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secret.8 夜半

secretなのでカイン視点です。

内容はかなり短め。


少し修正入れました。


ロティから国王の庶子から絡まれたと言う話を聞いた俺は、その日の夜中に邸に部下を呼んでいた。


寝室の天井の隅の辺りから、カサリ、カサリ、と紙の擦れるような音がする。

腕の中にいたロティを起こさないようにゆっくりと起き上がり、寝室から廊下に出た所で、俺の目の前に部下が音も無く現れた。


先程の音は夜中に邸に来た時の部下からの呼び出しの合図だ。

ロティを起こさない様に極力音を立てないように知らせる為の合図で、もしロティに聞かれた時は『ネズミかな?』と適当に誤魔化せるだろうと、ロティが嫁いで来る前に決めた。

今となっては誤魔化す必要はないかなと思ってるから、バレた時には正直に伝えるつもりでいる。


俺は目の前で片膝を突いている部下のグレンに常人では聞き取れない程の小さな声で話しかけた。


「こんな時間に呼びつけて悪かったな」


「いえ」


「例の庶子の件だが、脱落者のその後について報告してくれ」


「はい。No.1は長が吹っ飛ばした後、養父の元で再教育の為に休学。No.3は我々の調査で彼が交際していた1人を妊娠させている事が発覚したため、上手く誘導して事実を知った母親が退学手続きを取る事を決めました。尚、娘の子は王家の血を引く子の可能性がある為、娘の方にも監視をつけております。No.4に関しましては今日の件に関してミルカから報告を受けているかと…あと、隣の領地の娘と婚約の話が進んでいるようです。No.5とNo.6は現状維持。以上です」


No.1はロティが『ミニアレン』と称していた王子。

No.3は精霊曰く『頭は良い方だけど女たらし』。

No.4は夕方ロティをお茶に誘った『お花畑』。

No.5は精霊曰く『のーこめんと』。

No.6は精霊曰く『こいつはない』。


勿論それぞれ名前はあるが、王家に関わる人物の監視任務での報告時には、対象の本名を呼ぶことは無い。

No.3は監視続行の予定だったが、退学なら脱落だな。


「そうか。No.4が今日ロティに絡んだ件だが」


「はい、処理でよろしいでしょうか」


ロティに関わる事であればミルカかエッタからすぐ俺に報告が来るから、実はロティ本人に聞く前に既に知っていた。


「いや、ロティに気になる事がある様でな…ハッキリするまで少し様子見だ」


「なるほど。かしこまりました。奥様の護衛を増やしますか?」


「そうだな。一先ずラルフを表の護衛に付けるから、通達を。あと裏の護衛を2人増やす様、ミルカに伝えておけ。人選はミルカに任せる。行け」


「はっ」


フッ、と目の前からグレンが消えたのを確認し、俺は寝室へ戻った。


そして妻の眠るベッドに滑り込むと、儚げな妻をそっと抱き寄せてから天蓋を眺め、眠りにつく前に聞いた話を思い出していた。


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