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サメざんまい

シャークの守護霊であるメガロドンは遊泳中だ。

サメなんて襲ってきても3枚におろしてやるぜ。

不動明王のほうが怖かったつーの。

オレはシャークに問いかける。

「知ってるかい?サメの軟骨は犬のおやつに持ってこいなんだぜ」

栄養満点だからな。

愛犬にも与えるし、守護霊との絆を高めるためにオレも食ってる。

「あたいを食べようとしてるっちか?全力で抵抗するっち」

シャークはサメの歯がついた棍棒を構える。

たしかレイオマノって武器だな。武器図鑑で見たぜ。

ハワイ諸島に伝わる木剣に鮫の歯を埋め込んでいる剣だ。

やだねぇ。

あれで切られると傷口がスパッとせずギザギザだから痛そうだし治りも遅そうだ。

オレは霊力で作った槍を構える。

イメージモデルはとんぼ切りという名槍だ。

刃にトンボが止まったら体が切れたことに気づかずしばらく飛んだという逸話がある。

レイオマノ相手に剣だとすぐへし折られそうなんで槍にした。

「ファンを奪われた恨み晴らさせてもらうっち!」

シャークが斬りかかってくる。

「オレを殺してもファンはもどんねぇと思うぜ!」

槍で応戦する。

リーチが長いぶん有利だ。

柄もイメージがチタン合金だから簡単には切れねぇ。

シャークはレイオマノで槍を弾く。

飛び上がってレイオマノを振り下ろしてきた。

オレは槍を横にして柄で斬撃を受ける。

「根性っち!」

ギコギコとのノコギリのようにレイオマノを動かす。

「根性で斬れたら苦労しねぇよ!」

鼻で笑った瞬間、柄がスパッと切れる。

うそだろおい?チタン合金だぞ。

オレは2つに折れた槍を持って後退した。

「根性で斬れたっち」

シャークは自慢げだ。

こりゃなみの武器じゃ役に立ちそうにねぇな。

オレは槍を消して赤い剣を作り出した。

「カニソード!」

カニの甲羅で作った剣を天に掲げる。

「カニアーマー!」

通常の鎧を消してカニの甲羅で作った赤い鎧を装備する。

「サメとカニ。どっちがつえーかな?」

「サメに決まってるっち!」

シャークは突っ込んで来る。

カニソードでレイオマノを受け止める。

斬られることなく応戦できる。

切り結んでいると相手の力量がわかった。

技量は同じだが力ではオレが優ってる。

ゴリ押しすればいいってことだ。

「めんめんめーん!こてこてこて!」

「うざいっち!」

シャークは舌打ちする。

「どーう!」

上段をガードさせてガラ空きの腹に一発ぶちこむ。

「ぐふっ!」

カニの甲羅が材料なんで斬れ味はわりぃが、打撃の威力はそこそこある。

ボディへの衝撃で体がくの字になったところを頭からカニソードを振り下ろした。

「いっぽんもらったぜ!」

ドガン!とシャークの脳天にカニソードが直撃する。

「ごはっ!」

シャークは倒れて海底の砂を舐めた。

勝負アリだな。

レイオマノなんて喰らわなきゃどうってことねぇ。

「まだあきらめないっち」

シャークが起きあがろうとする。

かわいそうだがボコすしかねぇ。

カニソードを振り上げると横から強い衝撃を受けた。

メガロドンだ。

猛スピードでご主人様を助けに来やがった。

カニアーマーのおかげでぜんぜん痛くねぇ。

「このやろぉ。お返しだぜ」

オレはメガロドンの目に噛みついた。

右目を喰いちぎる。

「ぐぉおおおん!」

メガロドンは悲鳴を上げる。

今のオレは神人合体してコボルト化してるから犬の歯だ。

食いちぎれねぇもんはこの世にねぇ。骨ごとばりばりだ。

「ドロン!合体っち!」

シャークとドロンの体が光る。

ロドンをドロンって呼んでんの?

ややこしいな。

人とサメはひとつになりギザギザ歯の美少女が登場した。

サメの尻尾も生えてやがる。

青と白のパーカーなのはサメ色を表現してるんだろうな。

「こっからが本番っち!」

レイオマノに埋め込まれたサメの歯がチェンソーみたく回転し始めた。

いってぇどういう仕組みだ?

シャークと融合したサメの魂が動かしてんのか?

シャークは泳ぐように突進してくる。

はええな。

魚属性になってステータスが爆発的に向上してやがる。

海ステージは犬には不利だっての。

海底じゃ犬かきすらできねぇ。

「どらららぁっち!」

カニソードで進化したレイオマノを受け止める。

カニソードはしばらく耐えたが押し切られる。

やべえ。オレは後退するが追撃を浴びた。

レイオマノはカニアーマーをあっさり切り裂く。

威力が向上しすぎだぜ。

「カニソード!カニアーマー!」

オレは再び剣と鎧を形成する。

「ムダな抵抗っち!」

「どうかな!簡単に斬られねぇように根性ぶちこんだぜ!」

「根性で防げたら苦労しないっち!」

シャークは斬る気まんまんでレイオマノを振り下ろす。

ガキィィィンと甲高い音がした。

カニソードはレイオマノを防いだ。

「なかなかやるっちね」

「まあな!」

剣撃の応酬がはじまる。

幾度も攻撃を受けたがオレはその場から一歩も動かず踏ん張る。

「もらったっち!」

動きの鈍いオレのスキをついてシャークはレイオマノをオレの首に差し向ける。

だが、レイオマノはオレの首を斬り裂けず止まる。

「刃こぼれした剣はナマクラよ」

オレはカニソードをシャークの頭上に振り下ろした。

ゴンッ!と鈍い音がしてシャークは脳震盪を起こして倒れる。

デジャヴだぜ。

海底に倒れたシャークは歯ぎしりする。

「カニの剣と甲羅なんかに負けるわけないっち!」

「これは石で作ったストーンソードとストーンアーマーだ。カニ色に着色しただけさ」

重くて動けなかったからシャークが永遠に攻撃してくれて助かったぜ。

「この大嘘つきっち!」

「生きるか死ぬかの戦いだぜ。偽情報ぐらい流すだろ。あんたうかつすぎんぜ」

「ちくしょうっち!」

シャークは最後に力をふりしぼり飛び起きるとオレの首筋めがけて牙を剥く。

オレはストーンソードを喰わせてやった。

行動を予測してたんで先に動かしていた。

ストーンソードは重いから相手が動いてから動かしてたんじゃ間に合わねぇ。

ギザギザの歯がすべてへし折れる。

「ふがふが」

オレはシャークの細い首をつかんだ。

「負けを認めるか?それとも・・・」

「認めるっち!命だけは助けて欲しいっち!」

シャークは命乞いをしてくる。

オレが女を斬るわけねぇのに。

戦いに勝利したオレは急いで仲間のもとに向かった。


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