表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
5/6

5.剣士オリビエ

なんなの!あの勇者は!

弱いのは、まだいい!

私の方が勇者より強くても、仕方がない。

でも魔王城まで来て、まさかの寝返りなんて!!


確かに女好きとは思っていました。

パーティメンバー全員に声をかけてたし、しまいには町娘までナンパして......。


魔王城まで来たときは、珍しく勇者らしいと思っていたのに、魔王の色香に惑わされて、私たち仲間を裏切るなんて......。

聖女イリーナはめちゃめちゃ怒っています。

勇者の話になると、周辺の空気が凍り付くくらい。

魔女ウルスラは、

「筋金入りの女好きだねぇ」

なんてあきれているし、弓士エリスも同意見なのか、うなずいています。


ああ、陛下への報告をどうしよう。

まず騎士団長への報告が先だけど、ウルスラかエリス、一緒に行ってくれないかしら。

イリーナは神殿に報告に行くでしょうし、ウルスラなら、魔術師団への報告のついでに付き合ってくれるかもしれない。

さすがに私も『勇者アルクは、魔王の色香に惑わされて、寝返りました。』と報告するのは、気まずいです。

この顛末を報告したら、騎士団長も頭から湯気を吹き出しそう。

魔王城までたどり着きながら、何もせず帰還してしまった。

そんなパーティの一員だったなんて、汚点でしかない。

これからの出世も見込めないな。

女性騎士初の魔王討伐達成のはずが......。


エリスは、早々に冒険者ギルドに向かってしまいました。


ウルスラは、報告に付き合ってくれるといいます。


「アルクは、何かやらかしそうな気がしたんだ。

私たちをおとりにして、敵前逃亡とかね。

寝返りまでは、想像しなかったよ。

ある意味、大物だね」


と笑っていました。


「笑い事じゃないでしょう。」


「笑うしかないだろう?」


私も少し気持ちが落ち着いて、苦笑いできるようになりました。


国王陛下への報告では、陛下が絶句していましたが、この前代未聞の不祥事は

なかったことになりました。

勇者アルクは魔王城へ到達する寸前、魔族に襲われ、行方不明になった。

ということになりました。

当分、勇者が選ばれることはないでしょう。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ