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第15話(^ω^)転生者がやってきたYAHYAHYAH!  ラブレターなんか嘘ばっかりだ編

15 名前:以下、名無しにかわりまして日曜日夕がお送りします[sage]:2020/08/30(日) 21:00:00.00 ID:1399336



■ ホテル魔王城─最上階 ■



(^ω^)「いや、まさか男からラブレターをもらうとは……」



(^ω^)「しっかし、このホテルの最上階ってこんな豪華なんだ。

      ドバイより金色じゃん」



(^ω^)「え?あいつこんな一流ホテルのスイートルームに案内されたの?

      何?この差は何?なんでこんな理不尽な格差が許されるの?」



 (^ω^)がコンコンとドアを叩くと、中から「どうぞ」と声が返ってきた。



(^ω^)「おじゃましまー……うわ、なにこの部屋。全部が赤と金で出来とる」



 そのスイートルームは、正に豪華絢爛という言葉がぴったりで、古代エジプトを思わせる黄金の装飾が部屋全体に施されていた。

 

 

 玄関で呆然としている(^ω^)に、奥から出てきた転生者が声をかけた。

 

 

   「やぁ。来てくれてありがとう。実は少し心配していたんだよ」(・ω・ )



( ^ω^)「いや、気にせず……なんか落ち着かない部屋だな」



         「はは、僕もですよ。さ、リビングはこっちです」(・ω・ )



 リビングはガラス張りで、ホテルの最上階からの眺望が楽しめる造りとなっている……が、今は真夜中。真っ暗で何も見えない。まぁ、見えたところで、周辺は開発中なので、のっぺらぼうの丘や盛り土くらいしか無いのだが。



 ソファでくつろいでいると、転生者が小さな盆にカップを乗せて来た。



          「はい、コーヒーとお菓子。アメニティだけど」(・ω・ )



( ^ω^)「ああ、ありがとう。んで……その、話ってのは?」



                        「あぁ……うん」(・ω・ )



 少しの沈黙の後、彼はゆっくりと口を開いた。



    「単刀直入に言います。一緒に、魔王城の外に出ませんか?」(・ω・ )



( ^ω^)「……えッ?」





15 名前:以下、名無しにかわりまして日曜日夕がお送りします[sage]:2020/08/30(日) 21:00:00.00 ID:1399336





■ 異世界転生したけど外出自粛で魔王城の外には出られないようです ■



     ■ 第15話 転生者がやってきたYAHYAHYAH!  ■     

        ■ ラブレターなんか嘘ばっかりだ編 ■  





15 名前:以下、名無しにかわりまして日曜日夕がお送りします[sage]:2020/08/30(日) 21:00:00.00 ID:1399336



■ ホテル魔王城─スイートルーム ■



   「たしかに魔王の側近は僕に言いました。

   『魔王城の外に出たら、世界がヤバいので出ないで下さい』と」(・ω・ )



( ^ω^)「なに?そのふんわりとした表現」



         「そうなんです。具体性が全くなかったんです。

          だから僕はどうにも納得が出来なくて……

          マスターも同じような説明を受けたんですか?」(・ω・;)



( ^ω^)「いや。俺は『地面が毒沼になる』って聞いた」



            「ロックマンエグゼ的な奴なんですか!?」(・ω・;)



( ^ω^)「らしいよ」



    「しかし、でも……マスターはそれを実際に見たんですか?」(・ω・;)



( ^ω^)「ん?……そういや、そう言われただけで、

       実際に毒沼になった所は見てないなぁ」



                     「むぅ……そうですか」(・ω・ )



 黙って下を向き、顎をさする(・ω・)。「疑っているのか?」そう訊ねると、彼はおもむろにこちらに視線を戻し、一つだけ頷いた。



  「僕は見知らぬ人間……いや、魔人を名乗る異形の者の言葉を、

   はい、そうですかと受け入れられるほど、素直では無いんです」(・ω・ )



( ^ω^)「魔王や側近は嘘を吐いていると?」



                「可能性はゼロじゃないはずです」(・ω・ )



( ^ω^)「……だからと言って、無闇に外に出る理由はないんじゃないか?」



 そう言った瞬間、転生者は驚いて机を強く叩いた。



   「本当に言ってるんですか?彼らは魔人で『人間』じゃない!

            何故貴方は彼らを信用できるんですか?!」(・ω・;)



「このまま魔王城の中に留まったところで、元の世界に帰れる保証

 なんてどこにもないし、もしかしたら全ては彼らの狂言で、明日

 にでも僕らは、まとめて殺されて食われてしまうかも知れない!」(・ω・;)



(;^ω^)「そんな、食われるなんて、非現実的な……」



           「今、この状況が一番非現実的なんですよ!」(・ω・;)



 「角の生えた人とか、しっぽや翼が生えた人、顔が獣の人がそこら

  中にいるし、中世のような魔王城の内側はなんか大学キャンパス

  みたいな感じだし……かと思えばこんな豪華なホテルがあるし、

  テーマパークは建設中だし、魔王は閻魔大王に電話してるし……」(・ω・;)



(;^ω^)「言われてみると、意味分かんねぇな」



  「貴方もですよ!なんで地下牢にバーを開いているんですか!?

   さっきはなんか魔王の娘が居たのでサラッと流しましたけど!」(・ω・;)



(;^ω^)「それは、まぁ……話すと長いんだけど、成り行きで……」



           「成り行きでそんなことにはなりませんよ!

            貴方、本当に僕と同じ転生者なんですか?

              すごく彼らと馴染んでいますけど!?」(・ω・;)



(;^ω^)「ホントに転生者だって。

       それに馴染むたって、一ヶ月もあれば慣れもするでしょ」



  「……貴方が、あまりこの世界について深く考えていないことは

   よく分かりました。たしかにそれも正解の一つかもしれません」(・ω・;)



( ^ω^)「深く考えてもドツボにはまるだけだって分かってるからね」



      「しかし、貴方は元の世界に戻りたくは無いんですか?」(・ω・ )



( ^ω^)「え?俺達もう死んでいるんじゃないの?」



         「言ったでしょう。全てが狂言の可能性があると」(・ω・ )



(;^ω^)「うぅん……まぁ、それを言われると俺は何も言い返せない」



(;^ω^)「でも、外に出たところで元の世界に戻れる方法が見つかるのか?」



   「分かりませんよ。それを確かめる為に、外に出るんですから」(・ω・;)



  「僕は自分が死んでいるなんて、微塵も信じちゃいないですしね」(・ω・ )



(;^ω^)「……」



(;^ω^)「でも、それは無理……「無理かどうかなんて、

                  分からないじゃないですか!」(・ω・#)



 自分の否定的な態度が彼の逆鱗に触れたようで、彼はいきなり立ち上がると、顔を真っ赤にして憤慨した。



      「貴方達のような『大人』はいつもそうだ!

       二言目には『無理だ』と否定する!世界の全てを

       知ったかぶった諦観の眼差し、僕はそれが大嫌いだ!」(・ω・#)



       「世界を広げることもせず、たった一歩を踏み出さず

        両腕の届く範囲を『そんなもんだ』と結論づける!

        理不尽を受け入れることがそんなにも偉いのか!?」(・ω・#)



(;^ω^)「き、君は……現世で一体……!?」



       「そんなことを知ってどうなる!?

        どうせ僕らは、誰からも忘れられた存在だろう!?」(・ω・#)



 転生者は堰を切ったように自分の思いを捲し立てた。彼は、自身の死を認めておらず、この世界から現世に戻る方法があると信じている。いや、信じているというよりは、一縷の望みに縋っているといった方が正しいかも知れない。

 

 

 そして、その立場は自分とは真逆だ。自分は既に死んでいるという事実を受け入れ、全てを楽観的に構えている。いや、元の世界に戻れるかどうかなど、自分には些末なことだ。



 たしかに彼の言う通り、魔王城の外にはどのような世界が広がっているのかというのは、自分としても非常に気になるところだ。思えば、この世界に来た最初は、ハーレムを作る旅に出ようと意気込んでいた。



 ……まぁ、結局、一歩も踏み出すこともせず、「無理だ」と諦めたわけだが。自分の知っている世界は、太陽も当たらない地下牢の一室から全く広がっていない。



 やがて少年は深呼吸をして、その震える身体を落ち着かせると、理不尽な憤りをぶつけたことに対して、頭を下げた。



        「……すみません。すこし、声を荒らげすぎました」(・ω・;)



 しかし自分はとしては、彼の若々しい愚直さに、苛立ちよりむしろ羨ましさを覚えていた。彼の行動が正しいとは言わない。だが、自分の考えに自信を持って行動できる真っ直ぐな精神性は素晴らしい。



( ^ω^)「……分かった。俺も外に出よう」



                       「本当ですか!?」(・ω・*)



( ^ω^)「だけど、俺は魔王たちが嘘を吐いているかどうか確かめるだけだ。

       確認したらすぐに城に戻る」



       「世界が崩壊する、というのが狂言だったとしても?」(・ω・ )



( ^ω^)「もし嘘だったら、そこを徹底的につっついて、

       魔王たちを小馬鹿にしてやるよ」



                       「え?それだけ?」(・ω・;)



( ^ω^)「この年になると、一歩踏み出そうにも体がついてこんのよ。

       魔王城の中でさえ広く感じるんだ……



                  「そんな歳にも見えませんが」(・ω・;)



( ^ω^)「ま、体のいい言い訳さ。

       ……自分のバーを気に入ってくれる人も居るからな」



   「……分かりました……いえ、ありがとうございます。

       こんな自分のワガママに付き合ってもらって」(・ω・ )



( ^ω^)「魔王たちはもっとわがままだから全然構わんよ」



( ^ω^)「さて、そうと決まれば、さっさと行こう。

       どうせ、君はまだなにも持ってないだろ?」



                        「え?あ、はい」(・ω・;)



( ^ω^)「それがいい。旅に出るのに荷物は無駄だ

       ……それにしても、君、アレだね」



                       「?なんですか?」(・ω・;)



( ^ω^)「真面目キャラかと思ったら、意外と情熱的だね。

       いや、そのひたむきさが羨ましい。マジで」



           「……そうですか……ありがとうございます」(・ω・ )



15 名前:以下、名無しにかわりまして日曜日夕がお送りします[sage]:2020/08/30(日) 21:00:00.00 ID:1399336



■ 魔王城─ごみ捨て場 ■



( ^ω^)「まぁ、表から堂々と出たら守衛さんに見つかるから、

       こういうところから脱出するのは常識ですね」



(・ω・ )「ここは、守衛は居ないんですか?」



( ^ω^)「居るけど、俺はよく深夜にバーのゴミをここに出しに来てるから、

       ほとんど怪しまれないんだよね」



( ^ω^)「あ、お勤めお疲れさまです」



     「あぁ、アンタか。そっちもこんな時間までお疲れ様だね」(´∀` )



( ^ω^)「こんな感じね」



( ^ω^)「つーか、さっきから警備員さん10人くらいとすれ違ってるけど、

       俺が付いてくの拒否したらどうするつもりだったの?」



(・ω・ ) 「いや、何も考えていなかったんで、僕だけだったら

       ここで捕まって終わりでした」



( ^ω^)「嫌いじゃない。その無計画さ」



15 名前:以下、名無しにかわりまして日曜日夕がお送りします[sage]:2020/08/30(日) 21:00:00.00 ID:1399336



■ 魔王城─??? ■



                             「……」(゜゜*)


つづく

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