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episode.22 6 different princes and their ratings.

精霊の王子に対するコメントが1人多かったので、減らしました。

厄介な王子を無意識に1人増やしてた…!


と思ったら、やっぱり最初ので合ってたので、戻しました…( ´ ཫ ` )


「そうだわ、カイン様!ちょうどアインスとヌルが王子達の調査報告をしに来てくれたのです!聞いてもいいかしら」


視線で部屋の隅でお菓子に埋もれているアインス達を示すと、カイン様が『いつの間に』みたいな少し驚いた顔で頷いたわ。

精霊って契約主以外には感知しにくいらしいのよね。

アインスとヌルを呼び、エッタがお菓子の山を2人の座ったテーブルに移動。


「写真、だっけ?撮って来てくれたのかな?」


『うん、撮ってきたよー!ヌル』


頷いたヌルが掌からヒュンヒュンと6枚の写真を出してテーブルに並べてくれたのだけど…なるほど、似てるわ。


「はー、凄いな、風景画なんてもんじゃないね、これ」


カイン様が1枚手に取って感嘆の声を上げる。

褒められたみたいでちょっと照れくさいわ。


『それの裏に名前と学年を書いておいたよぉ』


ヌルの言葉を聞いたわたくしとカイン様が、それぞれ手に持っていた写真をペラリと裏返すと、なるほど名前と学年とクラスが書いてあった。

だけどカイン様が突然「ぶふっ」と笑い声を上げたの。

そんなおかしな名前だったのかしらー?と首を傾げたら、カイン様が写真の裏の右下を指差したわ…んん?


近付いて見てみれば、写真の裏の右下に、ちまっと何か書いてあるのに気付いた。


『あたまはいいほうだけど、おんなたらし』


思わずわたくしも『ぶふっ』と笑ってしまったわ。

わたくしも自分の持っていた写真の右下を見てみる。


『こいつはない』


どうやらアインスかヌルの客観的感想らしいのだけど、思いもよらない酷評に、『コイツは無いって!』って声を上げて笑ってしまったわ。


「このコメント、モニターで見ていた部下達からの報告と同じだよ。君達中々見る目があるね」


カイン様がそう褒め言葉を口にすると『でしょー!』っとドヤ顔のアインスと、照れてるのかモジモジするヌル。

うーん、やっぱりヌルは可愛いわ。


「頭は良い方だけど女たらしっていうのは、判定基準としてはどうなのです?」


「あー、さっき帰宅前に報告受けたんだけど、その王子はひとまず様子見って事になったよ。コイツは無いってコメントのは、脱落したね」


あらまぁ、アインスやヌルの見立て通りなのね。

まぁ王子達はまさか見られているなんて思っていないから、素を出しているんでしょうし…その上でマトモなのがいればいいのだけれど。


ペラペラとカイン様と一緒に残りの4枚を確認した所『これぞ王の器!』みたいなのは…残念ながらゼロで、まぁまぁなのが2人しかいなかったわ。

ちなみにその2人の写真に書かれていたコメントは、『そこそこいいんじゃない』『あたまはよさそう。じょせいふしんぎみ』だったわ…。

なんていうか、精霊の人間に対する評価って中々辛辣なのね…。

わたくしも見捨てられないように努力し続けなきゃって誓ったわ。


「うん、部下との話し合いの結果と同じだね。今後何かやらかさなければ、7日間が過ぎた後も監視を継続するのはこの3人だけになると思うよ」


「そ、そうなのですね」


『あたまはいいほうだけど、おんなたらし』

『そこそこいいんじゃない』

『あたまははよさそう。じょせいふしんぎみ』


の3人てことね…1人くらい、絶賛される様な王子がいて欲しかったわ…。

ちなみに3人の見目は、まぁまぁ陛下に似てるかしら。

わたくしは姿絵でしか陛下を見たことがないけれど、陛下は少しくせっ毛の金髪青眼。

写真の3人は、女たらしが茶髪に近い金髪に青眼の自意識過剰気味の顔、そこそこが金髪に焦げ茶の瞳で優男、女性不信が金髪青眼の無表情。

王妃様も金髪だけれど、確か瞳は濃い緑だったから…もし養子に迎えるなら女性不信が一番陛下に近い見目かしらね。


「カイン様的にはどの王子が良さそうだと思います?」


「んー、この3人ならこの王子かなぁ」


カイン様が指差すのは、やっぱりわたくしと同じで女性不信王子。


「やっぱりそうですわよね。見目も近いですし、女性不信なら、リハビリでなんとかなりそうですしね」


「だね。この王子は貴族の家で使用人として働いていたんだけれど、女性不信気味っていうのは多分、そこの令嬢の性格が苛烈だったせいだと思う」


あー、なるほど。

見た目はそれなりに良いし、ご令嬢に気に入られていたのかしら。

例え嫌でも使用人だと主の娘には口答えもできないものね。


「この3人も、父親については知らないのですか?」


「うん、知らないはず」


「母親はご存命ですの?」


「2人の母親はご存命だけれど、この女性不信気味の王子の母親は出産後に亡くなってたはず」


「そうなのですね…」


お母様がいないのは不憫以外の何でもないけれど、王家に入る事を考えた場合、いない方が良いのかも知れないわね…王妃様的に。

今日のこれについての話は、ここで終わり。


ちなみに残りの2人に対しての精霊達のコメントは…。


『のーこめんと』

『あたまがおはなばたけぎわく』


だったわ…。

とりあえず、精霊達に酷評を受けた王子達には絶対関わりたくないわね、というか関わらない!





昨夜そう決めたはずなのに…何故今わたくしの目の前に『おはなばたけぎわく』が居るのかしら…泣きたい。


「ねぇ、聞いてる?」


現実逃避していたわたくしに、薄ピンクの髪の女生徒をぶら下げたお花畑王子が問いかけてきた。


はぁ、薄ピンクの髪色の女生徒とか…嫌な予感しかしないわ…。


「あ、えーと、ごめんなさい。聞いてませんでしたわ」


「えぇ?酷いなぁ。まぁいいよ。これからお茶しない?」


「え?お茶?何故ですの?」


わたくし、ちらりと薄ピンクを見る。

ソレとお茶すればよろしいのではなくて?という思いを込めて。


「きゃっ、レグルス様ぁ、あたし今、睨まれましたぁ」


きゃって。

睨んでないし!

睨んで欲しいなら睨みますけど、それはダメな気がするわ。


「ははは。シャーロットはリンダに嫉妬したのかな?可愛いね。じゃあ今日は2人でお茶をしよう。リンダ、先に帰ってくれるかな?」


「ええ!?酷いわレグルス様!」


うん、それは流石に酷いと思うよお花畑、じゃなくてレグルス?さんだっけ。

そういえばそんな名前だったわね。

こいつ、何故わたくしの名前を知っている上に呼び捨てなのかしら。

わたくしこれでも侯爵夫人ですのよ?

あなたたしか、子爵家の養子だったわよね?

一体どこから突っ込めばいいのかしら…?


「ロティ、お待たせ!って、その2人は?」


わたくしの天使ミーシャが来たわ!

そう、わたくし今日はミーシャとお買い物の約束をしていたの。

だから学院を出た所でミーシャを待っていたら、このお花畑に捕まったのよね。


「ミーシャ。…えーと、知らない方ですわ」


名乗られてないし。

ミーシャに眉を下げつつ答えれば、わたくしの表情から何かを察した天使のミーシャがお花畑と薄ピンクに視線を向けたわ。


「ええと、貴方たち、2学年の生徒よね?ロティに何の用?」


「おや…君も中々可愛らしいな。これからロティとお茶するんだ。君もどうだい?」


プチン×2。

わたくしとミーシャの血管が切れる音が重なったわ。


薄ピンク…リンダ?がわーきゃー喚いているわね。

リンダはウザイけれど、今のところこちらに害は無いし、もしリンダがお花畑とお付き合いされているなら、彼女がお花畑に文句を言う権利はあると思うし、不本意ながら喧嘩の原因になっているわたくしをよく思わないのも、当たり前。


うん、コイツ無理だわ。


「あの、お名前存じ上げませんけれど」


「レグルスだよ!レグルス・ハービンジャー!」


ミーシャが怒りつつも「ああ…ハービンジャー子爵の…」って眉をピクつかせてる。

ミーシャの反応からして、どうやらあんまりいい噂の無いお家みたいね…まぁ息子がコレだものね。


「ハービンジャー子爵令息様、わたくしあなたとお茶するつもりはございませんわ。もちろんミーシャも」


「ええ?なんで?何か用事でもあるの?」


「ねぇハービンジャー子爵令息様?あなた何故ロティにタメ口きいているのかしら」


言葉が乱れてるわ、ミーシャ!

カッコイイから良いけどっ!


「え、だって親の爵位はロティが上だけど、学院はそういうの関係無いって決まってるし、そもそも令嬢と令息なら対して変わんないじゃん?」


「「「…」」」


いや、まぁ、普通ならそうなのだろうけども。

もう授業も終えて放課後だし、学院の敷地も出てるし…何だろう、モヤッとするわ。

ん?ていうか、リンダまで驚いてるわ!?

あれか、頭弱いのを装ってるパターン!?

隣でミーシャがグリグリとコメカミを押さえつつ、溜息を漏らす。


「あのね、ハービンジャー子爵令息様。確かに学院での身分は平等とされているわ。でも今はもう放課後だし、学院の敷地内でも無いのよ。それにロティはシャーロット・シュヴァリエ侯爵夫人よ?ただの令嬢じゃないの。わかるかしら?」


「…え?」


「レグルス様ぁ、この方の言葉は本当の事ですよぉ…。シャーロット様はシュヴァリエ先生の奥様ですぅ…」


おやおや、やっぱりリンダさんは案外普通だわね。


「なっ、嘘だろ!?そんな設定無かったはず…」


…ん?設定?

今設定って言った?


このお花畑王子、もしかして転生者?


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