人間と獣人の関係
飯屋に入り、空いてる席に案内されたせつなはメニュー表を開き何を頼むか悩んでいた
(特に食べたいのとかないな)
「なら私が決めてもいいわよね」
フブキを一旦無視して王兎に何を食べたいのかを聞くと王兎はメニューのある料理を指差した
(ニッパーの丸焼きステーキ?何それ)
「文字通りだと思うわよ…」
(少し試したいこともあるからな)
「???」
料理に試してみたいことなんて見当もつかなかったフブキだったが変なことはしないだろうと思い、考えるのをやめた
(で、フブキは何が食べたいの?)
待ってましたと言わんばかりの音量でフブキは料理名を言った
「私は卵とノビルの麺炒め!」
(ほんとに何それ)
「せつなくんの世界でいうとカルボナーラを炒めた感じのやつ」
(味分かんないけど美味しくなさそう)
それがフブキに説明されて最初に思った感想だった。
せつなは二つの料理を頼み終え雑談をし始めた
(もしかしてノビルってチーズか?)
「正解」
(じゃあ粉チーズも粉ノビルになるのか)
「いや粉ノビルとかはないわよ」
(チーズとはなんだ?)
日本の知識がない王兎を置いてそう話していると早速王兎の料理が運ばれてきた
(早くね?)
「まぁニッパー焼くだけだし…」
せつなは運ばれた時獣人の従業員に感謝を伝えた
「あ、ありがこうございます」
「え?ひゃい!」
料理を置くとそう叫びながら一目散に厨房へ逃げていった。一目散に逃げていく姿を見ながらせつなは固まった
(え、何?)
(せつなの顔が不気味だからだろうな)
「せ、せつなくんの顔が怖いからじゃないかしら…」
(異世界でも怖いのかこの顔…)
「そういえばさっき試したいことがあるって言ってなかったっけ?」
(僕は言った覚えないけど)
(あぁそうだったフブキ、こいつの腕から血が出るくらいの傷を作ってくれないか?)
衝撃の言葉にフブキは固まった
(せつなの血を調味料として使ってみたくてな)
王兎のやりたいことを理解し、せつなに指示をした
「せつなくん、ちょっとニッパーの上に腕を出してくれない?」
(いいけど何?)
「いいからいいから」
焼かれたニッパーの湯気に当てられながら腕を出しているといきなり王兎が食べるようのナイフで腕を切ろうとしたためせつなはすぐに腕を引っ込めた
(君たち?何をしようと言うのだね?)
びっくりしすぎて口調が変わっていたがフブキがしようとしたことを説明した
「ちょっと王兎がせつなくんの血をかけてニッパーを食べてみたいって言うから…」
(先に言ってよそう言うの!びっくりするわ)
(そういえばせつなに我の声は聞こえぬのだったな)
「私も王兎ちゃんの声聞こえてないの忘れてたわ」
(忘れないでくれる?まぁいいや、とりあえず僕の血をこれにかければいいのか)
そう思いながらせつなは王兎が持っていたナイフを手に取り左腕を少し切った。その傷口から血が落ちてニッパーにかかった。そしてせつなの血がかかった熱々のニッパーを手に取り食べた
(これはなかなかいけるなもっと血をかけてくれ)
そう言いながらニッパーを皿に戻す
「せつなくん血を追加でかけてって」
(うまいのかよ)
と思いながらもう一度血をかけると丁度せつなの料理を持ってた従業員が料理に血をかける人間の姿が見えた
「あの…何をしているんですか?」
「あっお気になさらず、ちゃんと食べますので(王兎が)」
「そうですか、こちら卵とノビルの麺炒めです」
料理を置くとまたもや一目散に逃げていった
(そりゃこんな姿のやつから逃げるか)
と思い出された料理を食べようとすると他の席から大声が聞こえた
「今回の討伐お前が足引っ張ったせいで負けたんだよ」
せつなが聞こえた方へ目を向けるとそう大声で言いながら50cmくらいの亀を踏みつける人間の姿があった。その光景を見ている獣人の客や従業員はみんな今までせつなに向けていたようなまだ見ているだけだった。その時せつなは理解した、どうしてみられていたのかを、どうしてせつなと会話する時挙動不審だったのかを
(フブキ、なんであいつはああしてるの?)
「獣人って進化して殺戮衝動がなくなっても元はモンスター、めちゃくちゃ殺してるかも知れない存在だから、獣人を人と見なさずにああする人が多いのよ…」
(フブキ、獣人より人間の方が圧倒的に劣ってると思うんだけど)
(確かに人間族は短命だし体は一番弱いけど歴史も人口も一番あるし人間族にもせつなくんも戦ったことある騎士団長とかつよい人はいるわよ」
(フブキ、じゃぁなんでみんな何も言わないの?)
「獣人国は共存を望んでいるからへたにやると獣人側が罰を受けるからよ」
(フブキ、あれはどう考えても暴行罪であれが捕まるだろ)
「多分あの亀あの人と契約魔法を結んでいるから所有物判定なの、だから自分のものにどうしようが罪にはならないの」
「そっか」
小さく呟いた




