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寿命365日の最弱ウミウシに転生した元プロゲーマー〜今度こそ世界一位をハメ殺す〜  作者: 神城ラグ
『第二章:深海エリアへの進出と強敵との遭遇、ライバルとの実力差の測定』
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第二十一話 進化権

深海を漂いながら。

 ノアは静かにログを見つめていた。

【進化権が解放されています】

【進化を実行しますか?】

「当然だ」

 選択する。

 躊躇はない。

 ここで止まる理由がない。

 世界の底へ辿り着くために。

 アインへ追いつくために。

 必要なものは全部使う。


 次の瞬間。

 視界が赤黒いノイズに覆われた。

【進化開始】

 ドクン。

 心臓が脈打つ。

 同時に。

 寿命ログが展開された。

【残り寿命:27日】

【残り寿命:25日】

二日か。思ったより安い。もっと削ってでも強くなれるなら構わない。


 その瞬間。

 肉体が崩壊した。

 ネオン紫の亀裂が走る。

 黒い外殻が砕ける。

 触手が溶ける。

 細胞が液状化する。

 深海へ溶け出した肉体が再び集まり始めた。

 紫色の粒子が渦を巻く。

 フレーム飛び。

 残像。

 ノイズ。

 世界樹システムが処理できない異常進化。


 そして。

 新たな肉体が形成される。

【進化完了】

【種族:《アビス・グリッチ・ロード》】

 ノアは静かに目を開いた。

 まず最初に感じたのは。

 視界だった。

 広い。


 いや。

 情報量が違う。

 海流。

 温度。

 振動。

 魔力。

 全てが鮮明に見える。

 まるで世界そのものの解像度が上がったようだった。

 外見も大きく変化していた。

 全長は二メートル近い。

 漆黒の外殻はより鋭く。

 体表を走るネオン紫の亀裂は以前より濃くなっている。

 移動するだけで紫色の残像が海中へ残る。


 そして。

 頭部付近には王冠のような結晶状の角が形成されていた。

 深海生物というより。

 世界のエラーそのもの。

 そんな異形だった。

「完全にラスボス側だな」

 少し気に入った。

【現在スキル構成】


【1:《確定反撃・針地獄》】


【2:《隠密毒素》】


【3:《多段相殺シールド》】


【4:《高圧遠隔砲》】


【5:《ハイドロ・ダッシュ》】


【6:《未来フレーム予測》】


【7:《亜音速航行》】


【8:《天逆鉾の放電》】

【スキル枠使用数:8/10】

 ノアは確認する。

 無駄はない。

 かなり完成されている。


 だが。

 まだ足りない。

 アインを攻略するには。

 決定打が存在しない。

「あと二枠」

「ここからが本番か」

 視界の奥で。

 何かが動いた。

 巨大な影。

 長い背びれ。

 鋭い殺気。

 未来フレーム予測が反応する。

【警告】

【上位捕食者を検知】

 深海が揺れた。

 ノアはゆっくり笑う。

「次の経験値か」

 ネオン紫の瞳が細く歪む。


 その先には。

 海の頂点に立つ捕食者がいた。

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