第14話(^ω^)転生者がやってきたYAHYAHYAH! 常連ばっかの店って入りづらい編
14 名前:以下、名無しにかわりまして日曜日夕がお送りします[sage]:2020/08/29(土) 21:00:00.00 ID:1399336
■ 魔王城─地下牢 ■
(^ω^)「今日も今日とて客が来ねぇ……」
(^ω^)「昨日は魔王と奥さんが来てくれて、一昨日は側近さんだけ、その前
の日も側近さんだけ、その前も……」
(^ω^)「あれ?この店もしかして側近さんしか来て無くね?
ほぼ側近さん専用サロンじゃね?」
(^ω^)「おかしいと思ったんだよ。異常にラッキョウだけ消費量が多いもん」
「おっちゃん!大変や!」(゜A゜;*)
(^ω^)「ん?どうした、のー?そんな息を切らして」
「異世界からもう一人転生して来よった!」(゜A゜;*)
(^ω^)「な……ッ!」
(;^ω^)「なンだッてェェェェッッ!!??」
14 名前:以下、名無しにかわりまして日曜日夕がお送りします[sage]:2020/08/29(土) 21:00:00.00 ID:1399336
■ 異世界転生したけど外出自粛で魔王城の外には出られないようです ■
■ 第14話 転生者がやってきたYAHYAHYAH! ■
■ 常連ばっかの店って入りづらい編 ■
14 名前:以下、名無しにかわりまして日曜日夕がお送りします[sage]:2020/08/29(土) 21:00:00.00 ID:1399336
■ 魔王城─玉座の間 ■
('A`)「ふーん……お前か。今朝、魔王城の外に転生してきたって少年は」
「はい。お話は一通り、そちらの方から既に受けました」(・ω・)
(・∀・)「しておきました」
('A`)「ん、ご苦労。じゃあもう分かってると思うけど、今は天界が
ゴタゴタしてるから、元の世界に帰るにはちょっと時間がか
かるんだよね~」
「承知しています。それまでは魔王城の中で大人しく
しているように……ということでよろしかったですか?」(・ω・)
('A`)「いやはや。話が早くて助かる。アイツとは大違いだ」
「?……アイツ、とは?私以外に転生者が居るのですか?」(・ω・)
(;・∀・)「あ、すいません魔王様。話が拗れると厄介なので、
彼のことは話していません」
('A`)「あ~そうかそうか。いや、正しい判断だ。アイツが関わると
話が変な方向へズレていくからな」
「??」(・ω・)
('A`)「さて、そうだな。丁度、今魔王城を増築中でな、ホテルの客室が
余っているからそこに留まるといい。この後、側近に案内させよう」
(・∀・)「えぇ。最上階のスイートが空いているので、とりあえずはそこで」
「ホテル?スイート?……ここは魔王城では?」(・ω・;)
転生者が小首を傾げると、急に大扉が大きな音を立て、一人の男が玉座の間に乱入してきた。彼はダッシュで魔王のもとに駆け寄ると、その襟を思い切り掴んで怒鳴り散らかした。
(#^ω^)「ちょいと待たれィィっッ!!聞き捨てならんぞ!今の言葉!!!」
「なッ!?なんですか貴方いきなりッ!?」(・ω・;)
('A`;)「チッ、来やがった……」
(#^ω^)「なぁんで俺が地下牢なのに、新しく来た野郎がスィイートルーム
なんじゃこrrrルァっ!説明責任果たさんかいボケナス魔王!!!」
('A`)「お前ェーの態度が気に食わない」
(#^ω^)「それを赦すのが王の器じゃないんか!!!」
('A`#)「お前ガチで五体満足で立っていられるだけありがたいと思えよ?」
「す、すみません。魔王さん?……この人は?」(・ω・;)
(;'A`)「あ、コイツはお前より少し先にここへ来た転生者だ。見ての通り鬱陶
しい奴でな。品位と知能が著しく欠如しているから、お前に会わせ
たくなかったんだが……」
魔王がそう言うと、(^ω^)は今頃転生者の存在に気づき、彼に挨拶をする。
(^ω^)「おっ、アンタが新しく来たっていう転生者か。
異世界生活で分からないことがあれば何でも聞いてくれ。
この城は俺の庭みたいなもんだし」
('A`)「俺の城だっつってんだろ」
「はぁ……なんだか賑やかな方ですね」(・ω・)
('A`)「ウザいってはっきり言っても良いんだぞ?」
「そ、そんなことないですよ」(・ω・;)
(^ω^)「あと、俺は地下牢でバーをやってるから、気になったら来てみて?
お金無いだろうしタダにしとくから」
「??地下牢なの?バーなの?」(・ω・;)
(^ω^)「バーを改築した地下牢を改造したバーだよ。奴は2回生まれ変わった」
「????」(・ω・;)
14 名前:以下、名無しにかわりまして日曜日夕がお送りします[sage]:2020/08/29(土) 21:00:00.00 ID:1399336
■ 魔王城─地下牢 ■
(*゜A゜)「どうやった?同じ転生者として、新しいのは?」
(^ω^)「んー……最初に聞いた時は、自分と同じ転生者が増えて、
キャラ被りを起こすんじゃないかと危惧していたけど……」
(*゜A゜)「けど?」
(^ω^)「タイプが違うわ。彼はアレだね、真面目で静かな人だよ。
だからキャラ被りとかは杞憂だったわ」
(*゜A゜)「おっちゃんを真面目といったら、人類は皆、大真面目になるしなぁ。
しっかし、真面目キャラなんて、魔界じゃ珍しい人種ちゃう?」
(^ω^)「真面目な人間がマイノリティーって結構危険だと思うんですけど」
(*゜A゜)「基本信条が弱肉強食やからな。
真面目で居ても良いことなんかあらへんし」
(*゜A゜)「あ。おっちゃんは魔王城の外に出たこと無いから知らんと思うけど、
基本魔界は修羅の国やからな?四天王と魔王の周囲だけは圧倒的な力
で抑えつけとるだけで」
(^ω^)「へぇ~……じゃあ俺は絶対外に出ねぇ。今決めた」
(^ω^)と(*゜A゜)が他愛のない話を繰り広げていると、ちょうどバーの入口の扉が静かに開いた。
「あ、本当にバーだ」(・ω・;)
(^ω^)「いらっしゃい……ってアンタだったか」
入ってきたのは、転生者だった。彼は思いの外しっかりした内装のバーに戸惑いつつも、入り口に一番近い席に腰を下ろした。
「や、やぁ。少し、気になってね……」(・ω・;)
彼は店内を見回すと、感嘆の声を上げる。
「しかし、思ってたよりも本格的な店構えですね」(・ω・)
(^ω^)「現世に居た時から、ずっとやってみたかったんだよね」
「バーをですか?いい夢ですね」(・ω・)
(^ω^)「そう?ありがとう。とりあえず飲み物どうする?」
「あ、はい。でも僕、まだ未成年でお酒飲めないんですよ……」(・ω・)
(^ω^)「あれ、君、高校生?でも大丈夫。ここはじゃりン子とかも来るから。
ソフトドリンクも充実してんだよ」
(*゜A゜)「おっちゃん、いい加減ウチをじゃりン子いうの止めてくれへん?
ウチ、お姫様なんやけど。姫と言ったら、白雪姫、シンデレラ、
かぐや姫、リュシータ・トエル・ウル・ラピュタ、そしてウチやで?」
(^ω^)「おこがましいとは思わんかね?」
(*゜A゜)「全然?」
「え?お姫様?……ってことは」(・ω・;)
(*゜A゜)「さっき玉座でふんぞり返っとったのが、ウチのお父や」
「確かに、彼と同じで角が生えてる……小さいけど。
あ、すいません。ジンジャーエールってあります?」(・ω・;)
(^ω^)「辛口ならあるけど」
「あ、そっちですか……じゃあ、オレンジジュースで」(・ω・)
(^ω^)「あいよ」
(*゜A゜)「お、あんちゃんウチとお揃いやな。やっぱオレンジよな」
「子供っぽいかな?」(・ω・)
(*゜A゜)「そんなことあらへんよ……って、それウチがガキ臭い言うとる?」
「そ、そんなことは……ない、ですよ?」(・ω・;)
(^ω^)「飲み物に子供も大人もないけどね。はい、蛇口から絞りたての
オレンジ・ジュース。ビタミン、ミネラル、タンパク質、塩分
が含まれている完全飲料です」
「蛇口から絞りたてのオレンジジュースッ!?」(・ω・;)
(^ω^)「うん。最近、魔王城の周りを開発中なんだけど、地面掘ってたら
オレンジジュース水脈を掘り当てちゃったんだって」
「なんですかその夢みたいな水脈ッ!?」(・ω・;)
(*゜A゜)「地下深くに咲くサマーオレンジグランドの実が、大地の圧力によって
圧縮されることで出来る水脈や」
「あ、わりと現実的な水脈なんですね」(・ω・;)
(^ω^)「現実的な水脈って何?」
14 名前:以下、名無しにかわりまして日曜日夕がお送りします[sage]:2020/08/29(土) 21:00:00.00 ID:1399336
転生者は、(^ω^)が出した謎の天然オレンジジュースを、恐る恐る口にする。しかしどうだろうか、恐れなど不要のものであった。
「えっ?なにこれッ!?旨ッ!!」(・ω・*)
(*゜A゜)「せやろ」
(^ω^)「なんでそっちが満足げなん?」
そのオレンジジュースはスッキリとかつ濃厚な口当たりで、正に絶品。彼はグラス一杯に入ったそれを一気にゴクゴクと喉に流し込むと、満足そうに息をついた。
「……ふう。あの……マスターさん」(・ω・)
(^ω^)「え?」
(*゜A゜)「え?」
「え?」(・ω・)
(^ω^)「どうしよう。マスターなんて初めて呼ばれたよ……なんか感激」
(*゜A゜)「うん。ウチも初めて聞いた……というか、おっちゃんがおっちゃん
過ぎて、バーのマスターだってこと忘れてたわ」
「えっと、なんかよくわからないんですけど
……結局、マスターで良いんですよね?」(・ω・)
(^ω^)「……うん。でも、合ってるけど、違うんだよね」
「え?それってどういう……」(・ω・;)
(^ω^)「君はさぁ、なんで女の子じゃないんですか、って話ですよ」
「は?」(・ω・;)
(^ω^)「いいかな?やっぱりマスターって呼ばれるからには、高潔な女騎士に
呼ばれたいじゃないですか。ちなみに、あくまで個人的な考えですが
女騎士は重装備であればあるだけいいんスよ。
分厚い甲冑を身に纏い、無骨な兜を被り、大槍を振るい戦場を駆ける
その騎士が国へと帰り、王の前で兜を脱いだ時、麗しい金髪を靡かせ
ながら、凛々しい乙女の美貌が姿を表す。
控えめに言って最高じゃないですか?」
「え?いや、知りませんけど……」(・ω・;)
(*゜A゜)「おっちゃん、彼が困っとるやないか。
素人さんにそういう絡みは止めときぃな」
「えっと、素人とか玄人ってあるんですか?」(・ω・;)
(^ω^)「この世界の不条理さに気付いた時、君は玄人になれるよ」
「あ、じゃあ素人でいいです」(・ω・)
(^ω^)「そう言えば、さっき何か言いかけていたけど、なんだった?」
「それは……えっと」(・ω・)
彼は俯いて、少しの間逡巡した後、懐から一通の手紙を取り出すと、(^ω^)に突きつけた。
「すいません。これ、読んで下さい!じゃ!」(・ω・*)
彼はそう言うと、逃げるようにバーボンハウスを後にした。
(^ω^)「……手紙?」
(*;゜A゜)「そ、それって……もしかして、ラブのレターかッ!?」
(^ω^)「一番ありえない可能性を真っ先に出してくるな」
(*;゜A゜)「じゃあ脅迫文かッ!?」
(^ω^)「ピンとキリの差がすごい」
(^ω^)は困ったように眉を垂らしながら、(*゜A゜)に見られないよう隠しながら手紙の内容を確認する。
手紙には、次のようなことが書かれていた。
『話したいことがある。今日の夜、一人でスイートルームへ来て欲しい』
(^ω^)「……えッ?マジで?ピンで!?」
(*;゜A゜)「え?マジでラブレターなんかッ!?」
→つづく




