64話 小国への人選
ーー翌朝、書斎にて
翌朝、俺はリップティッチへ向かう人選を行うため、フィオさん、ラナトス、ニブルスの3人を書斎に集めた。
「ふああ、エリック様どうしたのさこんなに朝早くに」
ラナトスはあくび混じりにそう話す。
「こんなに朝早くにすまないね、近々リップティッチに行く事になってさ、その人選をしたくて君達3人を集めたんだ」
「なるほどね」
俺がそう言うとラナトスは納得してくれた。
「エリック様、私もこの話し合いに参加して良いのでしょうか?」
「もちろんさニブルス、君はこのベルーナの軍隊長なんだから」
「ど、どうもです」
ニブルス・リンガード。
ラナトスさんの弟で今はベルーナの第二軍の軍隊長を務めてもらっている。
ちなみに第一軍の軍隊長はラナトス。
「そうだよニブルス、君はもう立派なベルーナの軍人なんだ、これからはその自覚を持って行動するんだよ」
「了解です兄さん」
フワフワして何を考えているのか時々わからないラナトスとは違い、ニブルスは生真面目な性格なので、非常に軍人向きな人間である。
「じゃあ人選についてだけど、俺と一緒にリップティッチに行ってもらうのは、まずはラナトス、頼むよ」
「了解、エリック様とお出かけなんて久しぶりだね」
「お、おう」
2年ほど前に、俺はラナトスと王都に一緒に行っている。
その時は色々あって大変だった。
「私はどうすれば良いでしょうか」
ニブルスは俺にそう訊ねてきた。
「ニブルスはフィオさんと共に俺とラナトスの留守の間、このベルーナを頼む」
「かしこまりました」
「あ、それとニブルス、ハクスイに先にリップティッチへ入るように知らせておいてもらってもいいかな」
「かしこまりました、直ぐに伝えましょう」
『バタン』
ニブルスはそう言って書斎から出ていった。
さてと後は、エリーとルーナ、それにルースか。
リップティッチの送ってきた交渉の条件には続きがあり、俺は自分の家族と共に来る事とと記されていた。
理由は不明だが、ここは大人しく従うしかない。
「それでエリック様、後の人選はどうするのさ?」
ラナトスはそう俺に訊ねてきた。
「ああ、それならもう決めてるよ」
ーー4日後、ベルーナ邸前にて
朝、ベルーナの屋敷の前にはエリー、ルーナ、ルースの3人とユリン、ラナトスとその娘のサーシャ、そしてリーヤ合計7人が集まっていた。
「それじゃあ行こうか皆」
俺は今回共に行くメンバー達にそう告げる。
「ええ、行きましょうかエリック」
エリーはそう言って馬車へ、ルーナ、ルースと共に乗り込んだ。
今回のメンバーは主に戦力半分と家族半分で選んでいる。
エリーやルーナ、ルースそしてユリンは非戦闘員家族枠で、ラナトス、リーヤ、サーシャが戦闘員枠という感じ。
「エリック様、今回は私も同行させて頂き感謝します」
サーシャはそう言って頭を下げる。
ラナトスの娘サーシャ・リンガードは、14歳となり親譲りの剣技の腕もかなり上達した事から、俺は今回のメンバーにサーシャを加えた。
「よろしくね、サーシャはエリーの近くにいてね」
「かしこまりました」
さて、無事何事もなく交渉が終わってくれるといいんだけど。




