ブチギレせつなくん再び
「そっか」
そう呟いたせつなは静かに立ち上がり問題を起こしている人間の席に向かっていった
(フブキ、身体強化)
「え、もしかしてせつなくん戦うつもり?それは流石にまずいと思うんだけど…」
(聞こえなかったか?身体強化)
「あっはい、付与させていただきます」
今のせつなにフブキは本能的に逆らうことができなかった。近くまで来たせつなは亀を思いっきり蹴っている人間の男に話しかけた
「それは何やっているの?」
「あぁん?見りゃわかるだろ、躾けてるんだよ」
「躾にも限度があるだろ、それとも何か?そのペットの趣味か?」
そのことを聞いたせつなをフブキは
(ただのドMの路線も捨ててないから冷静…なのか?)
と心の中で思った
「こいつの趣味なんて優先するかよ、これは俺の趣味だ」
「ならペットにそう言うことをする許可は取ったのか?」
「?許可なんて必要なだろ、俺は主人でこいつはペットなんだぞ?もしかしたら人を殺してるかも知れない奴らを対等として見るなんてできるわけないだろ」
その会話を聞いていた周りの獣人たちは2人の人間に向けていた視線が鋭くなった
「あ?」
せつながそう低く呟くとせつなは赤黒い炎のようなさっきを飛ばし、すぐさま男の金的を蹴り上げた。蹴られて悶絶しているところにせつなはフブキに樹形縛りを打つように頼み、男の体を縛り上げた
「何しやがるテメェ」
縛り上げられた男は声が掠れながらもせつなに言う
「お前がさっきやっていたことだろ、この亀は良くてお前がダメという理屈が通るわけないだろ」
そう言い、縛り上げた男をフブキの身体強化で上がった体で男がさっきまでしていたように蹴り続ける。淡々と表情を変えずに蹴り続ける姿はアンデット系のモンスターの不気味さがちっさく思えるほどでせつなが飛ばす殺気も相まって男だけでなく見ていた周りの獣人たち(王兎は除く)でさえ恐怖を感じていたほどだった。その時王兎はせつなと通話を切ったフブキと念話していた
(せつなは、我がどれだけ血を吸おうがフブキがどれだけ睡眠妨害をしようが「まぁいいか」と本心で思って怒らない聖人よりの人間なのに、逆鱗に触れられた時はは普段からは考えられないほどキレるのなんでなんだ?)
「まぁせつなくんにも別人レベルで性格が変わる理由があるのよ…まぁ知らない方がいいと思うわ」
(いや我もせつなと契約魔法を結んでいる身だから知っておきたいのだが?)
「じぁせつなくんの正体が分かったなら教えてあげてもいいわよ」
自信満々に言ったフブキに王兎は即答した
(異世界から呼ばれるという勇者と呼ばれる人間と同じ世界から呼ばれた人間なのだろう?)
「え?」
この世界言われる勇者とは5千年以上前、空間適性を持つ相当な魔法の使い手が10人以上で作成させる異世界から転移させた人間のことである、呼ばれた人間は固有魔法を有し強大な力を持ち当時の魔族との戦いを和平を結んで終わらせ、平和をもたらした言われている
「なんで分かったの?」
(頭はいいが常識知らずでこの世界の人間とは思えない知識を持っているので別の世界の住人、だが伝説の勇者とは違い固有魔法は所持していない、これぐらいの情報があれば辿り着くのも容易い)
想像以上の頭の良さにフブキは言葉を失っていた
「……分かったわ、せつなくんの過去を見せてあげる」
(我がいうのもなんだがせつなの許可無しで見せて良いものなのか?)
「そんなもの事後でいいでしょ、今せつなくんに許可取れるような状況じゃないのわかるでしょ」
こうやって会話している間もせつなは縛り上げた男を蹴り続けていた
「ただ覚悟してよ?せつなくんの記憶力は尋常じゃないからリアルすぎて気分が悪くなっちゃうかも」
(心得た)
フブキはせつなの日本の頃の記憶を王兎に流し込んだ。




