第五十八話 ただいまの返事
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出発の時間だ
空港にはわかなとわかなの家族が来てくれた
京谷「月、向こうでもがんばれよ」
月「ああ」
百「天音~じゃあね!」
天音「行ってらー」
「..............」
わかな「...........」
「.........こっちで頑張れよ」
「毎日電話するから」
「.........嫌なことがあったら、すぐ言えよ」
「泣きたかったら、泣いてもいい」
わかな「.......竜也も」
わかな「向こうで頑張ってきて」
「ああ、頑張る」
多分、俺たちは少し泣いてたと思う
月「.........別れが惜しいのはわかるが、そろそろ時間だ」
「......バイバイ」
わかな「........バイ..バイ」
そう、別れを告げ、飛行機に乗り込む
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ただ私は、それを見守ることしかできなかった
京谷「......帰ろうか、わかな」
「................」
天音「毎日電話してくれるって言ってるから」
「........分かってる」
「分かってるけど!」
「........うぅ」
「........っう、うぅ........うぁ........ッ、どうしよう.......、なみだ、全然とまらない.........っ!」
ただただ
ただ泣いた
竜也の前では涙を見せたくなかった
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まるで竜也という存在が遠くへ行ってしまったような
そんな感じがした
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「............」
月「別れはいつだってつらいよ」
「分かってるよ、親父」
飛行機が飛び立ち
俺は窓の外を見つめる
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スマホを開き
一通だけメールを送る
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「ただいま.....」
家に帰ってきた私は
返ってくるはずもない、ただいまを言う
「...........」
夕飯、作らなきゃ
一人で、作れる
作らなきゃ
いつまでも甘えっぱなしじゃダメ
そう自分に言い聞かせる
「...............」
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いつもより、失敗してしまった
しかも、一人分多めにも作ってしまった
「...........こんなの」
「こんなの、ダメだよ」
「なんで.....こんな」
ピロン!
「.......メール」
確認すると
竜也からだった
竜也『おかえり、多分家に帰ったときにただいまって言ってると思うからな』
「.............」
「ボソッ(ありがとう)」
「ただいま」




