再生魔法
夜の間、フブキのオタク語り(再生魔法版)をずっと聞いたせつなは翌日レオンに、フブキのオタク語りを簡潔に教えた。
「再生魔法の術式を紙に書くとこんな感じ、右が初級で、真ん中が中級、左が上級、上級は僕もまだ完璧には使えないから術式だけ書くけどまずは初級、と言うか初歩から、ついてこれる?」
せつなは昨日教わった初級と中級の術式を紙に書き上級はフローズンの図書館で覚えた通りに書き、レオンに説明する
「まずそもそも再生魔法は体の傷を癒す魔法で、強化魔法よりの性質の魔法、水魔法に自然再生速度上昇という魔法があるが、この再生魔法の初級の方が瞬間的に回復できるし、中級以上だと同じ効果の上位互換がある」
「これくらいはわかってる、と言うかお前を見ていればわかる」
とレオンは頷く、説明するせつなの姿はいつも通り(?)王兎に頭から血を吸われている。
「確かに僕が王兎に血を吸われ続けても死なない理由は再生の中級魔法「持続回復」を噛まれた時に付与しているからだ、ただ再生魔法の本当に強いところはそこじゃない、そして再生魔法が魔法の中で一番難しいと言われる理由でもある。なぜかわかるか?」
レオンは考えたがそもそも魔法の中で一番難しいと言うことも初めて知ったため答えがわからなかった
「俺、再生魔法が1番難しいって初めて聞いたんだけど…全然わからないんだけど…うさねぇはわかる?」
「その呼び方、せつなの前では呼ばないんじゃなかったか?」
王兎が反応する
「だって昨日うさねぇにバラされたし…」
そう言ってレオンは王兎から目を逸らす
「それはすまなかったな」
(僕とはこんなに話してくれないのに…)
せつなはこの2人の会話に少し嫉妬したが切り替えて再生魔法についてレオンに説明する
「まぁいいや、で結局再生魔法が難しい理由はわかる?」
「再生魔法は付与魔法の分類でありながら唯一、自分の魔法を他者に付与できる魔法だがらだったか?」
王兎が答えるが、王兎のハイスペックぶりにせつなは内心で驚きながら説明を続ける
(やっぱ王兎優秀すぎじゃね?まぁいいや)
「王兎の言う通り、他の魔法とは違い再生魔法は他者にも付与することができるため、自分に付与する感覚で他者に付与しようとすると失敗してしまうことが多いのよ」
((のよ?))
「のよ?」
(やばミスった)
いきなりせつなからは出るはずもない語尾が出てきてその場の全員が驚いた。せつな自身も寝不足で集中力が散漫していたため不意に出た言葉に動揺していた
「ちょっとせつなくんそれ私の真似した!?」
(すまん、要点をまとめて音読するような感覚だから…フブキの語尾まで間違って読んだ)
「お前…今の何?」
レオンから飛ぶ当然の疑問にせつなは動揺しつつも弁明する
「さ、最近寝不足だからかな…」
「いや毎日のように寝ずに筋トレとかしてるからだろ」
レオンの正論に大ダメージを受けるせつなは心の中で逆ギレする
(そうだよ、たとえ寝不足でも僕の注意不足だよクソナスが!)
「せつなよ、大丈夫か?」
せつなの血を頭から吸いながら心配の言葉をかける王兎
(はい、頭から血を吸ってるやつの言葉じゃない気がするけど大丈夫です)
「今のはさておき、僕が思う再生魔法で回復させるコツは傷口を理解してどこを癒せばいいのかを把握すること、それは自分の体はまだ簡単だけど他者にかける再生魔法は、相手の傷口がどう言うものを理解してどこを癒すかを意識して魔法をかけることが必要だと思ってる」
「な、なるほど人間に教えてもらうのは癪だが、わかりやすかった」
「レオンくんってツンデレだったりする?」
レオンの感謝にフブキが変な疑いをかける
(感謝の気持ちはあるけど僕が人間のせいでツンデレみたいになってるだけだろ)
せつなの言うことに納得するフブキだった
「だけどどうやって練習すれば早く上達してギルドのみんなに役に立てるか…」
レオンがボソッと呟いた言葉にせつなはレオンは根は優しいと憧れる。そしてそのレオンが言ったことに王兎がとんでもないことを言い出す
「他者の傷を治す訓練ならとっておきのやつがいるぞ」
王兎はそう言ってせつなの方を見る
「おい王兎、何を考えてる」
「我が血を吸った箇所の傷をフブキではなくレオンが回復を担当すれば練習になるだろう?」
その提案にせつなとレオンはドン引きする
「おい王兎、それ僕ワンチャン死ぬぞ」(フブキも否定して…)
「じゃあ私は持続回復力の効果を下げておくわね」
(え?するの確定?)




