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没落貴族に異世界転生?でも総量1万越えの魔力と商才活かしてはじめる国づくり!  作者: 神崎あら
小国編

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86話 ゲナトの4使徒



ーーラナトスvsパズールにて


 『ゴキィン』

 「くっ、さすがに重いね」


 ラナトスは紫色のオーラを纏った刀でパズールの大剣を受けそう呟く。


 『重いって、なんでその程度で済んでるんだよ!おかしいだろうお前』

 「はは、褒め言葉として受け取っておくよ」


 ラナトスの持つ、魔道具"神刀・聖刻印"の耐久性は非常に高い。

 細身の刀でありながら、刀身はあらゆる衝撃を受けても曲がることも、刃こぼれする事もない。

 そしてそこに神属性の魔力による身体強化も加わるため、パズールの持つ大剣を持ってしても、ラナトスの刀を折る事はできないのだ。


 『はぁはぁ、ちくしよぉお前強すぎるんだよ』

 「いやいや君がもう少し強ければ勝負になったかもだよ?」

 『いちいちムカつく事言ってきやがって』

 『ギュオオ』


 そうしてパズールは大剣に魔力を纏わせ始めた。


 「凄いね、魔力纏いができるのか」 

 『舐めんな!それくらいできるわ』

 「はは、ごめんごめん、でも属性は持ってないんだね」

 『くっ……』


 ラナトスがそう言うとパズールは悔しそうに唇を噛んだ。

 獣人化により爆増した魔力に属性は無く、あくまでも魔力量が上がるのみ。

 そのためパズールにできるのは、純粋な魔力纏いによる強化に留まる。


 「まぁでも、さすがに魔力量が多いからかな凄い強そうだよ」

 『ブチっ』

 『だからお前はよぉ、俺を舐めすぎなんだよ』

 『ブオッ』


 そう言ってパズールは思いっきり大剣を振るった。


 『ガギィン』

 「くっ、これはさっきよりも重いかな」

 『そのまま潰れちまえ!』

 『ググッ』


 そう言ってパズールは更なる力を大剣へと込める。


 「す、凄い力だ……」

 『カタカタ』


 ラナトスはパズールの大剣を受ける事に集中していた。

 その時だったーー。


 『ズシャ』

 「ゴフッ、なんだこれ」


 ラナトスは背後からナイフで刺されてしまう。


 「パズール、ごめんな遅くなった」

 『グリフ!』


 現れたのは白い仮面を付けた謎の男だった。


 「き、君は誰だい?」

 「俺の名はグリフ・ワイズ、そこにいるパズールの2番目の兄貴さ」

 「へぇ、なら君も何かの獣人なのかい?」


 ラナトスはそう訊ねる事でグリフとパズールの気を逸らして、刺された傷を回復魔法を使い直し始めた。


 「いやいや俺は兄さんやパズールと同じではないよ」

 『フワッ』


 そう言うとグリフの身体が突然宙に浮き始めた。


 「へぇ、君は属性持ちなんだね」

 「ああそうさ、俺はワイズ家の正統な後継者だから風の属性を持ってるんだよ」

 「なるほど、つまり君が」

 「そうさ俺がワイズの次期当主にして次の法王だよ」


 グリフはそう言うとニコッと笑う。


 「当主ね、つまりワイズ家は当主になれなかった子供を獣人にしてるわけなのかい?」

 「そうなるね、まぁでもそのお陰で血を分けた兄弟の俺が法王になるんだから、兄さんやパズールも本望でしょ」

 『……』


 グリフのその台詞を聞いてパズールは黙ってしまう。


 「あら、どうやら弟くんはそうは思ってないみたいだね」

 「何言ってんだいラナトス、パズールはただ話さないだけさ心の中では俺を尊敬してるよ」

 「狂ってるね」

 『シュオ』


 そうしてラナトスは背中の傷は回復させる事に成功する。


 「狂ってる?おいおいラナトス、俺はゲナト教徒3000万人を束ねる王になるんだぞ、俺がそうと言えばそれが民意になるんだよ」

 

 グリフはそう言うと笑みを浮かべた。


 「グリフ、君は俺が最も嫌う人種かもだね」


 

 

 


 

 

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