アイアンゴーレム討伐戦(中編)
瑛人が叫んだ瞬間、空間の亀裂から、一人の男子高校生が手にお菓子のジャガバタースティックを持ったまま降ってきた。
山田「おわっ!? ……え、何これ、砂漠? 俺は今、部屋でシューティングゲームの動画を観てたはずじゃ……って、瑛人に悠!? なんで福田がロボットみたいな化け物と殴り合ってんだよ!」
木下「ようこそ異世界へ、山田くん。説明は後だ、君のステータスをオープンして、あの鉄の塊の眉間を狙って!」
山田「はぁ!? 意味わかんねえけど……『ステータス・オープン』!」
【山田のステータス】
• 知力:B
• 体力:D
• パワー:D
• スピード:B
• 【固有スキル】:『神の照準』
• 効果:視界に入るすべての対象の構造的弱点(厚みのブレ)が赤くハッキリと見える。飛び道具を使用する際、必ずその弱点の中心に弾道を強制誘導する。
山田「うお、なんか視界がバグった! あの鉄のロボットの眉間の奥に、直径3ミリくらいの真っ赤な光の球が見えるぞ!」
木下「それだ! そこがゴーレムの魔力核だ! 外皮の厚さは均一だけど、その奥のコアだけは剥き出しになっている! 青野くん、山田くんに武器を!」
青野「おう! そこらの硬い流木と鉄屑で、即席のクロスボウ(強弩)をクラフトする! スキル――『神速建築』!!!」
ガガガガッ!と一瞬で、青野の手によって金属製のバカデカいクロスボウが組み上がった。引き金を引くにはかなりのパワーが必要な特注品だ。
福田「山田! 照準は任せた!弦は俺が引っ張ってやる!!」
福田(パワーS)が強引にクロスボウの強靭な弦を引き絞り、鉄の矢を装填する。山田はそれをガシッと構え、スキルを発動した。
山田「俺の『神の照準』からは……誰も逃げられねえんだよッ!!」
カシャァン!!!
放たれた鉄の矢は、山田のスキルによって空中で不自然なほど急激に軌道を修正。ゴーレムが腕で顔を覆い隠そうとしたそのわずかな隙間、数ミリの空間をすり抜け、正確に眉間へと突き刺さった。
マジック・アイアンゴーレム「ガ、ガガガ……ッ!?」
絶対鉄壁を誇っていたゴーレムの巨体が、内側から激しく結晶化するように崩壊していく。ドゴォォォンと大きな音を立てて鉄の塊が爆発し、光の粒子となって消滅した。
悠・瑛人「す、すげええええ大逆転ーーーッ!!!」
山田「ふぅ、よく分かんねえけど、ゲームよりスリルあって最高だなこれ」
新たな遠距離エース・山田の活躍により、フレンドゲーターズはまたしても死地を脱したのだった。
(後編へ続く)




