第35話 雫ママ登場(2)
「。。。。。」(怒り)
「、、、、、」(困惑)
「ふふ~ん」(ご機嫌)
これはいかん。
「あ、あのー、、」
「な~に、和樹くん?」
「そろそろ離してもらってもいいですか?」
「えぇ~だって和樹くんあったかくっていいんだもん~」
食卓の椅子に座り、むぎゅーと俺の腕をその豊満な胸で抱きしめているこの綺麗な女性は雪森霞。そう俺の彼女、雪森雫の実の母親だ。
それの彼女は俺たちとは向かいの椅子に座っている。
凄くなにか言いたそうな顔でこっちをじっと見ている、、
「お母さん!和樹くんにあんまりべたべたしないで!」
「あら、じゃあちょっとならいいのかしら?」
「んっ、それもだめ!」
さっきからずっとこんな感じだ。
「そんなに独占力強いと和樹くんに嫌われるわよ?」
「そんなことで和樹くんが私のことを嫌いにならないもん!」
ふぃっと、俺の方に顔を向け、
「き、嫌いにならないよね?...」
そ、それは卑怯だ!
いつもは年上のお姉さんがそんな子犬のような目で聞いてたらダメでしょう!
「な、ならないに決まってるじゃん、、」
「えへへ~」
「はいは~い。人の前でいちゃつくのもそこまで」
「お母さんに言われたくない」
「じゃあ、そろそろ本題に入るわね」
すっと俺を離す霞さん。一気に場の雰囲気が変わった。
「雫、私はあなたから恋人が出来たことも、同棲していることも聞いていません。」
「そ、それは、、」
雫は戸惑う。よくよく考えれば俺も家族には何も言っていない。
「どうして、私からあなたに連絡しなきゃいけなかったの?」
「…。」
「自分の娘が男の人と一緒に暮らすことが親からしたらどれだけ心配かわかる?」
「和樹くんはあの人みたいじゃ、、!」
あの人?
「それは和樹くんのこと知ってるあなたにしかわからない事でしょう?」
「、、、」
俺はただ黙って聞くことしか出来なかった。俺が下手に口を出したら余計ややこしくなると思った。
「あなたの電話越しの話で和樹くんがそういう人ではないのはちゃんと分かってるわ。でも問題はそこじゃないでしょう?」
「あなたがちゃんと幸せでいるかどうか、ちゃんと素敵な人と一緒にいれてるのか、それを知るのは親としての責任です」
「ご、ごめんない、、」
ちらっと、霞さんが俺の方を向き、
「雫、あなた少し席を外しなさい」
「っ!?な、なんでよ!」
「外しなさい」
「わ、分かった、、」
素直に言う事を聞く雫。こんな雫始めてだ。
ってそれどころじゃない!待って、てことは今から俺と霞さんの二人っきり?!
やばい、雫よりもきついこと言われたどうしよう、、めちゃくちゃ怖いんだが?




