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寿命365日の最弱ウミウシに転生した元プロゲーマー〜今度こそ世界一位をハメ殺す〜  作者: 神城ラグ
『第二章:深海エリアへの進出と強敵との遭遇、ライバルとの実力差の測定』
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第十三話 ハメ返し

テッポウエビが最大出力を溜める。

 ハゼが巣穴から顔を出す。

 索敵。

 予測。

 照準。

 射撃。

 完璧だった共生システム。


 だが。

 攻略法は見つかった。

「じゃあ始めるか」

 ノアはゆっくり前へ出る。

 ハゼの瞳が光る。


 その瞬間。

 ネオン紫の亀裂が明滅した。

《システム干渉》

 ジジジジジッ――。

 海中に紫色のノイズが走る。

 ハゼから送られる座標情報。

 テッポウエビへ伝達される射撃データ。

 その全てに僅かな遅延が発生する。

 ほんの一瞬。


 だが。

 致命的な一瞬。

 ズガァァァァン!!

 放たれた衝撃波はノアの一秒前の残像を貫いた。

 岩盤が吹き飛ぶ。

 砂煙が舞う。

 ノアは無傷。


『!?』

 ハゼの身体が震えた。

 当たったはずなのに

 そんな反応だった。

「やっぱり通信か」

 ノアは笑う。

「お前らが強いんじゃない」

「連携が強いんだ」


 再びノイズ。

 送信。

 遅延。

 誤差。

 外れる。

 送信。

 遅延。

 誤差。

 外れる。

 完全崩壊。

 共生システムが壊れていく。


 焦ったテッポウエビが最大出力を放った。

 ズガァァァァァン!!

 衝撃波がハゼの巣穴のすぐ横を吹き飛ばす。

『ッ!?』

『!?!?』

 パニック。


 ノアは前へ出た。

 フレーム飛び。

 紫色の残像。

 位置ズレ。

 ハゼにも。

 エビにも。

 もうノアの現在位置が分からない。

 ノアに気付いた時には。

 ノアはテッポウエビの目の前にいた。


『――ッ!?』

 反応が遅れる。

《隠密毒素》

 ドバァッ!!

 猛毒が至近距離で炸裂する。

 外殻が溶ける。

 神経が焼ける。

『ギギャァァァァァ!!』


 そして。

 ノアは噛みついた。

 コア捕食。

【『テッポウエビ』の捕食を確認】

【格上個体の討伐を確認】

【経験値を獲得しました】

【Lv1 → Lv8】

【Lv8 → Lv17】

【Lv17 → Lv25】

【レベルアップ完了】

【新規スキル《音速衝撃波プラズマ・スナイプ》を獲得】

【スキル枠使用数:8/10】

 大量の情報が流れ込む。

 圧縮。

 加速。

 超遠距離射撃。

 テッポウエビの必殺技。


「お」

「結構入るな」

 久しぶりのレベルアップ。

 進化でリセットされた感覚が少し戻る。


 だが。

 まだ終わっていない。

 巣穴の奥。

 ハゼが逃げようとしていた。


「次だ」

 ハイドロ・ダッシュ。

 一瞬で距離を詰める。

『ッ!?』

 ハゼが逃げる。

 方向転換。

 潜伏。

 回避。


 だが。

 共生相手はもういない。

 索敵だけでは勝てない。

「ソロになった途端弱いな」

 ノアは容赦なく追い詰める。

《高圧遠隔砲》

 ズガァァァァン!!

 圧縮水流が巣穴ごと貫いた。

 岩盤が砕ける。

 ハゼが吹き飛ぶ。


 そして。

 捕食。

【『ハゼ』の捕食を確認】

【経験値を獲得しました】

【Lv25 → Lv30】

【レベルアップ完了】

【新規スキル《共生リンク》を獲得】

【スキル枠使用数:9/10】

 残り一枠。

 レベル三十。

 ノアは静かにログを眺める。

「悪くないな」

 レベルだけ見れば、進化前の四十には届かない。


 だが。

 身体性能は別物だった。

 今のLv30は。

 進化前Lv40の自分より明らかに強い。

「四十まではすぐだな」

 問題はその先。

 次の進化条件。

 Lv60。

 深層はまだ始まったばかりだ。

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