39話 作戦会議
ーー翌朝、宿屋にて
「よし、皆のもの集まれ!作戦会議を始めるぞ」
早朝、ロックウェルさんと俺、シンディさん、あと師団幹部数名で作戦会議が行われた。
昨晩は結構遅くまで作業していたから、結構眠い……あくびはしないようにしたいな。
「ふぁ~」
「おやあくびかい?余裕だね」
「す、すみません……」
く、くそぉ、生理現象は止められないか……。
「でははじめるぞ、まずは敵勢力の現状を伝えるぞ、レヴァンスに奪われたガネーシャ領には現在2万ほどの兵が入っている」
に、2万だって!?かなりの大軍じゃないか。
こっちはせいぜい1万5000ほど……向こうは防衛戦なわけだから、これじゃあ俺たちの勝ち目が薄い。
あー、この感じ本当に俺頼みなんじゃ……。
「そこにまず、この俺ロックウェルが5000の兵を率いて攻撃を仕掛ける、そしてそのあとシンディは2000を率いて遊軍となり、ゲリラ戦を仕掛けろ、そしてエリック!お前は単騎で敵国最大戦力のアーチボルトを叩け!」
ほれ見たことか、俺頼みじゃないか。
しかも単騎って、まぁその方がやりやすいけどさ。
「了解です」
そう返事をすると、ロックウェルさんが俺を不思議そうな顔を浮かべて見てきた。
な、なんだよその顔は、大人しく行くんだから別にいいだろ。
「ほう、この作戦を聞いても嫌がるそぶりひとつ見せんとはな、やはり噂通りエリックお前、かなり強いな」
噂通りか、そうだよなこの人、俺たちベルーナを襲ったセントレアの当主だもんな、それくらい知ってるか。
今更隠しても仕方ないしな、ここは大人しく魔力総量について白状しよう。
魔力総量について話せば、この人たちも安易に俺を襲ってくることは無くなるかもだし。
「えと、多分強いです、魔力総量がかなり多いので」
「ほう、いくつじゃ?」
「1万です」
「なっ!?い、1万だと」
ロックウェルは目を大きく見開き驚いた。
「はは、まぁ驚きますよね、俺大抵の攻撃は効かないんで、なんなら前線とかやりましょうか?」
少しやけを起こし、俺はそう口走ってしまう。
ま、まずい本当にそうなるかもしれない。
「いや、それはダメだエリックよ、そして作戦変更だ、エリックお主にはシンディの遊軍に加わってもらう」
「え?」
俺がその言葉に驚いていると、ロックウェルさんは真剣な眼差しを向け口を開く。
「当然だろ、うちはただでさえ兵力が少ない、それなら最大戦力を全力で守り敵の中枢へと届け、相手の最大戦力を倒す事が最善だろう、あとさっきの単騎は冗談だよ、元よりそんな事はさせるつもりない」
そう言うとロックウェルさんはニコッと笑った。
……やっぱりセントレアの人達良い人が多いな。
こうなるとマジでバナーって、母親似なんだろうな、親父のロックウェルさん似なわけないよ、ほんとに。




