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### 第47話:決着の予感
### 第47話:決着の予感
白帯に弾かれたボールがコトリと地面に転がり、静寂がコートを包み込んだ。
得点板の数字が、一つ進む。
「……やるじゃないか」
一ノ瀬はラケットを下ろし、フッと息をつくと、珍しく爽やかな笑みを浮かべた。その表情には、最初の冷徹な厳しさだけではなく、一つの壁を越えた教え子に対する確かな賛辞が込められていた。
僕はハンドルリムに両手を置いたまま、激しく上下する胸を必死になだめる。右肩の痛みは限界を超えて痺れに変わりつつあったが、それ以上に、心の奥底から湧き上がる熱い充足感が全身を満たしていた。
「はぁ、はぁ……、まだ、終わりませんよね」
顔を上げ、一ノ瀬を見据えて僕は言った。
事故直後、病院のベッドの上で自分の足が動かない絶望に囚われていた自分が信じられない。あのときは、明日を迎えることすら怖かった。けれど今、僕はこのコートの上で、自分の意志で未来を切り開くための戦いに身を投じている。
「ああ、もちろんだ」
一ノ瀬は再び構えを取り、鋭い闘志をその瞳に宿した。
「ここまで食らいついてきたんだ。最後の一球まで、お前のすべてを見せてみろ、瀬戸!」




