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24 サンキュー町長

それからしばらく、この国やこの町のこと、お金の仕組み、衣服や生活必需品について、

町長からいろいろと教えてもらった。


麻美が「こことは違う国から魔法で転移してきた」という、かなりぼかした設定で説明した際、

「実はこちらに来た時、全裸でして......」と口にした瞬間の町長は、なんとも言えない複雑な表情をしていたが。


そうして、色々な話を聞きながら、そろそろ町のざわつきも落ち着いてくるころだろうかと見計らって、

「......じゃあ、そろそろ失礼します」

と席を立ったところで、町長が少し言いづらそうに声をかけてきた。


「もしよろしければ、ですが。私もその籠と......こちらの、我が家に伝わる由緒ある魔石と交換していただけないでしょうか。」


手のひらに収まるほどの、見たことのない光を宿した石を差し出してくる。

その顔は、丁寧な微笑みを保とうとしているのに、

目だけが「どうしてもお願い」と訴えている、なんとも言えない表情だった。


あんたもかーい! って、さっき言いかけたのこれね!

なるほどと合点がいく。


「いいですけど......中のお肉は差し上げられませんよ?」


そう言いながら、無意識に麻美は籠を胸の前で軽く抱え直した。

それから、中身を守るように手を添え取り出し、犬モンたちと視線を合わせ、"うん、このお肉だけは死守"という共通認識の元に、そっと町長へ籠だけ差し出した。


嬉しさを隠しきれていない町長は籠を受け取った後、側近に何かを耳打ちしている。


「まだ町は危のうございますから、町の外に続く道までお送りいたしましょう。

ご準備いたしますので、少々こちらでお待ちください。」


そして、食料品や日用品、衣服(特に女性物がやたら多いのは......気を遣われたのだろうか)など、

数々の品を詰め込んだ荷車とともに、

幌付きの荷馬車でそっと町の外れまで送ってくれた。

途中、町の様子を確認したところ、すっかり落ち着きを取り戻しているように見えてホッとした。


「今後、何かご入用のものがございましたら、

当家の使いの者が三日に一度こちらの道を通っておりますので、その際にご用命をお伝えいただければご用意させていただきます」



これはなんともありがたい申し出だった。



さすがに全裸で~はひくと思うよ、麻美

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