第13話 04 不本意
「私を狙っている人だわ!」
シルフィーネがそう言うと
「ああ、しかし不本意だが今回の相手はレオン!貴様だ!」
ウェインはそう言うとラグナロクを抜きレオンに切りかかる
「きゃっ!」
あわよくばシルフィーネに切りつける剣筋で切りかかるもシルフィーネは低い姿勢のまま右側へ転がり難を逃れる。
「ゔ~!もう!酷いわねぇ!!」
シルフィーネが土まみれになりながらぼやき
「ご指名みたいだから、レオンよろしくね。」
寝転びながらレオンに手を振りそう言った。
二人はそのまま姿が見えなくなる。
少々時間が経ってから
「向こうへ行ったみたいね・・・」
そう言いながら立ち上がると
「今のうちに浄化進めておきましょう。」
シルフィーネは今一度祈るように手を組み膝をつく姿勢になる
その時
キィィンと小さく甲高い音が聞こえ、違和感がした
「えっ・・・?」
シルフィーネがその違和感に戸惑っているとドン!と衝撃が襲ってきた。
「・・・がっ!・・・」
咄嗟に後ろへ跳ぼうとしたが、両膝をつく姿勢だったので行動が遅れ、もろに衝撃を喰らったシルフィーネは短く声を上げる
「ちょっとそれはやめて欲しいねぇ。」
そこには灰色のマントを羽織った男の姿があった。
「ギム・・・」
噛締めるように彼に名を呼ぶ
シルフィーネは正直に言うとギムには苦手意識がある、
シガもそうだが、まず勝てるイメージが出ない。
次に、シガもそうだが、何を考えているのかわからない
考えていることがわからない上に、行動が危険である。これはシガとは大きく異なる。
「せっかくここまで育ったんだ。努力を無にはしてもらいたくないねぇ・・・」
シルフィーネにそう言うと、おもむろに視線を上にあげる
「久しぶりだね・・・シガ・・・」
その視線の先には、銀髪に金髪の少々混じった髪をたなびかせたシガが立っていた
「なんだ、この結界は・・・」
シガがギムに問う
「なかなかいい結界だろ。不本意だが、こうでもしないと君には簡単に負けてしまうからねぇ。」
前置きを言うと
「二つの効果があってね・・・一つは少々君が弱体化してしまうっていう効果でね・・・」
「そう、ちょうど君と私が同じくらいの力になるくらいだね。」
楽し気にそう答える
「結構頑張ったけどこれが精一杯だったよ・・・本当に不本意だけどねぇ・・・」
冷たい笑みを浮かべそう言い放つ
そして少々間をおいて
「もう一つは・・・そうだねぇ・・・彼女の騎士君にこちらの気配が悟られにくくする効果だね。」
ハッとシルフィーネは視線をレオンの向かった先に移すレオンの気配が遮断されている。
これはまずい!シルフィーネはそう感じると左手を横にかざしネクロマンサーを召喚をはじめる
「ネクロ・・・」
その言葉は最後まで唱えれなかった・・・
シルフィーネの頭の中に鈍く大きい・・・とても不快な音が鳴り響く
「・・・あ・・・あがっ・・・・」
シルフィーネは言葉にならない声を出した
左肩が重く感じ、足が崩れる・・・が、左肩は落下せずにその位置を保持する
痛みにゆがむ表情の中、かろうじて薄く開けた目が鮮血の飛び散る自身の左肩を捉える。
「その剣で空間を切られても困るからねぇ・・・」
そこにはギムの右手に貫かれた自分の左肩が見えた。




