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没落貴族に異世界転生?でも総量1万越えの魔力と商才活かしてはじめる国づくり!  作者: 神崎あら
小国編

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73話 酒場にて


ーー酒場にて


 「なっはは、こいつがベルーナの小僧の息子か、生意気な面をしてるのぉ」

 『ポンポン』


 アンドリュー・ワイズはそう言って、ルースの頭をポンポン叩いた。


 「……」

 「なんだよ坊主黙ったままで、もしかして俺が怖いのか?」


 アンドリューはそうルースに訊ねる。


 「ううん、別に怖くないよ」


 ルースは真顔でそう答える。


 「お、おうそうか」

 「ボス、このガキ変なんですよ、ガキのわりに妙に大人しくて」


 フードの男はそうアンドリューに言った。


 「確かに言われてみれば、年不相応に大人しいな」


 そう言ってアンドリューは、ルースをまじまじと見つめた。


 「なんですか?」

 「うーん、わからん……すまんなラングレーよ、俺には普通の子供にしか見えん」


 アンドリューは、フードの男改めラングレーの目を見てそう話す。


 「そ、そうですかい」


 ラングレーはアンドリューのその目を見て諦め、ルースへの追求を止めるのだった。


ーーエリックサイド


 「あー、もう最悪だよほんと」


 ルースを探しに街へと出たエリックは、苦い顔をしてそう呟いた。


 「とりあえず助けるけど、この複雑な気持ちを一旦整理したいな……」


 そう呟くエリックの目の前に良い感じの酒場があった。


 「……酒場か、お酒はさすがにだけど水くらいは貰いたいな」


 そう言うとエリックはその酒場へ入っていった。


 『バタン』

 「へいらっしゃい!」


 エリックが酒場の戸を潜ると、気前の良さそうな主人が程よい声量でそう言ってきた。


 「1人です、すまないけど水だけ貰えるかな?お金はちゃんと払うから」

 「はいよー、席はあっちの3人の後ろで頼むよ」

 「ありがとう」


 主人にそう言われて、エリックはフードを被っな男と大剣を背負う男の近くへと向かう。


 「ふぅ、ルースのやつどこ行ったんだよ」


 エリックがそう呟きながら席へと向かう途中、大剣の男に隠れていた子供と目があった。


 「え、ルースか?」

 「お父さん!」


 エリックと目があったルースはそう声上げる。


 「あ?お父さんだと」


 その言葉を聞いたアンドリューがエリックを睨んでそう言った。


 「……お前がルースを攫った犯人か?」

 「おうそうだぞ、まぁ正確には部下のラングレーがやった事だけどな」

 「お前のせいでこっちは余計な心労を抱えたんだぞ」


 エリックは怒りを露わにしてそう話す。


 「だったらなんだよ、いいんだぜ俺はここでお前ら親子をぶった斬ってもよぉ」


 アンドリューはエリックをじっと見つめてそう言った。


 「うむ面白いな、ではやり合うとするか」


 大人しく座っていたルースは、そんな2人の様子を見て2歳児らしからぬ言葉を放つ。


 「は?ガキが何を言ってやがる」

 「ガキではないぞ大剣の小僧よ、私は元領主じゃ」

 『パキキキ』


 ルースがそう言うと、辺りに冷気が立ち込めはじめる。


 「おいおいなんだよこれ」

 『チャキ』


 アンドリューはその冷気を見て、自身の大剣に手を伸ばすのだった。

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