3話 魔力総量と防御力
ーー転生から13年後、エリック13歳。
ーアルト王国ガネーシャ領にある軍事基地にて。
「おい、坊主、悪いことは言わねぇからこんなとこいねぇで家帰れ」
まだ年端もいかない俺を見て志願兵の受付のおじさんは帰るように諭してきた。
「お気遣いありがとう、でも帰るとこないし、金もないからここしかないんだ」
「そうかよ、少年兵登録でいいんだな?」
金がない事を伝えると、おじさんは諦めたようにそう言ってきた。
「ありがとう、おじさん」
ここガネーシャ領はアルト王国と戦争状態にある対立国に隣接する領地で、日々両国が領土を奪いあっている危険な場所である。
派遣される兵士は皆下を向き、希望なんてない世界。
そんな世界に俺は傭兵として来ている。
別に金がなくて参加しているわけではない、俺はここへ腕試しに来ているのだ。
没落してるけど、貴族の息子だからねお金には困っていない。
「ケヒヒヒ、子供もながらに傭兵とかお前も大変だな」
俺の後ろに並ぶ細身の奴が絡んできた。
「まぁ親がいないからね(大嘘)」
「ケヒヒヒ、親なしか……頑張れよ」
「ああ、ありがとう」
細身の奴はそう言って静かになった。
良い奴……なのか?
まぁどうでもいいか。
「おい坊主、武器はどうする?剣か弓か、それとも槍か?」
「いらない」
「いらないってお前、武器なしでどうするんだよ」
「魔法があるから俺は大丈夫だよ」
そう話すと受付のおっさんは目を丸くして、俺を見た。
「坊主お前その若さで魔法使いなのか!そいつは良い戦力になりそうだ、前線か後衛か希望はあるか?」
「前線でお願い、役に立つよ」
「はは、強気な坊主だ、いいぜ前線にいけ」
おっさんは笑みを浮かべてそう言った。
受付で登録を済ませた俺は馬車に乗り、そのまま前線へ向かう。
「着いたぜ」
「ここが今日の現場か……まぁ死ぬ事はないだろうが、無理はせずに行こう」
『ギュオ』
「大変だぁ!炎弾がくるぞぉ!!」
「え?」
『ズドォン』
着いて早々に俺が乗っていた馬車に炎弾が着弾した。
「おい!大変だぞ、馬車に炎弾が命中したぞ」
「ありゃあもう助からねぇ、どうせこの雨だ火はいずれ消えるだろうよ」
周りの人の声が聞こえるな。
おいおい助けねぇのかよ、まったく。
『ガラッ』
俺は燃え崩れている馬車を退けて、自力で脱出した。
「なっ、う、嘘だろ」
目の前にいる傭兵のおっさんが、俺を見て驚いている。
昔、読んだ本にこんな事が書いてあった。
魔力総量が1000を超えるとナイフを弾くようになり、3000を超えると砲弾や1級魔法の攻撃すらも通らなくなる。
そして5000を超えると、特別認定魔法の火力でないと傷が付かないほどに硬くなる。
なら魔力総量1万は?
「酷いなおっさん、俺生きてるって」
「あ、ありえねぇ」
俺の読んだ本には5000までの記載しかなく、1万を超える者の情報はなかった。
そのためあくまでも予想だが1万超えた者は、例えば核爆弾を受けたとしても無事だと俺は考えている。
「さてはじめるか、特別認定魔法発動」
ーー3年後




