おしゃべりの洗礼
読んでいただきありがとうございます。
ソフィアと、1学年の教室に、足を踏み入れる。
「まあ。ルシア様。ソフィア様ごきげんよう、同じクラスで嬉しいですわ」
「私達も、デビュタントの会場に、居ましたのよ~その時、お話ししたかったのですけど、あんな事件が起きてしまいましたから~。他国の王子を、狙ったのでしょう?」
「でもでも、同じクラスですもの、これからは、私達とも仲良くしてくださいまし」
私とソフィアは、教室に入るなり令嬢の皆様に囲まれた。
「こちらこそ、よろしくお願いします。小さな頃は病弱で、なかなか社交の場に出ることが無くて、大きくなって、元気になったのですが、お父様とお母様がなかなか出ることを許してくれなくて、学院んで皆さんと、ご一緒させていただくことができて嬉しいです。」
みんなに嘘をつくのは……少し心苦しいけれど、封印の話をするわけにはいかないし…………。
「私とは、ちょくちょく交流があったのよ~」
ソフィアが、話を合わせてくれる。
「まあ。それで、リファン公爵令息のアロイス様とも、交流があるのですね、お二人はそろそろ婚約を発表されると、もっぱらの噂ですが本当ですの?」
「あのデビュタントのダンスは、素敵しさいたわ~」
「黒いダイアの、笑顔が見れたんですもの」
「はぁ~。黒いダイアの笑顔を、独り占めできるなんて、ルシア様が羨ましい」
私は、ソフィア様の制服をコッソリ引っ張る。
「黒いダイアってもしかしてアロ?」
ソフィアはコクリと頷く。
「きゃあ。愛称で呼び合う仲ですの~」
私の小さなつぶやきを聞き逃さず、皆さん大盛り上がり…………。
「ルシア様。ルシア様♪ルシア様は、なんと呼ばれてますの~」
私は、どう返事をしていいか困っていると、教室のドアが、大きな音を立てて開いた。
「あぁ~。令嬢方は今日もにぎやかだな、王女のプライベートに、ズケズケと踏み込むなよ」
大声で、私の周りに群がる令嬢達を批判し、短くした銀髪をかき上げながら、男子生徒が教室に入ってくる。
青年は令嬢達をかき分けて、私の前に立つ。
「ルシア王女殿下、俺はグラント侯爵家のレイモンド、よろしくな」
にっこりと笑った、レイモンドは、私に手を差し出す。
「まあ、ルイス団長のご子息なんですね!こちらこそよろしくお願いします」
私が、レイモンドの手を取ろうとすると、サッと割って入った綺麗な手に、私の手は握られてた。
「わーい。私の方が先に握手したわ」
手の先を見上げると、すらりとした長身で、サラサラの黒髪をポニーテールにまとめた、綺麗な令嬢と眼があった。
「私、クロス公爵家のローラ、よろしくね、私を差し置いて、ソフィアと知り合いだったのはちょっと腑に落ちないけど、これから仲良くできるなら、なかったことにするわ」
ローラは、ぶんぶんと、私の手を上下に振る。
「もう、それはこの間、説明したじゃない」
「ローラ、俺を無視するな」
ソフィアと、レイモンドの声が重なる。
「レイモンド、ルシア様にちょっかい、だそうなんて1000年早いのよ!ルシア様、侍女の方が王族の控室の方で、呼んでましたよ行きましょう」
ローラは、私の手を引いてどんどんと進む。
「あっあの~」
教室が見えなくなったところで、ローラが振り返る。
「私のことは、ローラって呼んで、私も学院では、ルシアと呼んでもいいかしら?」
「もちろん」
「あのハイエナの様な女子達に、まともに答える必要は無いわよ、ちょっとしたことを、大げさに言いふらすんだから」
「ふふ。ローラ。助けてくれてありがとう」
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