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41 メンテナンス3

 41 メンテナンス3




 伯爵領での冬越しは、むふふだった。

 花嫁が9人もいて、そのうち5人は自分は奴隷だと言い張り、どんなことでもしてくれるのだった。

 うーん、これは正確な表現ではないな。

 例えば、美女5人に対して何をしても構わないと言われても、男は大体これぐらいで満足だろうと思われる所で満足してしまう。

 俺も人並みのところで充分満足である。

 ところが、ここではそれでは終わらないのだった。


 高貴なタミは必ずトイレについてきて世話してくれる。

 とても恥ずかしかったが言われるがままになってしまった。


『ああ、伯爵様、いっぱい出てますぅ』


 おまけに俺がトイレに行く時しか自分もしないのである。

 高貴な感じのタミが涙目で『奴隷ですから』などと言いながらである。

 とても恥ずかしかったが言われるまま見てしまった。

 これがまた、非日常的で背徳的で、大興奮なのである。

 特殊性癖かもしれないのだが、考えないことにした。


『あぁ、伯爵様、いっぱい出ちゃいますぅ』


 純真で好奇心が強いクミは、いつでもテーブルの下にいて俺の足置きになっているが、俺がベッドの上でいつでも見せているユミに目をやると反応してしまうことに気づいてから積極的になり、ついにはベッドの下で俺の手脚を求めるようになった。

 これも、姿が見えないのに柔らかくて気持ちよくて大興奮である。

 勿論、特殊性癖である可能性はあったが、考えないことにした。


『うぐっ、うっ、うぅ。足置きなのに、こ、声が出て、あっ』


 それで、四六時中広げているユミだが、それでも恥ずかしいらしく、恥ずかしい時に出す量が増えてきて、更に恥ずかしいようだった。

 常に大興奮なのだ。

 これで興奮しない人は特殊性癖だと思う。


『見ないでください、見ちゃいやぁ』


 スミは屈辱的な顔をしながらも、文句を言う時は口に含んでいなければならないから、そうした時には文句が増えるから大変である。

 その涙目に大興奮してしまう。

 もう、特殊性癖でも構わないだろう。


『あおはぁ、ひぃたいれすぅ』


 それで、俺が限界になるとチュリさんが現れて『あなたの形にして』などと甘えながら、他の4人を悔しがらせるから、俺は大興奮してしまうのだった。


『ふぁぁ、もうすぐ、あなたの形になって、あぁ』


 ところが、チュリさんとしていても、ベッドにはユミが目の前で広げて更に流すから、俺はチュリさんの後に、すぐにユミと続きをするようになってしまった。


『恥ずかしいから、枯れるまでして、もっと、いっぱい、はぁ、枯れて、枯れてしまいますぅ』


 それで充分、一日分の許容量を超えてしまうのだが、そこで満足させてもらえない。

 例えば数時間から2日と言うランダムさで、しかもランダムにポジションが入れ替わっているのだ。

 俺が慣れてくると、すぐにポジションが替わっている。

 足置きがスミの柔らかいおっぱいに替わっていたり、トイレに行くのがユミになっていたり、5人もいると想像を絶する世界である。

 特に、ユミが閉脚お漏らしを見せた時は、俺の方がお世話をしてしまったほどである。

 チュリさんの開脚は彫像のようだったし、それにクミは……


 うおっほん!


 一応、夫婦の秘密なので忘れてください。


 しかし、やりたい以上にさせてくれるなんて、むふふ天国である。

 ○○地獄が色々あるように、天国にも色々あるらしい。

 冬場なので鎖を持っての奴隷との散歩は、邸内に限定されているが、恥ずかしいものだった。

 春になったら、外にも連れて行かなければならないのだろうか?

 いつか、殺されるかもしれないな。


 勿論、キリたち4人も対抗心を燃やしたのか、女中時代には考えられないほど積極的になってしまった。

 ややこしいが、公式にはキリたちは、周王国の伯爵の個人奴隷である。

 王太子が媒酌人なので、国籍が周王国になってしまったのだ。

 これは、実は俺やユキナとモルと同じ国籍である。

 ハギの反応は相変わらず凄くて、邸内に轟き、我慢できなくなったシアとフィティまで呼び込んでしまった。

 そして、4人はシアとフィティの技術わざを熱心に研究している。


 伯爵妃のロリ姫二人は不満そうだったが、子供だから、イーゴリやカーチャたちと遊び疲れると、夜はぐっすり眠っていた。

 ただ、相変わらず風呂で触られるのが好きで、色っぽい声を出されると俺も反応してしまうのだが、自称奴隷がいつでも一緒にいるので、誰かに摘まれてしまうのだった。

 ロリ姫たちにバレないようにくぐもった声で耐える姿は、更に俺を反応させるものだったとコメントしておこう。

 カーチャとミーチャにはバレているんだけどね。


 ああ、冬はいいなあ。

 そればかりやって過ごすのは冬だからである。

 他の季節は忙しいからね。

 本当だよ。


 勿論、モモとウメは休暇が終わったので、黒部に帰っている。

 そうでないと、寝る前の後始末をさせなければならないのだ。

 それどころか、部屋の入り口で待機するかもしれないのだ。

 ちょっと、考えたくない。

 いや、考えるとヤバい。

 二人と一冬(90日)過ごしたくなるからだ。

 モモと、それからウメと。

 次の日はウメと、それからモモと。

 次はモモウメモモ。

 次はウメモモウメ。

 モモモモモモとか、ウメウメモモとか?

 きゃー、壊れてしまうー!

 とっくに壊れているけれど。

 クズだからな。


 氷見伯爵邸は、別邸ではないのだが氷見別邸と呼ばれるようになり、金貨千枚で買った『千姫』たちが5人いるので、「千姫邸」とも「五千姫邸」とも呼ばれている。

 勿論、金貨千枚の価値(約10万石)があるというのは、領民たちの尊敬を受けるにふさわしい存在であるらしい。

 本当なのか?

 そもそも、人間族で奴隷と言うところからして価値があるらしいのだが、良くわからなかった。






 俺は、半覚醒状態に戸惑っていた。

 脳内時間の同調が上手くいかないせいなのか、今回は覚醒ログアウト命令後、すぐには戻って来れないようだった。

 以前でも2日間ズレたことがあり、12倍の時間設定の頃だったから、1ヶ月近くの時間をロスすることになった。

 憑依ログインにも何日かかかるらしく、時間のロスは問題になるだろう。

 もっとも、時間と物理法則を同じ設定にすると、ログインは3分程度になると言うから、世界設定に問題があるのかもしれない。


 それで、思春期同調プレビューティーチューニングシステムが開発され(男は除外と言う意味か?)、好感度レッドゾーン以上の少女は、俺と同じ邸内で過ごしていない時は年を取らないことになっていた。

 ひどい時は若返ったり、処女になったりもする。

 これは、俺の知らない女の子でも起きたりしている。


 しかし、俺はモモやウメとトータルで1年ぐらいしか一緒に過ごしていないのだった。

 俺が別邸巡りしていれば、モモたちはずっと14歳のままなのである。


 リーメやメアとミア姉妹が若いままなのも、そのせいである。

 一応、妊娠出産をすれば解除されることになっているらしい。

 まあ、管理AIの思惑が影響するから、断定はできない。

 ナフタは俺には意地悪だが、亜人の少女たちには優しいようだった。

 そう言えば、強姦賛成派は神様であり、ナフタは反対派なのだった。

 同じようにクーリャに憑依して区別がつかなかったが、この世界の現実を預かっているナフタの方が常識的だった。

 AIにひどいことをするように俺に命令したのは神様であり、流石にナフタにまでは教えていなかったらしい。

 以前、クーリャが寝込んだ時は、両方が出入りしてひどいことになったようだ。

 ビビンバを3人前食べたりだな。

 最終的には神様のものになったようだが、よく考えたらクーリャは俺のもんだ!

 ちなみに、俺は強姦賛成派でも反対派でもない。

 できない派である。

 クズだからである。

 できるのがクズなのかな?


 えーと。

 それで、モモとはずっと離れて過ごせば、処女で若いままではないかと思ったが、先方にも欲望はちゃんとあるし、性欲が強くしてあるから、悶々とした日々を無自覚で何年も過ごさせていることになるのかもしれない。


 そのうちに、どっかの男ですませてしまうかも?


 そもそも引き延ばしは、こっちの負担も大きくなるから、15歳が限界だと思うようにしよう。


 そんなことを考えながら覚醒を待っていたが、まだ時間がかかるようだった。

 普段は、こうした半覚醒状態は殆ど感じられないのだが、今回は随分と待たされる。

 慣れてきたせいなのか、脳内速度の差なのだろうか?


 やがて、目の前が少し明るくなってきた。

 ぼんやりとだが、部屋のような輪郭が見える。


 多分だが、美加先生が俺の下半身を入念にチェックしているところだった。

 感覚は何もなく、美加先生は最後の確認をして、軽い感じでキスすると(口にだぞ)、格納してから何かの操作をして、その後、部屋を出て行った。

 俺は薄目を開けている程度なのでハッキリと見えたわけではないが、美加先生の挨拶は、長い別れを想起させた。

 また明日とか、来週は少し忙しいの、といった感じではなかった。

 何となく、長い別れのような気がする。

 悪い方の予感は当たるのが相場である。


 俺が悩んでいると、どえらい美人がパジャマ姿で忍ぶように入ってきた。

 慣れないが、素の方の悦子先生である。

 いや、逆かな?

 あっちの方が素なのか?


 悦子先生は、悪いことをしているかのように挙動不審だった。

 窓から、何かを窺っている。

 何となく、美加先生がタクシーに乗って去って行くところを想像できた。


「クズ、クズ! うーん、やっはり、あと2日ぐらいは目覚めないわよね」


 悦子先生はひとりで話して納得すると、俺の下半身に取りかかり、何とか格納容器から中身を取り出すことには成功したが、俺には感覚がないので、神経遮断は有効なのだった。


 神経の部分接続は、美加先生しかできないのだと思う。


 しかし、悦子先生も一方の専門家である。

 暫く俺をしごいて何の反応も得られなかった悦子先生はあちこち弄くって、ついにダイアログボックスのようなものを立ち上げることに成功した。

 ついでに、俺のも立ち上げることに成功した。

 悦子先生の美しい横顔にはミスマッチの代物だったが、俺は少しだけ女の欲望を垣間見てしまった。


 勿論、俺は感じることもなく、それどころか動くことも話すことも冷や汗をかくこともできなかったが、その美しい顔と美しく妖しい欲望に戦慄した。

 だが、性的な興奮ではなかった。

 身体が何も感じなかったからだろう。


 しかし、大人の女の正常な欲望があれほどとしたら、モモちゃんの欲望はどれだけなのか?

 何倍も強い設定なのだろう?

 最近、怒りっぽく、嫉妬心が強く見えるのは、欲求不満なのだ、きっと。

 好感度MAXは、ある意味エンディングであり、キスしないと終わらないのだった。

 モモちゃんも、せめてタオルを持ち歩くようにしてあげなければいけなかったのだ。

 しかも、素直に『お腹が痛い』とは言えない性格なのかもしれない。

 破裂するまで我慢しそうで怖い。


 ウメもモモちゃんに付き合ってしまっている。

 彼女たちは、多分だが、どっかの男とすませてくることはできないのだ。

 攻略できているのに、攻略していないままなのだった。

 それで、反応が強くなっているのだろう。


『子を産まぬ女は鬼になる』


 王太子はそう言っていた。

 美しくなりすぎた女は、鬼に近づいているのかもしれない。

 身体が子供を欲し、美しくなろうとする。

 だから、尋常ではない美しさは、穏やかさがない場合、余裕がないのだった。

 タミたちはそうだった。

 男が喜ぶことは何でもします、という感じで、実際もそうだった。

 あれが現実世界だったら、俺は「むふふ」どころではなく、壊れてしまうだろう。

 既に壊れているのだが。


 モモちゃんは更に美しくなっているが、表情は険しくなっている。

 モモちゃんだって女の子だ。

 ちゃんと子作りしたいだろう?

 キスしなければ、いけなかったのだ。

 それで、以前のように従順で恥ずかしがりのモモちゃんに戻るだろう。

 ドジッ子は治らないだろうが。


 けれども、今はこっちはこっちで解決しなければならない。

 何故、先生方は美人なのに、外で彼氏を作らないのだろうか?

 美加先生は、男らしい男が怖いと言っていたっけな?

 なら、悦子先生はどうなんだろう?


 多分だが、財産とかが関係しているのだろう。

 業突く張りだからな。

 お金持ちになってしまったから、誰も彼も金目当ての男にしか見えないのかもしれない。

 ならば、相手がお金持ちならよいかというと、お金持ちの方が金には汚かったりするのだ。

 大体、金持ちの方が金の話をする機会が多いからな。

 真剣さも、経験値も、お金持ちの方が高いはずである。

 きっと、彼女は大義名分が必要なタイプなのだ。

 それも、自分に言い聞かせるような大義名分がだ。

 損をする言い訳みたいなものか?


 はあ、めんどくせえ!


 そう思いながらも、こんな美人をものにする男が羨ましかった。

 ちょっとだけだけどな。

 どうせ俺なんかじゃ、縁のない相手だし。

 今は俺相手に凄いことしてるけど、欲求不満を解消するための自慰行為なのだ。

 俺のことなんか、木の棒、ぐらいにしか思ってないはずである。

 頭が冷静だから、何となくわかる。

 正常に快感が伝わっていれば、狂喜乱舞して、悦子先生に出しまくって、充実感すら感じていることだろう。

 クズの見本である。


 ちょっと悲しいかな。

 泣いちゃうから。


 いや、木の棒でも、あんな美人と一回でもできる方がいいのかな?

 それに、処女は惜しいよな。

 処女をくださいって真剣に頼んでみようかな?

 一度、VRでした仲なんだから、何度か殴られても頼むべきかな?

 しかし、ヘソを曲げられたら、俺の命に関わるからなあ、難しいか。

 クズは未練がましいのが特徴である。

 いや、それだけではなく、沢山の特徴を備えているのがクズの特徴である。

 卑怯、卑劣、卑屈、未練、キモいなどである。

 ハゲ、メタボ、加齢臭、下半身好きの変態なども売りである。

 いや、売ってはいないのだが。

 売ってたら泣くぞ、きっと。


 俺は半覚醒状態に2時間ぐらいしか意識を保てず、再びブラックアウトしていった。

 記憶がどこまで維持できるかは、不明なままだった。

 今までも、こういう凄い経験をして忘れている可能性も、あることはあった。

 できれば、ない方がいいのだけどなあ。






 しかし、凄い経験には、上があるのだった。

 クズ人生なので知らなかっただけで、上には常に上がいるのだ。

 本当か?


 俺がようやく目覚めると、知らない人になめられていた。


「ねえ、気持ちいい?」

「うっ、ひゃぃんん」


 サララみたいな返事をしてしまったが、どうしようもないだろ、これ!

 急に快感が脳髄を突き抜けていき、何が何だかわからないが、ナニはナニされているか見えていた。

 神経遮断は何故か解除されている。

 激痛に近いくらいの快感が押し寄せてくる。


「あっ、ああなたは、どうぅなたなんでしゅか?」

「答えられたら、もっと気持ちよくして、あ・げ・る♡」

「ノーサンキュウ」

「上手いこと言っても、答えられなければ、もっとすごーいこと、しちゃうぞっ☆」


 本当に凄いことになった。

 唯でさえ限界近くされていたのに、更に早く強くなったのだ。

 もう、1時間も前からされていたと言われても、信じちゃうレベルだった。

 俺がそんなに長くできないことは知っているけれど、だからこそやばいのだって本当に出ちゃいますぅ!

 しかも、彼女は健康的なボディに、健康的なブラとパンツを着けていた。

 顔はケバくなく、瞳がぱっちりキラキラしている。

 と言うか、何故、ブラとパンツだけなんだよ!


「降参、降参しましゅから、しゅご、すごいのはやめて、くだしゃい!」

「あーめっ♡♡」


 駄目と言ったのか、甘いと言ったのだろうか、相手は情け容赦なかった。


「うっ、うっ」

「んー、今日もいっぱい出したね~」


 しくしくしく。

 今日もだなんて、いつからなんですか?


「あなたは、どなたなんですか?」

「お姉さんはねぇ、あなたのこ・い・び・と?」

「違いますから!」

「あらぁ、あなたは恋人以外に飲ませたりするのかなぁ?」

「それも、違いますからね!」

「もう、泣かないでよ、教えてあげるからぁ」

「それで?」

「お姉さんは、代理出産なのだ、ぶい!」

「代理出産?」


 俺は健康そうなウエスト周りを見てしまった。


「あれ? 出産代理だったかな?」

「意味同じに聞こえますが」

「えーと、ああ。産休代理なのだ、V!」


 ノーサンキュウは、近かったのだった。

 ノーがなければな。

 ああ、それで、上手いこと言ったになるのか。

 どうせ駄目だっただろう。


「Vサインは、もう結構です」

「なんだ、つれないなー」

「それで、ひょっとして、美加先生のですか?」

「そうなのだ。美加先輩は故郷に帰って子供を産むのであーる!」


 どうも、お姉さんキャラなのか、元気キャラなのかわからない。

 どちらにせよ、ろくでもない人物であーる。


 しかし、美加先生が産休って、男ができたのか?

 いや、結婚したのか?

 そうなら、諦めるしかないけど、相手は誰なんだ?

 これは二択だな。


 ①俺

 ②俺以外


 うーん、二択になっていないか。

 待てよ、産休代理ってことは、そうなのか?


「美加先生は、戻ってくるんですね」

「なぁに、急にいい顔になって! そんな顔したって途中でやめてあげないんだからね!」


 俺は再び、しごかれ始めた。


「ちょ、待ってください。産休代理さん」

「お姉さんは、そんな変な名前じゃないぞっ☆」

「では、ちゃんと自己紹介してください」

「頬張りながらでもいい?」

「だ、駄目です!」

「なぁに、溜まってないの?」

「さっき、いっぱいって言ってたじゃないですか!」

「1回分としてはね。お姉さん、彼氏と毎日5回してたんだけど、少ないらしくて逃げられちゃったぁ、てへっ!」

「それは逆だと思いますよ。多かったんです!」

「でね、君が人生で二人目の男なんだぞ☆」

「話を聞け!」

「こうした運命だったのね。今度はちゃんと一日8回するわねっ♡」

「死ぬからやめてください! 自慢じゃないけど、俺は病人なんです」

「8回でも足りないなんて、ちょっと病気だゾ☆」

「違います! 多いんですよ! いや、違う。そうじゃないから、しないでください」

「いっぱいしないと、子供が6人できないもんね~」

「ど、どうして、6人なんです?」

「だって、5人じゃ少ないし、7人じゃ多いでしょ」

「わけわからないから。それで、お名前は?」

「男の子は、裕一に裕二に裕三ね。女の子は朝日に夕日に月日なんてどうかしら?」

「子供の名前じゃねぇ!」

「怒らないでよ、そんなに溜まってるの?」

「その、可愛い? みたいな顔をするな!」

「まあ、お姉さん、可愛い?」


 駄目だ、頭痛くなってきた。

 どうすれば、これは止まるんだろう?


「で、どうしてあなたが代理に選ばれたんです?」

「美加先輩は、高校で1個上だったんだぁ。医大でも一緒になってねっ。ずぅっと彼氏いないから心配だったんだけどぉ、こんなカラクリだとはお姉さん知らなかったー」

「カラクリ?」

「そう、こうして動けなくして、好きなだけやるプレイ? レイプ?」

「ぷ、プレイじゃありませんよ! 治療です」


 レイプは流石に違うだろう。

 お互いに好きだと思っていたからだ。

 過去にカテゴライズされそうだけどね。


「もう、もっと早く知ってたら、お姉さんも彼氏にできたのにぃ」

「できませんから。犯罪になりますから」

「ちなみに彼氏は、あぁ、元カレは2個下だったんだぁ。あそこは君より下だったけど、アゴが痛くならずによかったところもあるのよね。でも、痛くなるくらいのも結構う・れ・し・い♡」


 そうか、年下の彼氏だったから、自分のこと『お姉さん』って言うんだな。

 全然、役に立たない情報だった。


「それで、もう溜まった? 充分硬そうだよ」

「ま、まだ無理ですよ」


 しまった! 墓穴だったか?


「そう、なら溜まるまで、お姉さんとお話してよっか? ちなみにお姉さんの名前は間宮りん子」

「間宮りん子さん?」

「そう! 略すと、ま○子さん」

「そんな略にはならないからね!」

「それで思い出したけれど……」


 何だろう?


「パンツ脱いでいい?」

「どうしてそうなるって、もう脱いでるじゃないですか!」

「だってぇ、脱がないとできないじゃない」

「さっきしましたから」

「やだなあ、あれは前戯でしょう? お姉さん、これから1回目よ?」

「ちょっとお伺いしますが、2回目にも前戯があるのでしょうか?」

「普通は、あるんだぞ☆」


 それ、一日5回じゃないからね。

 絶対にカウントの仕方がおかしいから!

 それに、満面の笑顔で言うことじゃないからね!

 お話しするんじゃなかったのかよ!

 どうして、ブラは着けたままなんだ?


 ああ、駄目だ。

 突っ込みどころが多くて、頭が間に合わない。

 りん子に両手を絡め取られた。

 普通の名前なのにいやらしく感じるから不思議だった。

 しかし、このままでは、跨がられてしまいそうだ!


「初対面の女に、何してるの、クズ!」


 騎兵隊が現れた。

 だが、騎兵隊は敵を見間違えていた。

 どう説明すれば、納得してくれるのだろう?


 『白人、皆嘘つき』かな?


「いきなり全裸にするなんて、何考えてるの?」

「いや、全裸ではないです」

「そこはお姉さん、同意」(小声)

「細かいことで言い逃れするつもりなの!」

「いいえ!」

「そこはお姉さん、同情」(小声)

「普通はパンツを脱がしたら、他に脱がす価値のあるものなんかないわよ!」

「は、はい!」

「最終防衛ラインかな?」(小声)

「いいから、リンから手を放しなさい!」


 一体どちらが敵でどちらが味方なんだろう?


「リン、あなたも男性経験が少ないからと言って、こんな男の口車に乗っては駄目よ。大丈夫だったの?」


 男性経験が少ない? 何言ってんだこの人?


「大丈夫よ、えっちゃん。彼氏以外の男の人は初めてだけど、怖くはなかったわ。ちょっぴり油断して脱がされちゃったけど、まだ、これからだったの」(本当でしょ、ペロ)

「ごめんなさいね、変な仕事を急に頼んで」

「いいえ、暇だったし、美加先輩を助けるためだもの。りん子、頑張るわ」

「昔からリンはいい子よね。どうして新しい彼氏ができないのかしら?」

「えっちゃんほどの美人にできない方が不思議でしょ」

「そ、そう? そうかしら……」


 敵に裏切られたというか、味方を取り込まれたというか、悦子先生はりん子に激甘だった。

 しかも、チョロかった!


「聞いてるの! クズ!」

「き、聞いてます!」


 俺は嫌と言うほどガミガミ言われて、処女をくださいとか頼もうとしていた自分が信じられなかった。

 あと、りん子は絶対に信じないぞ!

 裏表どころか、いくらでもキャラを作れるのだ。

 こいつは悪魔か何かだ!


「ねえ、えっちゃん、そのくらいにしとこうよ」

「で、でもね、リン。こういうことは……」

「りん子、脱がされたパンツ穿きたくないな。着替えある?」

「ええ、ちゃんと新品の下着も用意してあるわ」

「へえ、研究室みたいなとこなのに? 凄いね」

「そ、そうね。念のためよ、念のため。お洗濯もちゃんとできるからね」

「えっちゃんって、凄ーい!」

「それほどでもないわよ」


 そう、家事は照子さんが全部やってくれるのだ。

 俺はそれで給料を払っている。

 住み込みは内緒なのか?


「クズ、少し反省してなさい」


 悦子先生はそういいながらも、俺にウェアラブルコンピュータをかけていってくれた。

 AR空間は、大分モデルチェンジしていて、エステルの部屋も良くわからなかったし、良くわからない人が待っていた。

 花柄のワンピース姿の美少女である。


「エステル? じゃないよね」

「私は、誰でしょうか?」

「うーん、声は聞き覚えがあるような気がするけど、目は少し慣れないと駄目なのかな?」


 VR世界、現実(?)、AR空間と立て続けに3つの視覚情報変化では、少し見えづらかった。


「多分、声で当てられないと駄目よ」

「へえ、でも、声優さんみたいだからなあ」

「当たり!」

「何だって?」

「さあ、誰の声でしょうか?」

「うーん」

「ヒント欲しい?」

「欲しい」

「では…… 」


 こほん!

 何と、彼女はタイトスカートに変わった。

 髪もショートヘアだ。


「あなたはエル○ァシルで14歳のロリ少女の心に……」


 うう、誰だかわかったし、誰だかわかった。


「ナフタ、グリーン○ル大将の娘はロリじゃないし、ヤン閣下がロリコンみたいな言い方はやめて! ちゃんと妻になったしね」

「流石は銀英伝オタクね。正解よ」

「だけど、いいのか? 肖像権だか著作権の侵害にならないのか?」

声色こわいろとか物まねはいいのよ。オリジナルがなければ、物まねなんて意味ないでしょ」

「しかしねえ」

「他の声もできるわよ」

「ほんと!」

「ええ、誰がいい?」

「ライ○ハルトのお姉さん!」


 ナフタは金髪ロングの、ドレス姿に変わった。


「ジーク、ライ○ハルトと仲良くしてあげてね」


 どうわー、俺は涙を流した。


「に、似てる!」

「やっぱり、ロリコン?」

「どうして?」

「だって、この台詞はアン○ローゼが15歳の時のものよ。どうせなら、皇帝とやりまくって大人になった……」

「やめて! やめて! 少年の心を踏みにじるようなことは言わないで!」

「どうして? 物語の中でのことだけど、きっと事実でしょ」

「物語の中の事実は、描写があるかどうかだ」

「行間を読むことも大事よ。寵愛とか寵姫という言葉は出てくるわ」


 自称、14歳の処女のくせに、情け容赦なかった。

 少年の憧れを、夢を、どうしてくれるんだ!




 42へ

暫く夏休みをいただきます。もう夏バテしていますので……

サボるのではなく、夏休み特番をやろうか悩んでいます。

毎日変なことを考えているのに、変なことを思い付くのが困ったところです。

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