第13話 02 べー
「じゃあね。」
シルフィーネがイリア、ヒューイ、エド、ウィドの四人に挨拶をする
ここはロルウェルの街の南門、おおよその公的な出入りはこの門で行うことが多い。一般の手続きは東門で行っている。
「ゔ〜!!」
悔しそうにその挨拶をうけ、イリアは唸る
「必ず後から行くから、マーカー外さないでよ!」
イリアはシルフィーネをぎゅっと抱きしめて物惜しそうに言った
姫としての公務や雑務があるので、後で追いかけるとのことになったのだ
シルフィーネ達に決まった予定は無いので待っても良かったのだが、レオンが居心地悪いのと、体力の戻ってきたシルフィーネが退屈し始めてきたという事で、このタイミングでの出発となった
しつこく抱き着いていたイリアから離れ、シルフィーネとレオンは歩き始める
「必ず追いつくかんね!!」
その言葉を受けシルフィーネは振り向き手を振った。
「行っちゃった・・・」
残念そうにイリアが言うと
「行っちゃいましたね。」
ヒューイが繰り返す
一拍おいて、イリアが踵を返し
「さぁ、やるわよ!」
腕をまくりながら意気込んだ
「片っ端から仕事持ってきなさい!明日までに全て片付けるわ!!」
「無茶言うねぇ・・・」
イリアの意気込みを端から見ていたエドが呟いた。
「お前がこんなにゆっくりとした移動をするなんてねぇ・・・」
レオンが茶化すようにシルフィーネに言う
「あら、だってねぇ、急いで動いても闘わせてくれないでしょ」
それなら回復を考えてゆっくり移動したほうが良いということだ。
「そりゃ同然だ!」
レオンは同意する
立ち寄った街の朝市を見て回ったり、装飾品を見て回ったりしながら暇をつぶし、また移動する。
戦時下とはいえ、戦闘と縁のない地域もまだ多数存在している、比較的ロルウェン付近は平和だ。
もうすでに一週間ほど経過した。
「もうそろそろ良いかしら」
んーと背伸びをしながらシルフィーネが言うと
レオンがジィっと彼女を確認するように見る
一拍おいて
「まだ駄目だ!」
短くきっぱりと言う
「え〜、なんでよ!」
すがるシルフィーネに、プイと横を向き、
「これではまたすぐに魔力が枯渇してしまうだろ!」
とバッサリとシルフィーネの反論を断ち切った。
「意地悪っ!!」
シルフィーネは「べぇ」と舌を出しレオンに悪態をついた
それでも城の中の退屈な生活よりは良いのだろう、シルフィーネは楽しげに旅を続ける。
レオンはそれについて行く。
イリアたちと会う前まではこれが日常だった
レオンは静かに笑った。
「べー」と、挿絵が可愛く描けたので、タイトルにしました(笑)




