
「仕方ないだろう。今日はオープン記念ゲストに、超有名科学者のまんじろう先生を科学館に呼んでいるんだ。皆、彼の公開化学実験を見たいんだ」(゜-゜;川
(;^ω^)「くそう、大衆め……有名人に釣られおって……」
「しかし、他の施設も大体同じで、どこも満員……あ」(゜-゜;川
「歴史民俗資料館なら比較的空いているぞ」(゜-゜川
( ・∀・)[歴史民俗資料館?]
( ^ω^)「比較的どころか人が居なそうな名前ですね」
「たしかに魔界の住人は過去を振り返らないから、歴史は人気がない学問だ。
しかし、知識の館を謳う以上は必要だろうと思って建てたのだ」(゜-゜川
( ・∀・)[なるほど……そこならすぐ入れます?]
「ああ。丁度、私もそこに行こうと思っていてな。来るか?」(゜-゜川
( ^ω^)「腹空さん、興味あるんすか?」
( ・∀・)[ええ、すこし]
( ^ω^)「……じゃ、歴史民俗資料館に行きますか!」
「いいだろう。ではこっちだ。ついてこい」川゜-゜)
( ・∀・)「あ。ちなみにまんじろう先生はどんな化学実験を?」
「死体を蘇生させるらしい」川゜-゜)
( ^ω^)「身体半分持ってかれそう」
21 名前:以下、名無しにかわりまして日曜日夕がお送りします[sage]:2020/10/19 (月) 21:00:00.00 ID:1399336
■ マカイノリゾート─科学エリア:歴史民俗資料館 ■
( ^ω^)「なんか、すっげぇ園の端っこまできたな」
川゜-゜)「だから言っただろう。あまり人気は無いのだ」
( ・∀・)[私は好きですけどね、歴史]
「ようこそ、歴史民俗資料館へ!」(´∀` )
「……と、将軍様でしたか。失礼しました」(´∀`;)
川゜-゜)「構わん。予定通り、見学させてもらうぞ」
「は、はい!ごゆっくり!」(´∀`;)
川゜-゜)「うむ。総合案内所の接客、良し……と」
川゜-゜)「ついてこい二人とも。せっかくだから私が館内のガイドをしてやろう」
( ・∀・)[え?いいんですか?]
川゜-゜)「今日は館内展示に不備がないか見学しに来たんでな。そのついでだ」
( ^ω^)「んじゃ、お言葉に甘えて!こういう博物館ってガイドさんが居ないと
よく分からないし!」
川゜-゜)「うむ。素直でよろしい」
21 名前:以下、名無しにかわりまして日曜日夕がお送りします[sage]:2020/10/19 (月) 21:00:00.00 ID:1399336
■ 歴史民俗資料館─1F:大世界地図展示 ■
( ・∀・)( ^ω^)「はぁ~……すっごいでかいなぁ~」
川゜-゜)「これは、当館が誇る世界最大の世界地図なのだ」
( ^ω^)「でっかい展示物見ると、『博物館来たなぁ~』ってなるよね」
( ・∀・)[分かる]
(;^ω^)「つーか、初めてこの世界の地図見たけど、
魔界って大陸が2つしか無いのね」
川゜-゜)「うむ。この世界は東の『ヒガシンナ大陸』と西の『ニシンナ大陸』、
そして南海の火山列島『イカンナ諸島』の3地方から成っている」
川゜-゜)「魔王城があるのは、ニシンナ大陸の中央だな」
( ・∀・)[地図に点線が入っているんですが、あれは?]
川゜-゜)「我々四天王と、魔王様が統治している区画を表している。
ニシンナの東は魔王様。西はξ゜⊿゜)ξ
ニシンナの北部と、ヒガシンナ大陸の北部が私。
ヒガシンナ大陸の大部分は从'-'从。
そして、イカンナ諸島とニシンナの南端部が(゜Д゜)の領地だ」
( ・∀・)[つまり、魔王殿は言葉どおり世界の王な訳ですね]
川゜-゜)「……ああ。その通りだ」
( ^ω^)「へぇ~半分くらいくれねぇかな……ん?ねぇ、ちょっと氷魔さん」
川゜-゜)「なんだ?」
( ^ω^)「ヒガシンナ大陸の東の方、灰色で塗り潰されているのは何?」
川゜-゜)「やはり気がついたか……まぁいい。
実は、魔王様は魔界の全てを支配できている訳ではないのだ」
(;^ω^)「え?そうなの?」
( ・∀・)[その非支配域が、あそこの灰色の部分という訳ですね。
しかし驚きですね。あれほど強大な力を持つ魔王殿が
支配できない地域が存在するとは……]
川゜-゜)「それには歴史的に深い理由があるのだ……次の展示に行くぞ。
そこで詳しく説明してやる」
( ・∀・)[わかりました]ワクワク
( ^ω^)「おぉ……なんか引っ張るね」
21 名前:以下、名無しにかわりまして日曜日夕がお送りします[sage]:2020/10/19 (月) 21:00:00.00 ID:1399336
■ 歴史民俗資料館─1F:古代資料展示室 ■
川゜-゜)「かつて、魔界には2つの国が存在した。
その名も『ヒガシンナ王国』と『ニシンナ王国』。
そして両国はそれぞれ東と西の大陸を支配していたのだ」
( ^ω^)「割とそのまんまなネーミングだな」
( ・∀・)[まぁ歴史と地名の関係ってそんなもんですよね]
川゜-゜)「ニシンナ王国を支配していたのは魔人族。
彼らは強大な魔力と屈強な肉体を持っており、
ニシンナ大陸をその腕っぷしのみで征服したのだ」
( ^ω^)「脳筋の魔人って恐ろしい字面だな」
( ・∀・)[全身にバフかけて物理で殴ってきそう]
川゜-゜)「そして、ヒガシンナ王国を支配していたのは人間族。
彼らは魔力も持たず、肉体もひ弱だったが、
持ち前の知力と統率力で、ヒガシンナを統合したという」
( ^ω^)「ああ、なんか人間ってそういうイメージあるよね。
集団で団結して力を発揮する的な」
( ・∀・)[実際そうですしね]
川゜-゜)「一方その頃、イカンナ諸島では牛が大繁殖していた」
( ^ω^)「今その情報要る?」
21 名前:以下、名無しにかわりまして日曜日夕がお送りします[sage]:2020/10/19 (月) 21:00:00.00 ID:1399336
■ 歴史民俗資料館─2F:中世資料展示室 ■
川゜-゜)「やがて時が経つと、両国は対照的な発展をしていくことになる」
川゜-゜)「ニシンナ王国では、依然強力な魔人が絶対的な権力を握っていたが、
弱肉強食という古代からの理を保ち続けていた。
地方部では他の魔族・魔物が台頭し、群雄割拠の時代が訪れたのだ」
( ^ω^)「おっ、すっげー歴史の教科書っぽい」
( ・∀・)[歴史民俗資料館ですからね]
川゜-゜)「しかし、ヒガシンナでは人間族が他の魔族を徹底的に弾圧・迫害し、
遂に人間族のみの国を作り上げたという。
魔族を奴隷として扱っていたという記録もある」
( ^ω^)「ああ、なんか人間ってそういうイメージあるよね。
集団で団結して異物を排除する的な」
( ・∀・)[実際そうですしね]
川゜-゜)「一方その頃、イカンナ諸島では火山が噴火して牛が死滅していた」
( ^ω^)「今その情報要る?」
21 名前:以下、名無しにかわりまして日曜日夕がお送りします[sage]:2020/10/19 (月) 21:00:00.00 ID:1399336
■ 歴史民俗資料館─3F:近世資料展示室 ■
川゜-゜)「それまで不干渉だった両大陸は、ここへ来て交わることになる」
川゜-゜)「科学の力で強大な軍事力を蓄えた人間族が、
調子に乗ってニシンナ大陸に侵攻してきたのだ」
( ^ω^)「やっぱり人間の歴史には戦争が付き物ですよね」
( ・∀・)[なんで侵攻してきたのか、理由はあるんですか?]
川゜-゜)「よく分かってないが、恐らく労働力として奴隷を増やす為だろうな」
川゜-゜)「さて、こうして大陸間戦争が勃発したのだが……
個としては強大な力を持つ魔人族だったが、集団として全く駄目でな。
いざ外敵が攻めてきても、全く連携が取れず、そうこうしている内に、
人間族は王都にまで侵入してきたのだ!」
( ^ω^)「分かった!ニシンナ王国は一度人間族に負けそうになるも、
魔族や魔物が一致団結することで人間族を追い返したんですね!」
( ・∀・)[おお!それだ!それこそ王道ですよ!]
川゜-゜)「いや、一方的に叩き潰したが」
( ^ω^)「叩き潰した」
川゜-゜)「王都まで侵入を許したのは、人間族の事など眼中に無かったからだ」
( ・∀・)[眼中にない]
川゜-゜)「その頃、王都では爆弾岩合戦が流行っていてな」
( ^ω^)「流行るな」
川゜-゜)「一人の魔人族の子どもが投げた爆弾岩が、
王都の外まで飛んでいってしまってな。
不運にも、それは人間族の軍隊の駐屯地に落ちてしまった」
( ・∀・)[子ども一人に壊滅させられる軍隊とは]
川゜-゜)「ちなみに、その子が現在の魔王様の曽祖父だ」
川゜-゜)「話を戻すと、そこで初めて人間族の侵攻に気付いた魔人族は、
腹いせにヒガシンナ大陸に4人の魔族を送り込み、
人間族の王国を滅ぼして戦争は終わった。
ちなみに、この時送り込んだ4人が初代四天王だ」
( ^ω^)「先生、それは戦争じゃなくて蹂躙です」
( ・∀・)[というより人間族弱すぎない?]
川゜-゜)「いや、王国を滅ぼすのに一ヶ月もかかったからな。なかなか侮れん」
( ^ω^)「もういっそ侮ってやってくれよ」
川゜-゜)「一方その頃、イカンナ諸島では奇跡的に生き残っていた牛が
牛王国を建国する」
( ^ω^)「今その情報要る?」
( ・∀・)[もう逆にそっちの歴史の方が気になるんだけど]
21 名前:以下、名無しにかわりまして日曜日夕がお送りします[sage]:2020/10/19 (月) 21:00:00.00 ID:1399336
■ 歴史民俗資料館─4F:近代資料展示室 ■
川゜-゜)「そして、ヒガシンナ大陸の90%を支配下に入れた当時の魔王は、『ほぼ世界を征服したようなもんだから、国名とか要らなくね?』宣言をし、世界を"魔族の世界"……つまり"魔界"と呼ぶようになった」
( ^ω^)「傲慢が服着て歩いてるみたいだな」
( ・∀・)[あれ?じゃあなんで非支配地域が残ってるんですか?]
川゜-゜)「あれは"聖域"。そこばかりは、魔族には手が出せない」
( ^ω^)「聖域?」
川゜-゜)「ああ、聖域に足を踏み入れた魔族は神の加護によって死ぬ」
( ・∀・)[神の加護によって死ぬ]
川゜-゜)「うむ。溶けて死ぬ」
( ^ω^)「溶けて死ぬ」
川゜-゜)「だから、あそこには手を出せない。それだけだ」
( ^ω^)( ・∀・)[なるほど](思考停止)
川゜-゜)「そのせいで、生き延びた人間族が聖域に王国を作って、
毎年勇者を送り込んで来るのは困ったものだが……まぁ、そんなこと
はどうでもいいな」
( ^ω^)( ・∀・)[そうですね](思考停止)
川゜-゜)「一方その頃、イカンナ諸島では、魔人探検家彡゜Д゜彡が牛王国を
滅ぼして牧場を作った」
( ;ω;)( ;∀;)[牛さーんッ!!!]
21 名前:以下、名無しにかわりまして日曜日夕がお送りします[sage]:2020/10/19 (月) 21:00:00.00 ID:1399336
■ 歴史民俗資料館─1F:総合案内所 ■
川゜-゜)「さて、これで歴史民俗資料館は全部回ったが、どうだ?」
( ^ω^)「薄いですね。内容が」
川゜-゜)「最初にも言ったが、そもそも魔族は過去に対する興味が薄いからな。
しかも、これ全てヒガシンナ王国から奪った記録で判明した歴史だ」
(;・∀・)[強すぎて反省という言葉が存在しないんですかね?]
川゜-゜)「それもあるが、過去は変えられないし、どうしようもないからな。
『そんなものを知って何になる?』という論調が主流だな」
( ^ω^)「脳筋が過ぎるな……さて、ここへ来てまだ1時間も経っていないんだが……」
(;・∀・)[思いの外、時間も潰せませんでしたね……]
川゜-゜)「ふむ……それでは、牧場エリアで一緒にランチでもどうだ?」
(;・∀・)「えっ?いいんですか?」
川゜-゜)「ああ。丁度、四天王でランチの約束をしていたのでな」
( ^ω^)「やったぁ!タダ飯だァーーーーッ!」
しかし、彼が浮かれて叫んだその時、事件は起きた。
ドゴォォォンッ!!>
突如、轟音が彼らの耳に飛び込み、身体を震わせた。
川;゜-゜)「なッ!何事だッ!?」
「氷魔大将軍様!科学館の方で爆発があったそうです!」(´∀`;)
川;゜-゜)(;^ω^)(;・∀・)「な、なんだってェーーーーッ!!?」
→つづく
突然、彼らの元に飛び込んだ爆発事件の報!!
事件現場へと急行する3人がそこで目の当たりにしたのはッ!!?
次回、(^ω^)「ばくはつ!」




