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没落貴族に異世界転生?でも総量1万越えの魔力と商才活かしてはじめる国づくり!  作者: 神崎あら


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10/21

10話 出発

 翌朝、俺とエリー、そしてじーやの3人はベルーナ領に戻るため、ルージュおじさんの屋敷を朝早くに出た。


 「おい、エリック!」

 「父さん!」


 屋敷を出て門の前まで行くと、父であるセドリック・ベルーナがいた。


 「はは、すまんな領主なんて大役を押し付けてしまって」

 「本当だよ!いきなり領主って言われてもめっちゃ困るし!」

 「すまん、すまん……エリックよそれとエリーちゃん、君達はまだ若い、その若い目で領民を見てその耳で声を聞き、その足で民を導いて行くんだ、我が領民を頼むよ」


 そう言って父さんは頭を下げた。


 「お義父さん頭を上げてください、私達2人ともまだ成人になったばかりですけど、精一杯領民のため頑張りますので、信じててください」

 「エリーちゃん!」


 父さんはそう言うと軽く泣いた。

 しっかしエリーのやつ、俺の奥さんになった途端、子供っぽさが抜けたな。

 何というか大人になったというか……て、ていうかエリーと結婚したってことは、そういう事もこれからするって事だよな。

 おいおい……急に恥ずかしくなってきた。


 「よ、よしそろそろ行こうか」

 「ええ行きましょうか」

 『ギュ』


 そう言ってエリーは俺の腕に抱きついてきた。

 ちょ、ちょっとエリーさん!?


 「それじゃあお義父さま、私達行きますね!」


 そう言ってエリーは俺を馬車へと押し込んだ。

 か、勝手すぎる……まぁでも悪い気はしないな。


 「父さん!またね!」

 「あぁまたなエリック!エリーちゃん!」


 そうして馬車はベルーナへ向け走り出す。


 

ーー10分後


 「エリック様!すみません前方に問題ありです」

 「どうしたじーや?」


 馬車を走らせてそんな経っていないのに、問題ってどうしたんだろう。

 俺は前方のカーテンを開けた。


 「げっ、何だありゃ」

 

 前方500メートル先に、謎の黒服集団がいた。


 「と、止めますかエリック様?」

 「いやそのままでいいよ」

 「で、ですがエリック様」

 「大丈夫、俺がなんとかするから」


 そう言って俺は後方の席から前方のじーやのいる席に移った。


 「ちょ、エリック何してるの?」

 「エリーか!危ないかもしれないから、この馬車に保護魔法だけ頼むよ」

 「い、良いけど何するつもりなの?」

 「何ってえっと……あいつらを蹴散らす、かな?」


 そうして馬車は黒服集団から100メートル地点を過ぎていく。


 「おい!そこのバカ黒服共、一度しか言わないぞ、そこを退け、さもなければ吹き飛ばすからな!」

 「ベルーナの底辺共!我らはセントレアが所属の魔法使い、ここを通りたければ力づくで来い!」

 「なっ、セントレアだと!?バナーの母親の仕業だな」


 前方にいる魔法使いはセントレアの手先である事が判明した。

 争う気はなかったが、向こうがその気ならやってやる。


 「ベルーナの新しき若領主よ、ここで死んでもらう、特別認定魔法発動!黒炎烈火」


 先頭の黒服魔法使いがそう言うと、後ろに控える20人ほどの魔法使いが両手を天にかざすと、大きな黒い炎が現れこちらへと向かってきた。


 「エリー頼むぞ!」

 「わかったわ、一級保護魔法発動!」

 『キュワーン』


 エリーの保護魔法により馬車の耐久度が馬ごと跳ね上がる。

 よしこれで準備はできたな、向こうが特別認定魔法で来るならこっちもそれで返すしかない。

 ただ俺の場合、魔力量が多過ぎて出力があいつら黒服集団の比ではないがな。


 「特別認定魔法発動、女神の真水」

 『ギュオ』


 俺は右手に強力な魔力が込められた水を集めた。


 「いくぞ、喰らえ真水!」

 『ズドォォン』


 俺の右手から放たれた真水は、物凄い水圧で相手の黒炎を掻き消し、黒服集団に向かっていく。


 「ま、まずい!!」

 『ぐわぁぁ』


 そうして真水は黒服集団を蹴散らした。


 「ふぅ、どうにかなったな」

 「さすがねエリック!」


 馬車の窓から顔だけ出してエリーはそう言った。

 なんとかなったけど、セントレアは要警戒だな。

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