穏やかな学院生活
読んでいただきありがとうございます。
「ルシア、次の教室は南棟よ」
「まってローラ」
入学式以降、アロの溺愛ぶりが学院中に広がり、さらにはお父様とリファン公爵の連名で、半年後の夜会で、重大発表を行うとお触れが出たものだから…………。
私には、虫が付くどころか、ソフィアとローラ、レイモンドと生徒会の役員の皆様以外は、ほとんど近づいて来なく無くなった…………。
ローラいわく、「リファン公爵家と、次期公爵であり、国内最大の魔力持ちであるアロイス兄さまを、敵に回したいやつなどいないわよ」とのことらしい。
急いでローラとソフィアに追いつく。
少し後ろにレイモンドもつづく。
「ねえアロイス兄さまは、二カ月後の授業から学院に来るのよね?」
「ええそう聞いているわ」
「そうしたら、それまでの間は伸び伸びできるわね~」
ローラがにやりと笑う。
「さっそく今日の放課後、カフェとか行ってみない?」
ローラの誘いに、レイモンドが同意する。
「そうだよ、ルシアは、学生生活楽しみに来たんだろ?それくらい学友と出かけてもいいよな~」
「ねえねえ。長期休暇に一緒に家の別荘に来るのはどう?王都のはずれにあるんだけど、見晴らしのいい素敵な場所よ、みんなでゲームしたり、川で遊んだり木登りしたりできるわよ」
「ローラ。お前いくつだよ~。ルシアはそんなおてんばしないよな~」
レイモンドが私の肩に手を置こうとすると、その手はソフィアに叩き落される。
「もう。気軽にルシアに触らないで」
「なんだよ~ピリピリして、友達として肩に手を置くくらいいいだろ~」
ローラが私をレイモンドから引きはがし、抱きついて来る。
「残念でした~。男子はダメなの!ねーソフィア♪」
「そうよ、特にレイモンドはダメ」
ソフィアも反対側から私に抱き着く。
「もう二人とも歩けないよ~」
「おい!なんだよお前達、俺はルシアの貴重な、異性のお友達一号なんだぞ」
私はレイモンドを見てにっこり笑う。
「レイモンド、残念。私木登りできるし♪お友達一号は他にいるのよ」
「誰だよ~。アロイス様か?」
「うんん。マグナス」
ローラが手を上げる。
「はいはい!もしかして!あのデビュタントの時に襲われた、ゾール王国のマグナス王太子殿下?」
「うん。親友なの」
「ははは。レイモンドの負けね」
ソフィアがお腹を抱えて笑う。
わいわいと賑やかに渡り廊下を過ぎて、移動教室にたどり着いた
「ねーカフェも良いけど、明日はお休みよね♪家にお泊り会に来ない?」
「お泊り会?」
「いいわね。三人で夜遅くまで、いろんな話しましょ」
「んー。お泊り会に行きたいけど………アロとルイお兄様に相談しないと…………。そうだ!私の離宮にお泊りに来るのはどう?」
「えー。行っていいの?」
「うん。私が王宮以外で過ごすより、来てくれた方が、アロもルイお兄様もOKしてくれると思いう」
「俺も行きたい」
「……………………レイモンドは死にたいの?」
「そうね!アロイス兄さまはもちろん、王子殿下達にも殺されるわね」
「なんだよ、俺ばっかり仲間はずれにして~」
「ふふ」
シリン村とも王宮とも違う。
穏やかで賑やかな時間が流れる。
(*''ω''*)




