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12 人間界の王の来訪と、妖精の郷の秘密
ユーラシア王国と妖精の郷の間には、一世代に一度、国の安泰と結界の維持を願う「表敬訪問」の儀式がありました。
訪れることができるのは、王家の血を引く者のみ。
ある日、妖精の郷の宮殿に、二人の人間が姿を現しました。
ユーラシア王国の現国王と、その息子である第一王子、レオン(12才)です。
「ーー妖精王、数十年ぶりの謁見の栄誉、感謝いたします」
国王が恭しく頭を下げます。
王子のレオンも、緊張した面持ちでそれに倣いました。
人間界の絶対的権力者である国王ですら、世界の調停者である妖精王の前では一人の人間に過ぎません。
玉座に座る銀髪の妖精王は、退屈そうに頬杖をついていました。
「うむ。相変わらず人間界は騒がしいようだな。儀式は手短に済ませよ」
張り詰めた空気、誰もが息を呑むその空間に、
「あ、じいさん見っけ! 探したんだからね!」
ーー場違いすぎる、少女の元気な声が響き渡りました。




